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つまり大澤は信というものを

2018年01月26日 16:43

501 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2018/01/26(金) 12:05:07.82 ID:Grb8o8m1
美濃国宇留間の城主・大澤二郎左衛門は、木下秀吉の謀を以って織田信長に属した。
秀吉は大澤を引き連れ信長のもとに参り、清須において信長へ御礼を申させた。

その夜、信長は密かに秀吉を招いて命じた
「大澤は名のある勇士である。もし志を変じては、重ねて退治するのも大儀であれば、
夜中に彼を誅するように。」

秀吉はこれを諌めた
「大澤大敵なりと雖も、我らを信用したくれた故に、降参を遂げたのです。
今これを殺すことは、約を変じ信を失い、ただ一時快くするだけの話であり、
今後重ねて、所々の剛敵が降伏しなく成るでしょう。」

そう説得したが、信長は得心しなかった。

秀吉は急ぎ大澤の元に行くと、信長の命を残らず説明し
「こういった事となったが、あなたは私を人質として、急ぎ退去するのだ。」

これを聞いて大澤は大いに喜び、秀吉を人質に取って帰城した。

後に秀吉はこの時のことをこう語った
「私が大澤に信を示した所、大澤は私を以って人質とし、小刀を抜いて私に指し当てて退いたが、
つまり大澤は信というものを知らなかったのだ。」

(士談)


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