私はお前に対する目利きを仕損じていたようだ

2014年06月13日 18:56

496 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2014/06/12(木) 21:24:28.19 ID:J2JhPNV8
黒田長政の家臣に小河藤左衛門といって、千石を領する武士があったのだが、
代官方の年貢の収納に私曲があることが発覚し、座敷牢に入れられた。この時、刀剣も皆取り上げられた。

ときに、藤左衛門が心やすく召し使っている18歳の少年が一人、この座敷牢に時々来て
身の回りのことに仕えていた。

ある時藤左衛門はこの少年に向って「我が身は罪が重いため、必ず処刑されるだろう。
しかし、先に自害をすれば、却って我が面目と成る。お前は大きな小刀を持ってくるように。」

少年は家に帰ると、密かに大小刀を持って来て、人に知られぬように藤左衛門に与えると、彼は
この小刀で自害した。

この事態に、奉行人は少年を読んで彼を戒めた。ところが少年は

「今回の事は必ず私の罪と成って、ご成敗にも合うだろうということは、かねてより理解していました。
しかし、主人の難儀なる状況を見たため、命を失うことも省みずやったのです。
なのでそのように言われても、今更驚くことではありません!」

喜多村孫之充はこれを黒田長政に告げ、
「さてもこの少年は大罪人です。いかなる罪を申し付けましょうか。」
このように申し上げると長政は興の冷めた顔をして

「私はお前に対する目利きを仕損じていたようだ。そのように道理に暗いとは、思いもしなかった。
その少年が自分が罪に問われることを知りながら、主人への忠節を務めたことは奇特である。
これを罪人だと思うのは、お前の誤りだ。その少年は元服させ、小河久太夫の組に入れおくように。
きっと用に立つべき者であろう。」

そのように言った。しかしその少年はそれから程なくして、病にて死んだ。

(黒田家譜)

主人のために小刀を渡した少年についての逸話である。




497 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2014/06/12(木) 22:15:17.04 ID:LLBbHyOl
>代官方の年貢の収納に私曲があることが発覚し

ここがよくわからんので解説プリーズ

498 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2014/06/12(木) 22:35:22.53 ID:J2JhPNV8
>>497
この小河藤左衛門の領地の年貢収納に不正があった、って事ですね。簡単に言うと。
どんな不正があったのかはこの記事からは良くわからない。

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