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「朝霜や まだ解けやらぬ 縄手道」

2014年10月01日 19:01

917 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2014/10/01(水) 01:07:41.85 ID:DQrcN7M6
島田弾正(利正)が町奉行だった時のこと。徳川家康の時代、博奕は諸悪の根元
ということで厳しく吟味された。そんな折に博奕の訴人が出たので、同心たちを
差し遣わし、60人を召し捕らえた。

その中に50歳ほどの坊主が1人いた。弾正はその者に向かって「其の方は頭を
丸めた身であるから、とりわけ不届きである。もともとは医者か? 出家か?
何者なのだ」と、尋ねた。坊主が言うには、

「私の親は、武州忍の城主・成田殿のもとで、連歌の執筆を勤めていました。
そんな折に成田殿の身の上は果てられ、その後、親も浪人のまま相果てました。

それ故、私は浪人となりまして、渡世のやりようがないので、博奕仲間へ入り、
灯心を掻き出し、湯茶を持ち運ぶのを役目に致して食事を貰い、世を送りました。
博奕というものを、どのように行うのかは存じません」

とのことだった。そこで、博奕仲間たちに尋ねると、坊主の言う通りだった。
弾正は坊主に「其の方は連歌師の子か。確かならば、そこで一句仕りなさい」
と言った。坊主は「朝霜や まだ解けやらぬ 縄手道」と詠んだ。

弾正はこれを聞き、この句に応じて縄を解いて許し、「これからは博奕の座での
交わりを止めて、食物なくば町年寄たちのところへ回って、何なりと貰うように
しなさい」と、申し渡した。それ故、坊主は彼方此方と徘徊し、心安く渡世した
ということである。

――『責而者草(君臣言行録)』




919 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2014/10/01(水) 11:41:59.76 ID:c6gbH1Y1
ホームレスになったのに物をもらって心安く渡世したっていんちき坊主じゃねえか

920 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2014/10/01(水) 11:48:22.38 ID:bRhnWkEj
正しい意味での乞食坊主

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島田弾正入道幽也は曰く

2014年09月20日 20:15

842 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2014/09/20(土) 16:33:14.11 ID:IBikRN6F
島田弾正入道幽也(利正)は曰く、

「人と付き合う時に、どれほど懇意な朋友のところへ行くとしても、
必ず礼義を正しくしなければならない。

しかしながら、あまりにも礼義にばかり心が片寄っては和親が薄くなる。
なので、入る時と出る時の始終を礼義正しくして、対座中はできるだけ
打ちくつろいで談話するとよい。

また、知己のところへ行くと、長座して夜が更けるのも気が付かない
ものである。そんな時は、その家の従者たちが迷惑してしまう。

それゆえ、夜に入ったならば、小便などに立って空を見るものである。
空を見る時は心が改まって、時刻などにも気が付くものだ」

と言った。

――『明良洪範』




843 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2014/09/20(土) 16:58:14.24 ID:fqb2tt9n
夜になったからトイレ行って時間確かめよう…
なんてことに気がつくくらいなら

844 名前:人間七七四年[] 投稿日:2014/09/20(土) 17:22:26.34 ID:t+j5ymUu
森 長可にちょっといい話って無いかなぁ? 人間だから魔が差して
善い事したかも

845 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2014/09/20(土) 17:34:43.31 ID:k6DcBn6N
奉行職で培った心配りなんだろうな

846 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2014/09/20(土) 18:34:24.44 ID:JQrtcsQg
人間なら魔が差すこともあるがアレは鬼だからない

島田利正の語る元服論

2013年12月28日 18:02

986 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2013/12/28(土) 16:02:34.55 ID:lVCaeRxt
ある人が長男の元服について島田弾正入道幽也に相談した。幽也いわく

物には時節というものがある、元服は人としての始まりでもあり大事な事だ。

早々に元服すれば諸人はこれに成人として挨拶するが、その時に若輩である為に
応対に失敗すれば、後々まで不調法者だと思われてしまう。

また遅く元服させれば、前髪がありながら諸事に長けたものに見えるが故に他人
の目には口舌の徒と映り、その批判は後まで残るだろう。

そのような訳で元服にも相応の時期というものがある。体格の良しあしや知恵の
程度に応じて遅くしたり早くしたりするものだ。

人は最初の評判に縛られるもので、元服が早すぎるのも遅すぎるのも時期外れで
良くない。時節を見失うのは親の迷う心から出るものだ。

(翁草)

島田利正の語る元服論