923 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2022/01/02(日) 14:56:38.54 ID:Ye8+u72g
元亀二年正月二日
この暁の夢に、坐像の地蔵で破損しているのを売りたいと申してきたのを、私はそれに特に執心も
無かったので買わなかった。
社頭船戸の明神の前に、大きな蛇の抜け殻があったが、その中から小さな蛇が出てきて、少し南に移動したが、
それを見ると足があった。後には鹿の如きものとなり、やがて私の左の足元より這入ると見え、
以ての外に驚いて、そこで夢が覚めた。
夢の中でも(破損した地蔵を買って功徳を積むような)後世の事には疎いのに、現世の事は心に入る。
浅ましいことだ。
また後に、蓮成院にて仏前より持蓮花(蓮のつぼみの形の仏具)が両面に有り、舎利があるのを身に
相伝ていると見えた。
朔日の暁の夢である。
(多聞院日記)
多聞院日記より、元亀二年の初夢のお話
元亀二年正月二日
この暁の夢に、坐像の地蔵で破損しているのを売りたいと申してきたのを、私はそれに特に執心も
無かったので買わなかった。
社頭船戸の明神の前に、大きな蛇の抜け殻があったが、その中から小さな蛇が出てきて、少し南に移動したが、
それを見ると足があった。後には鹿の如きものとなり、やがて私の左の足元より這入ると見え、
以ての外に驚いて、そこで夢が覚めた。
夢の中でも(破損した地蔵を買って功徳を積むような)後世の事には疎いのに、現世の事は心に入る。
浅ましいことだ。
また後に、蓮成院にて仏前より持蓮花(蓮のつぼみの形の仏具)が両面に有り、舎利があるのを身に
相伝ていると見えた。
朔日の暁の夢である。
(多聞院日記)
多聞院日記より、元亀二年の初夢のお話
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