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但島守勝雄のもてなしに

2013年05月24日 19:52

697 名前:人間七七四年[] 投稿日:2013/05/24(金) 15:39:19.57 ID:01zyoqe4
弘治二年(1556年)、信玄の命により信濃へ攻め寄せた山県昌景は、
周囲の城を攻め落としながら現在の白馬村近辺に兵を進めていた。
塩島城主の但島守勝雄は以前から武田家に従っていたがその様子を見て、
「我が城が間違っても攻められることはないと思うが・・・」と、少々不安になっていた。
そこで、昌景に敵意がないことを表すため盛大にもてなすことを考えた。
ただ、露骨にもてなすのでは面白みに欠けるとして、
昌景に気づかれないよう内密に準備をすることにした。

そうこうする内に塩島城に昌景の使いが訪れる。
但島守は使いの者たちに知られては意味がないと、
もてなしの準備を平静を装って隠したが、
使いの者たちはその態度や城内の慌ただしさを
「上杉方に寝返って戦の準備をしているのだ」と早合点。
但島守に「主が早急に出向くようにとのおおせです」と伝えた。

使いの者たちは先に陣に戻り、昌景へ
「大量の食糧が城内に運びこまれ、城内はものものしく戦でも始めそうな気配でした。
殿に万が一のことがあってはならぬと、城主に出向くように伝えてきました」と報告した。
昌景はその言葉を信じ、「裏切り者は討たねばならぬ」と準備をはじめた。

そんな状況になっていることを知らない但島守が昌景の陣にやってくる。
昌景は笑顔で迎え、和やかな雰囲気のもと酒宴となった。酒盛りが続き夜も更けた頃、
「今夜はわが陣にお泊りくださるがいい。風呂でも浴びてからゆっくりとお休みくだされ」
と、昌景は風呂をすすめた。
但島守は、昌景の心からのもてなしに礼を言い、案内された湯船に気持ちよく浸かった。
しかし湯船でゆったりくつろいでいだのも束の間、
覆面の武士が音もなく湯殿の戸を開けて入り込み、背後から槍を一突・・・。
但島守は「うっっ」と一声あげ、血潮に染まった湯舟の中で息絶えたのだった。


この話は「白馬ハイランドホテル」サイト掲載の昔話を短くまとめたものです。
出典や真偽等についてはちょとわかりかねますが、面白い話だったので是非。




698 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2013/05/24(金) 20:35:01.49 ID:o3OeRfo3
戦国時代はサプライズパーティーも命がけやでぇ・・・

699 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2013/05/24(金) 21:15:43.06 ID:UZrhSbeD
いやまぁ、それとなく伝えて内密に同意得ておかないと
事故ってしまうのは時代を選ばない気もするが

国単位でそれやらかした所もあったりするし

700 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2013/05/24(金) 22:25:25.22 ID:+qovmhjL
敵意がないことを示すための接待なんだから、
始めから家中全体大歓迎ムード発揮してやるべきだよな

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