950 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2015/06/19(金) 00:10:47.37 ID:NQwUogp3
徳川秀忠は鷹狩に出た時、その帰りには、諸大名や諸物頭まで、不意のお目見えでも受け付けていた。
秀忠が将軍職を家光に譲り西の丸に隠居した後、六郷あたりに鷹狩に出たとき、順路であったので
このお目見えを求める者達が諏訪部惣右衛門の屋敷に寄り合いお目見えを待っていた。
この時ここで、横田甚右衛門(尹松 )、大久保彦左衛門、今村けた之助の面々が話をしていたが、、
不意に横田が大声を出した
「大久保彦左衛門は異な事を言われる!甲州者でも三河者でも、臆病な者もいれば剛の者もいる。
それを何事だ!?」
大久保彦左衛門が武田旧臣である横田を怒らせていたのだ。また『甲州者は臆病、比べて三河者は』
みたいな事をねちねち言っていたらしい。
「横田殿、そなたが恵林寺再建のための奉加帳(寄付者のリスト)に入ってないのはどういうことか!?」
「人のことは知らぬ!私のところには奉加を求めに来なかったのだ。来たのならびた銭の百も遣わしたのに」
すると大久保
「逃げたのが手柄であるなら、俺も逃げるよ。」
これは高天神城の戦いのことである。横田は高天神城から無事に撤退した人物であった。
ちなみにこれについて武田勝頼は高く評価し彼に褒美を与えようとしたが、横田は辞退している。
横田も言い返す
「私は逃げてなど居ない!高天神の落城の時は、土手に上がり、撤退したのも三番目だ。
その時の事については権現様よりも『その方は人を無駄に殺さない良き働きであった』と
感状まで頂いている!」
ここで黙って聞いていた今村(譜代の三河者)が、彦左衛門にむかってツッコミを入れた
「そもそもお主は高天神の戦いのことを知らぬではないか。あの時は七郎右衛門(大久保忠世)が
権現様の内の者として参戦していたはずだ。」
彦左衛門逆ギレ
「お前には言ってない!(其方の事は申さず候)」
横田、ここぞと攻勢に出る
「大久保相模守(忠隣)の事、どうして彼は権現様の御勘気を蒙ったのか!?世間では逆心の故と
聞いておるぞ!」
「あ、あれは上野介(本多正純)が讒言したためだ!」
「それならば尚の事臆病ではないか!どうして上野介の所に行って討ち果たさなかったのか!?」
この口論次第に喧嘩になっていく様相を見せ、亭主である諏訪部惣右衛門も甚だ困り、
色々となだめてみたが全く聞き入れられない。そこで惣右衛門、いたしかたなく
未だ秀忠が鷹狩から帰還されたという報告は無かったが、偽って座敷に出て言った
「上様は早くも、黒田甲斐守(長政)の邸宅の門前まで入られたということです!」
この一言で、3名は即座に座を立って秀忠の出迎えに向かった。
人々は、諏訪部がああいう作為をしたのもしょうがないことだと話したという。
(明良洪範)
952 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2015/06/19(金) 09:37:42.83 ID:VYwmx4c2
>>950
彦左衛門w
953 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2015/06/19(金) 10:48:04.89 ID:Uav2FxzD
>>950
自分ちで喧嘩される諏訪部さんかわいそうです。
とまれ、これ、その場は確かに収まるんだろうけど、
秀忠が来るってのがウソだと分かったら、
話がさらにややこしいことになるんじゃないか?w
954 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2015/06/19(金) 19:12:36.50 ID:MYuLjtKh
他に気が向いて戻ってきた時にはちったあクールダウンしてるんじゃないの?
逆に今村横田大久保が団結して諏訪部さんを「何で嘘つくの!」って責めたのかも。
955 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2015/06/19(金) 19:28:04.26 ID:PRH2E3Ba
自分が後で責められた方がまだ楽、そう判断したのかもしれぬ
徳川秀忠は鷹狩に出た時、その帰りには、諸大名や諸物頭まで、不意のお目見えでも受け付けていた。
秀忠が将軍職を家光に譲り西の丸に隠居した後、六郷あたりに鷹狩に出たとき、順路であったので
このお目見えを求める者達が諏訪部惣右衛門の屋敷に寄り合いお目見えを待っていた。
この時ここで、横田甚右衛門(尹松 )、大久保彦左衛門、今村けた之助の面々が話をしていたが、、
不意に横田が大声を出した
「大久保彦左衛門は異な事を言われる!甲州者でも三河者でも、臆病な者もいれば剛の者もいる。
それを何事だ!?」
大久保彦左衛門が武田旧臣である横田を怒らせていたのだ。また『甲州者は臆病、比べて三河者は』
みたいな事をねちねち言っていたらしい。
「横田殿、そなたが恵林寺再建のための奉加帳(寄付者のリスト)に入ってないのはどういうことか!?」
「人のことは知らぬ!私のところには奉加を求めに来なかったのだ。来たのならびた銭の百も遣わしたのに」
すると大久保
「逃げたのが手柄であるなら、俺も逃げるよ。」
これは高天神城の戦いのことである。横田は高天神城から無事に撤退した人物であった。
ちなみにこれについて武田勝頼は高く評価し彼に褒美を与えようとしたが、横田は辞退している。
横田も言い返す
「私は逃げてなど居ない!高天神の落城の時は、土手に上がり、撤退したのも三番目だ。
その時の事については権現様よりも『その方は人を無駄に殺さない良き働きであった』と
感状まで頂いている!」
ここで黙って聞いていた今村(譜代の三河者)が、彦左衛門にむかってツッコミを入れた
「そもそもお主は高天神の戦いのことを知らぬではないか。あの時は七郎右衛門(大久保忠世)が
権現様の内の者として参戦していたはずだ。」
彦左衛門逆ギレ
「お前には言ってない!(其方の事は申さず候)」
横田、ここぞと攻勢に出る
「大久保相模守(忠隣)の事、どうして彼は権現様の御勘気を蒙ったのか!?世間では逆心の故と
聞いておるぞ!」
「あ、あれは上野介(本多正純)が讒言したためだ!」
「それならば尚の事臆病ではないか!どうして上野介の所に行って討ち果たさなかったのか!?」
この口論次第に喧嘩になっていく様相を見せ、亭主である諏訪部惣右衛門も甚だ困り、
色々となだめてみたが全く聞き入れられない。そこで惣右衛門、いたしかたなく
未だ秀忠が鷹狩から帰還されたという報告は無かったが、偽って座敷に出て言った
「上様は早くも、黒田甲斐守(長政)の邸宅の門前まで入られたということです!」
この一言で、3名は即座に座を立って秀忠の出迎えに向かった。
人々は、諏訪部がああいう作為をしたのもしょうがないことだと話したという。
(明良洪範)
952 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2015/06/19(金) 09:37:42.83 ID:VYwmx4c2
>>950
彦左衛門w
953 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2015/06/19(金) 10:48:04.89 ID:Uav2FxzD
>>950
自分ちで喧嘩される諏訪部さんかわいそうです。
とまれ、これ、その場は確かに収まるんだろうけど、
秀忠が来るってのがウソだと分かったら、
話がさらにややこしいことになるんじゃないか?w
954 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2015/06/19(金) 19:12:36.50 ID:MYuLjtKh
他に気が向いて戻ってきた時にはちったあクールダウンしてるんじゃないの?
逆に今村横田大久保が団結して諏訪部さんを「何で嘘つくの!」って責めたのかも。
955 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2015/06/19(金) 19:28:04.26 ID:PRH2E3Ba
自分が後で責められた方がまだ楽、そう判断したのかもしれぬ
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