太刀先に廻る者はことごとく切り倒され

2015年11月23日 07:04

22 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2015/11/23(月) 03:25:29.41 ID:Ia/7i1kD
柳生宗矩の子・十兵衞三厳も父に劣らぬ名人であった。

三厳は若い時は忍び歩きを好んだ。ある時、京都粟田口を夜半にただ1人で
通っていたところ、強盗数十人が出て来た。

各々が抜刀を提げて、「命惜しくば衣服大小を渡して通れ!」と罵りかかった。

三厳は静かに羽織を脱いだ。それを衣服を置いて通ろうとしていると思った
盗賊たちは近くまで寄って来た。三厳はまず1人を眼下に切り伏せた。

盗賊たちは、「こいつは曲者だぞ!」と言って、一度に切り掛かって来た。
軽捷無双の三厳は、あるいは進み、あるいは退き、四方に当たって戦った。

太刀先に廻る者はことごとく切り倒され、ついに12人までが命を落としたので、
残る者らは「これは叶わない!」と言って、逃走したのであった。

――『撃剣叢談』



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