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秀吉1人の天下となることは快きかな

2019年02月15日 11:45

742 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2019/02/14(木) 18:53:15.11 ID:/eS1jLtn
この先、権を争い威を妬む輩を秀吉は意の如く退治せしめ、秀吉1人の天下となることは快きかな
快きかな(此先争権妬威輩如意令退治。為秀吉一人之天下事快哉々々)。

これしかしながら、秀吉の武勇智計の致すところなり。まことに国家太平はこの時である。よって
忝くも今上皇帝(正親町天皇)の叡感は斜めならず。これがために朝日早からざるなし。

摂家清華を始めとして諸卿百官、ならびに三管領四職、その他所々の国司各々が来住して、秀吉に
随従せぬ人はいない。風雅の興や茶湯の会、日々の楽遊は枚挙にいとまあらず。

秀吉がますます政道をもっぱらにして人民を撫育するのは千秋長久の始まりにあらずや。至祝万幸。

時に天正11年(1583)11月吉辰。大村由己、謹んでこれを記す。

――『柴田退治記』


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にぐるもはやき あしがらの敵

2016年06月05日 22:02

795 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2016/06/05(日) 01:17:14.47 ID:uXEk1Z/S
 天正十八年庚寅の年三月朔日、大相国秀吉公、小田原北条左京太夫氏直退治のため
駿河に長陣あった時、裾野で、
「曽我兄弟が乗った馬に水より他に飼葉がないと言ったのも、今では自分の身のように覚える」
と嘆いているのを聞いた大村由己は

在陣を するがのふじの 山よりも たかねにかふは 馬のまめかな


 同じ年の三月二十九日、山中の城を攻め落とされると、その勢いに恐れ、
北条勢が箱根足柄の城を明けて退いたときに

山中を せむればあくる はこね山 にぐるもはやき あしがらの敵

(醒睡笑)




大村由己が申し上げた通り、吉野の花も今が盛り

2015年08月25日 12:17

598 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2015/08/24(月) 18:30:55.00 ID:SwsAnAYe
本能寺の変の報を聞いた羽柴秀吉が、いわゆる中国大返しから姫路城に入ると、大村由己がこのように
挨拶を申し上げた

「今の世間の様子を物に例えれば、名花の桜、ただいま花の盛りと見えます。
お花見されることがご尤もと存じ奉ります。」

この大村由己は下天第一と呼ばれるほど歌道に深い造詣を持つ人物であった。
その場の人々は「由己には流石に、似合いたる挨拶である。」と感じ言った。

ここで、黒田官兵衛が突然大村由己に向かって言った

「あなたは申し上げにくいことを申したなと、人々言い合っていると承りました。
殿様(秀吉)はおおいに嘆いているかのように見えていますが、その底意を推量すれば、
実に目出度いことが起き、博奕をも遊ばされます。大村由己が申し上げた通り、
吉野の花も今が盛りです。

桜の花というものは寒のうちに見たいと思っても、時が来なければ見ることは出来ない花です。
春の雨風の陽気をうけて、おのがままに咲き出るものですから、見る者の心には任せる事は
出来ません。

この上は明智光秀との天下分け目の御合戦、御尤もに候。目出度いことだ、お花見初めと
覚え申候。」

そう戯れに申し上げた。

秀吉は官兵衛の発言を聞いて、心のうちでは「我が心中と同じだ」と思ったのだろう。
その場でただ、にこりと笑ったという。

(川角太閤記)



599 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2015/08/24(月) 23:34:44.22 ID:UwNEzgok
山崎はよいけや

602 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2015/08/25(火) 10:21:51.35 ID:sibtuP1o
>>598
>目出度い事
ちょっちょっと官兵衛さん!
ラスボスも顔はにっこりでも....。

603 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2015/08/25(火) 13:04:53.06 ID:oVT5umCk
夏場に桜のたとえてのはなんとも…

605 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2015/08/25(火) 17:35:57.91 ID:W6OO8im/
ラスボス化以前とは言えなんか「にこり」がすごく怖いんですけど、毒されてるかなぁ

黒田官兵衛、差出て申し上げるには

2010年08月25日 00:00

635 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/08/24(火) 17:10:40 ID:2LQHm6Sa
天正10年(1582)、本能寺の変を聞き備中高松より撤退、無事姫路城に戻った羽柴秀吉は
信長の弔い合戦として、明智光秀討伐を宣言する。そして家臣たちの前でその心を語った

「わしはこの姫路で籠城する準備は、一切しない覚悟である。
たった今、金奉行や蔵奉行たちを呼んでその旨、固く申し付けた。
今回は、大博打を打ちに行くのだ!」

これを聞いた堀久太郎秀政

「あなたがそう考えておられるように、今の世間の雰囲気は、あなたに取って博打の成目が
来ています。風も順風のように見えます。今こそ、帆を上げるべき時でしょう。」

すると御伽衆の大村由己

「その通り!世間の様子、物に例えれば桜の名木が、只今花の盛りと見えまする。
花見をするには今が最適でございましょう。」

これに黒田官兵衛、差出て申し上げるには

「先に高松で信長公切腹の報を聞いたとき、私は”今こそ天下取りの機会である”と申しましたが
その事、『主人に対して言い難いことを、よくも言ったものだ』などと、人々が囁いているように
承っております。

ですがあの時、殿様(秀吉)には、深くご愁歎なさっていたようには見えましたが、私はその
心の中を推量いたし、ああ言ったのです。

殿に取って目出度いことが起こりました。今こそ博打を打つべき時です。
先程、大村由己も申し上げたとおり、吉野の花も今や盛り、桜の花は、寒い季節に
見たいと思っても、時が来なければ絶対に見ることの出来ない花であります。
春の温かい雨や風を受け、自然に咲きいずるものであるため、我々人間の
心任せには出来ません。

さてこの度は光秀と天下分け目のご合戦と成ること、もはや確実です。
なんと目出度いことでしょうか。この合戦こそ、殿のお花見初めであると、私は考えております。」

秀吉はこれに対して何も言わなかったが、自分が心中に考えていることと一致していると
思ったのか、ただニコリと笑った、とのことである。


まあ、勘兵衛さんの、秀吉の心中を的確に把握したいい話といえばそうなんだけど、
秀吉も秀政も由己も、時期が時期だけになるべくオブラートに包んで発言しているのを、
これだけ露骨に口に出して言っちゃえば、そりゃあ警戒もされるわな、と思ったのでこっちに。




636 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/08/24(火) 17:34:04 ID:IM9aFYur
博打・船と武士らしく喩える掘久、自然に喩える大村由己ときて勘兵衛はどう喩えるのか、空気読まずに
現実的な事かと思いきや
確かに空気は読まないがちゃっかりと由己の比喩に乗っかって上手いこと言ってるのな

>ただニコリと笑った
そしてココでなんか「にやり」と笑いあう勘兵衛と秀吉想像したw