奈良かしや

2016年05月28日 11:09

657 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2016/05/27(金) 19:30:34.87 ID:8hj2j5oy

秀吉公の御時、ならかし(均し・徳政)という事があった。
貸した者が原金を失った上になお、放埓を働いた罪科は軽くないと、
再び黄金を出させましたので、

奈良かしや この天下殿 二重どり とにもかくにも ねだれ人かな
(醒睡笑)



奈良坂や 児の手柏の二面 とにもかくにも ねだれ人かな

の本歌取り


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「このコウロンはいくら?」

2016年05月23日 17:19

648 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2016/05/22(日) 23:20:34.97 ID:xreISi2k
古道三(初代曲直瀬道三)が洛中を歩いていたとき、
ある棚の傍らに青磁の香呂と思わしきものが合った。
立ち寄ってそれを見るとなかなか良さそうである。

そこでうつけのふりをして
「このコウロンはいくら?」
と問われると、中から
「なんと跳ねても銀子二枚」
とのことであった。
(醒睡笑)

跳ねる発音をすることで間抜けのふりしても、マケねーよ




時は盂蘭盆、咎は瓜一つ

2016年05月20日 10:42

746 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2016/05/20(金) 00:34:45.48 ID:S7g6JhYO
 慶長七年七月七日に、背中に笈摺(巡礼者が物を背負う時衣服の背が擦れるのを防ぐための単の袖なし羽織)
などをかけた人足が、痩せ黒んで竹杖にすがって京の町を通っていた。
 見る人々は
「ああ、なんと怖ろしいでしょうか。このごろは地獄の蓋の窯も開き、罪人が聖霊となって出てくると聞くが、そのような者であろうか。」
と言い合っていると、この者はある店に立ち寄った。

 彼は瓜は一ついかほどかと尋ね、店の者は二文であると答えた。
「腰にただ一文ある。盆の結縁と思ってまけてくれんか。」
と言うと、主人は「そうしよう」と提案にのった。
その返事を聞くと彼はすぐに瓜をとって頭からかぶり喰らう。

 食べ終わった後、挟んでおいたはずの銭を見ると、銭はすでに落ちておりただ縄だけがあった。
「瓜の主人よ、慈悲と思って許してくれ」
と嘆くが、この主人は慳貪な性分で
「沙汰の限りだ、おそらくすりの類であろう。皆の衆、出てきてください。」
と町の人を集めて痩せた男を追い立てて、板倉(勝重)殿の垣の内へ引き据え、起こった事を具に訴えた。人足も起こった事をありのまま言上した。
伊賀守はお聞きになられて、
「いずれ事の実否を糾明しよう。先ずこの者を瓜売りに預けようぞ。
一日二回の飯をその者に与え、昼は町でよきように番せよ。なおざりにして我を恨むな。」
と言って帰らせました。
主人はたった一文の事でいらぬ訴えを起こしたら、面倒なことになった物だと思いながら、
一間の所に押し込めて、番を据えて、毎日の飯を与えた。

それから六日七日に及んだが、糾明がないのでこらえかね、
一同が参って「御糾明下さい」と板倉殿にかけあった。
伊賀守は
「やるべき事が多くて忘れておった。
今思案してみると、時は盂蘭盆、咎は瓜一つ、これほどの裁許は初めにすべきであったが、
瓜売りの慳貪な心根の憎さで延びてしまった。
飢えにのぞむ者を見たら、招いてでも与えるべきなのに、
無力な者を捕らえてきて、銭一文の事で首を刎ねよとはなんだ。
 慈悲をさせるために、この日ごろは養わせたのだ。急ぎその者を許して帰せ。」

との下知をされ、その席にいた人は皆頭を下げ、感涙を流さなかった者はいなかった。
(醒睡笑)



747 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2016/05/20(金) 21:25:33.40 ID:SGk61fVQ
いい話過ぎるだろ(´;ω;`)ブワッ

749 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2016/05/20(金) 22:38:14.71 ID:0j3juup3
>>746
瓜売り「ウリリリリリィィィィィーッ!!!」

娘一人に婿三人という事は以下の事である。

2016年04月07日 13:59

563 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2016/04/06(水) 23:05:16.50 ID:g8yCxKkV
 娘一人に婿三人という事は以下の事である。
昔ある富める人には娘がいた。
その娘があるとき舟遊びに出たのだが、
どうしたのであろうか娘は船端を踏み外して水に落ち入ってしまった。
父母は驚き悲しみ、高札を打ち立てた。

「この娘を救ったらは、必ず婿にしよう。」
とのことであった。

 占いをする者が来て、どの辺りに娘の姿があるかを教えた。

 また水泳の上手な者が一人来て、「私が取り上げよう」と言って、すぐに娘を抱き上げた。
しかし娘は息が絶えて無かった。
 その時医者が来て薬を与ると、娘は再び蘇った。
その後卜人が言うに
「私が初めに娘のあり所を言ったればこそ、取り上げられたのだ。私が婿になろう。」
また、水練の者が言うに
「私が抱き上げなかったら、どうやって蘇生できただろうか。私が婿になろう。」
また医師が言ったことには
「私が薬を与えなかったら。どうして再び寿を保てただろうか。私が婿になろう。」
と争ってしまった。所の地頭に伺っても決着が着かない。

 ついに都に上り、多賀豊後守(高忠)の義を受けると
「その様なことがあったのか。欲界に生を受けるものはおよそ三百六十種と云われる中で、人がこの中の長である。
婚合の法は形を交わることにある。この時では水練の者が娘に身を添えて肌に触れた。
これをもって婿にとるべきだ。」
との掟をだされた。

(醒睡笑)