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是非に及ばぬ沙汰の限りの分別違いである!

2016年07月18日 09:38

883 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2016/07/17(日) 23:10:12.50 ID:vJp+rgH5
栗山備後(利安)がある時、こんな話を聞いた

「何某が高い馬を買ったそうだよ。」

備後が「いか程で買ったのだ?」と尋ねると

「銀二十枚ばかりだそうだ。」

これを聞いた備後はたちまち不機嫌と成った
「それほどたわけた奴とは思わなかった!沙汰の限りだ!
馬というものは、どれだけ高値でも二匹の役はせぬものだ!ことに死にやすく、また怪我もしやすく、
少しのことで捨てることになるのが馬だ。
是非に及ばぬ沙汰の限りの分別違いである!」

そう罵ったので、言った者はなんとかその場を取り繕うとした
「いやいや、何某は身代も続き、とりわけ財産も多くあるので、たいていの損では痛みはないよ。」

「勿論あいつはそうだろう!しかし彼より知行の少ないものたちは、擦り切れ疲弊している。
そんな中そのような話を聞けば、少しの貯えであっても自分のために使い捨てるような事の出来ない
者達は気をくさし、事によっては、面目ない事態にもなるかもしれない。
彼のはらった馬の代金を、宜しき衆に分配してやりたいよ。
各肝入に売らせれば、銀2,3枚にて3年5年役を果たせる馬などいくらでもあるだろうに!」

そう語った。

(古郷物語)

栗山備後、高額の馬を買った同僚に憤る、というお話。



884 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2016/07/17(日) 23:30:13.68 ID:7EQPQjUy
優秀な牡馬なら種牡馬にして何頭もいい馬を得る事が出来る

目先の事しか分からない脳筋かっぺの浅はかさよ

885 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2016/07/18(月) 04:18:19.80 ID:B8ZnNnMP
競馬シミュレーションゲームっすか?w

886 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2016/07/18(月) 08:06:16.00 ID:fhWzRjtw
末端消費者がなぜか繁殖を試みると考える不思議脳だなる


888 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2016/07/18(月) 08:27:26.27 ID:smVtlRxu
>>883
現代に例えるなら、1000万円の高級車を旦那が買うのを、聞いた他人が憤って、
100万か150万の軽自動車をその奥さんや子供達に各自買ってやればいいのに!
というようなものか。ごもっともである。

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母里太兵衛、桐山丹波と和解す

2015年09月13日 07:03

700 名前:1/2[sage] 投稿日:2015/09/12(土) 17:41:41.15 ID:5oU9bIc/
黒田家の中老である桐山丹波という者と、母里但馬(太兵衛が高麗陣以来一言も口を
きかなかった。それは高麗陣において、母里の守る出城が明軍に襲撃された時、偵察に出た
桐山が、長政に、母里が敗北したようなので追い打ちをされないよう引取の軍勢を遣わすようにと
進言したことによる。実際には母里は明軍を打ち破り、多数の首をとって帰ってきた。
そこで桐山の進言の内容を聞き、激怒した。しかし友人たちが色々となだめその場では喧嘩にならなかった
ものの、その後桐山の方は何度も詫び言をしたものの、以後口を利こうとしなかったのである。

そして三十数年が経った

桐山丹波は黒田家において五千石を取り、中老分に定め置かれることに成った。
しかし重臣である母里但馬と関係の悪いままでは、政務の談合も整い難いと考えられ、
ある時、何かの祝日に、家中の主だった者達が登城した中、長政は栗山備後(利安に言った

「但馬は丹波を悪み、久しく無言のよし、これは私のためにも悪しきことである。
以後仲直りするよう、備後より意見してほしい。」

備後「仰る通りです。但馬のやっていることは近頃になく見苦しい。その第一は、宜しからぬ儀であります。
私も御意に任せて和睦するよう言っても、合点せず、なお強情なことを申し承知しません。」

長政も「私も意趣の経緯はよく知っている。一端は腹をたてるのはしょうがない。だがこのように
いつまでも思いつめるような事ではないだろう。いま、私に対して和睦を約束してくれれば喜ばしい
限りである、是非ともそうせよ。」

このように何度も言ったが、母里は
「私は一命を捧げたのは本意ですから、これについては露や塵ほどにも思っていません。
しかしこの事については、たとえ上意を背きましても同意できません!」そう言い切った。

この態度に、長政も面倒なことに成ったと後悔顔で栗山に「備後よ、どうするべきか」と尋ねると、
「仰られたように、一体どんな理由があっても、主君のお為であれば異議有るまじき事です。
そのうえ深々しい意趣が有るわけではなく、第一もはや数十年も経って、人々もその仔細を知らぬ有り様。

殿直々の意見に違背するとは沙汰の限りである!但馬、御請申し上げよ!」
これに居並ぶ者達も次々に同じように言ったが、母里は

「嫌だ!」と拒絶。

互いに顔を真赤にして背を伸ばして睨みつけ「沙汰の限り、分別至極、是非に及ばず!」と散々に喚いたが、
母里が合点することはなかった。

ここで栗山備後、あまりに腹を据えかね、左の手で母里の頭をぶん殴った。
当たりはせず、殴る真似をしただけだ、との説もある。

701 名前:2/2[sage] 投稿日:2015/09/12(土) 17:43:36.70 ID:5oU9bIc/
突然の事態に長政初め一同興を覚まし、「これは苦々しい事態だ。誰に対してもあんな事をすべきではないが、
但馬は特別な荒者である。備後に飛びかかって突き殺そうとするだろう。但馬は大力、備後は常の力であり、
取り付いたら離すことはしまい。しかしながら備後も優れて早く軽い人物であるから、引き外し
突き殺されないようにするだろう。

とにかく、少しでも不穏な雰囲気に成ったら飛び入って二人を押し隔てるのだ!」

そう、一同が臨戦態勢に入った時、母里は頭を下げ、暫くそのままにしていた。
「あの母里が思案をしているのか!?」
人々はそう驚いたが、一方栗山備後の方は、してはならないことをした、という気色もなく、母里の上に
乗りかからんばかりの姿勢で

「さてもさても、この一我意者め、沙汰の限りである!そこいらの若輩・渡奉公人のような覚悟だ。
家の年寄に備えられた者なら、諸事にそれ相応の見識があるものだぞ!一身を捨て、主君の御為を思わないのは
人外である!御為に一名惜しまずと常に言っているが、今の言いようでは、それも偽りになるぞ。

誰であっても言いたいことは多い。しかし浮世の習いで、堪忍しているのだ。よく分別してみよ。」
その様子は親が幼子を教訓しているのと少しも違わぬ情景であった。

暫くして、母里は涙を流し、それはポロポロと畳に落ちた。一同「もう死期だから、あの鬼をも欺く但馬も
涙をながすのか!」と思ったが、母里は頭をもたげ、鼻をかむ体にて涙を拭うと、大息をついて長政の
御前近くに進み

「丹波との和解のこと、これまでも度々意見され、今も直々に仰せられました。それを違背するのは
心苦しいことではありましたが、一生不通と定めていましたから、絶対に承知しないと決意していました。

しかし只今の備後の所業は、珍しいことでした。私が若年の頃、如水様により、備後を兄として、私が弟として
互いに助け合うよう誓約をしたことがありました。

しかし、互いに成人してからは、私の方はそのことに、まるで構わずにいました。
そもそも備後は心底の見分けがたい人物ですし、どうせ互いに若き頃のことだ、今になって
その時のことを覚えているかどうか、などと心許なく思っていました。

しかし、備後は久しく約束を変ぜず、なにより如水様の御眼力を違えず、一身を投げ打つ所存、
返す返すも忘れ置き難いものです。それこそ私は、無分別至極でありました。

童の頃は突っ掛かって行けば、度々打ち倒され突き倒され、如何程か折檻を受け成長しました。
その心を変ぜず、今でもこのようにしてくれる友人は、世には稀です。
…丹波、ここに出て来られよ!」

そう母里が桐山に呼びかけると、長政は言うに及ばず、一同の喜ぶこと限りなかった。
先ず長政が盃を出し、それを飲んで「この度は」と母里に差し出した。母里は三杯呑み、誰へとも言わず
桐山に差し出し、「こちらに寄られよ」と、いかにも丁寧に差し出した。
そして「今ひとつ」と、挿していた脇差を抜くと、桐山に遣わした。
「これは、作は良くないが、技については貴殿もよく知っているように優れたものである。そのため
腰から離さなかったのだが、和睦の印に受け取って欲しい。」
そうしてこの脇差を桐山に差させた。

桐山が盃を母里に戻すと、長政より「丹波も、但馬に脇差を差し出したいが、身分柄に合わぬように思い
遠慮しているようにみえる。但馬、彼の脇差を受け取るように。」と母里に取らせた。

それからは一同入り乱れての大酒となり、泰平と成った。
(古郷物語



702 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2015/09/12(土) 19:02:51.78 ID:kDVuYKMt
最後にワラタ
昨年の大河で使って欲しかった場面だな。

703 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2015/09/12(土) 20:55:52.89 ID:VU/r9aIv
如水から母里を押し付けられた時に栗山はすごい嫌がってたから毎日心労も酷かったろうなあ

704 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2015/09/12(土) 22:52:48.22 ID:9hRTr/CK
栗山も面倒だと思いながらも母里との義兄弟の誓紙を如水が冥土の土産に持っていこうなんて言われたもんだから栗山も中々捨て置けなかったんだろうな

ぎりぎりにやいとか仕りたり

2015年09月10日 11:01

294 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2015/09/10(木) 00:11:35.19 ID:O8BKYGTp
ある年、黒田家において嘉例であると、備後(栗山利安)の邸宅において謡初めがあった。
喜多七太夫なども出演し、小袖をつぼ折り、能も三番、囃子は番数あった。
筑前守(黒田長政)も仕手方を謡い、いかにも機嫌よく酒を飲み、四ツ半頃(夜10時頃)座を立とうとした

「夜長ですし、今少し咄などいたしませんか?」
そう備後が申したが、

「私がいては、若き者達が遠慮して酒を呑みかねているようだ。私が帰った後、心やすく
酒を呑むように。」

そういって座を立ち、敷居を越した時、但馬(母里友信)が大声で喚いた

「今少し居てもらって、若き者たちを呼び出し酒を飲ませたかったなあ!
そうすれば座は必ず気ままに成っただろうから、ぎりぎりに『やい!』とか言いたかったのに!」
(今少し居て、若き者共呼出し、酒呑ませたき事なり。
兎角気随が必定なり。ぎりぎりにやいとか仕りたり)

その場の人々、これはどういう事かと興を醒ました。
筑前守より先に歩んでいた者も聞いたのだから、聞こえなかったということは無かったのに、
聞こえぬ体で筑前守は帰られた。

(古郷物語)

長政…



295 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2015/09/10(木) 01:53:33.02 ID:lnCrpg8t
母里の言いたいことがよく分からん…

296 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2015/09/10(木) 07:18:04.64 ID:179SWURy
若い連中の前で酔った振りをして絡みたかったということ?

297 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2015/09/10(木) 07:57:44.54 ID:Vo/sQsqt
若い奴を呼んで殿と飲ませたかったのかな。

299 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2015/09/10(木) 21:15:08.85 ID:ynYEo2si
上下関係が雑な戦国ではよくあること

納屋小左衛門の決断

2015年09月06日 13:55

674 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2015/09/05(土) 19:22:15.26 ID:FljfpJkN
関ヶ原の役が勃発した時、大阪の黒田長政の屋敷には、その母と妻が残されていた。

つけ置かれていた家老の母里友信と栗山利安は相談し、母里が医者に行くと見せかけ
その乗り物に密かに両人を乗せ屋敷の外の宿に潜ませた。

その夜、船に載せようとしたが、船までどうやって両人を遣わすか、方法がなく困り果てた。
最初は彼女らを俵に入れ、粮米に紛らわせて船に載せようと考え、二人を俵に入れたのだが、
暑気甚だしい頃であったので「息が切れる!このように苦しいのならいっそ刺し殺してほしい!」
と声高に泣かれ、母里も思案に苦しみ、『このような事で大阪方に露見するのも口惜しい事だ。
二人共に害し、腹を切るべきか…』などとも考えたが、『いやいや!出来るだけなんとかなるよう
才覚せねば!死ぬのは全て叶わなかった時だ!』と思い直し、宿の亭主に相談することにした。

相談の結果、櫃の中に両人を入れ、夜に紛れて茶船に乗せ、そこから本船に移す。仮に大阪方の警備に
見咎められればその時のことだ、と決まり、すぐさま出発の準備を始めた。
亭主も共に出発しようとするのを、母里が止めた

「私は主のためであるから、捨てて惜しまぬ命である。二人の女房衆にとってはいたわしい事だが、
侍の妻子として生まれた以上、これも生前の因果の道である。
しかし、其の方は町人である。黒田家に対して殊に日頃の恩があるわけでもない。
我らと同じように相果ててしまっては気の毒千万である。

この宿の門まで出て見送ることも無用だ。もし我々が見つかり、咎められても、決してこの宿のことは
人に知らせない。であれば、ここに難儀はかからないだろう。」

そう申し聞かせたが、宿の亭主は言った
「日頃、黒田様のお屋敷に出入りし、久しく御恩を被っていた奴原が、今回お頼みしても
御宿を仕ろうとせず、他人のようなふりをしているとのこと。畜生とも言い難い所業です。

私は近年御台所にも罷り出て、似合いの御用を仰せ付けられるように成りました。
尤も甲州様(長政)からお言葉をかけて頂いたことは未だ有りません。ですが、
私をお頼みにされた栗山様の一言が打ち捨て難く、この事お受けし、一命を捧げたのです。

あなた様がどれほど止めようとも、本船までは、私はお供仕ります!」

そう言い切ると母里よりも先に外に出たため、母里も力及ばず、彼の同行を許した。

この亭主は納屋小左衛門といって、堺の納屋一党の者であった。母は浅野殿の家来、丹羽大膳という人の
娘だそうだ。丹羽大膳と言う人は、その勇ましさ人に聞こえのある人物であった。

亭主の物を切ったような決断は、なかなか筆にも詞にも為し難い。

(古郷物語)




675 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2015/09/06(日) 03:58:43.39 ID:NfWTuxJ9
「納屋小左衛門は男でござる」
小左衛門の頑とした決意に打たれた母里太兵衛は、彼の船までの同行を許した

そして明日の乗船を控え、小左衛門宅で一夜を過ごすこととなった黒田家主従であったが、
太兵衛は今生の最後にと、昼に目をつけていた女中の部屋に夜這いをかけた
部屋の中に忍び込み、布団の中に身を潜らせた太兵衛が相手の股間に手をやると、思わぬ叫び声がこだました

「納屋小左衛門は男でござる!」

676 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2015/09/06(日) 07:45:20.20 ID:HQXPEQKJ
忠臣蔵の天野屋利兵衛のセリフだし
そのジョークも天野屋利兵衛であるし

677 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2015/09/06(日) 16:18:31.37 ID:fp5VtXEX
>>675
これは実につまらん。>>674がかわいそう

栗山利安の野中氏攻め

2015年05月20日 16:31

35 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2015/05/19(火) 19:03:38.42 ID:dccwnytO
黒田孝高(官兵衛)・長政父子が、豊前において城井鎮房と戦っていた折のこと。

野中左京大夫、その弟の兵庫助はこれも豊前の国人で、他の者達より領地広く、殊に勇気人に優れた
者達であったが、城井方に付き、兵を多く集め、左京大夫は下毛郡津民村の長岩城に籠もり、
兵庫助は上毛郡友枝村の雁股ヶ岳城に立て籠もった。
両城共に堅固なる要害であった。

黒田長政は彼らを攻めるため、士卒を引き連れ向かうと、野中も居城より出て、井手の口と言う所で
対陣した。長政はここで大いに合戦して、野中勢を切り崩し、敵勢尽く城に逃げ入った。

その後、野中勢は籠城して手出ししてこようとしなかった。しかし彼の地は難所であるため、
急に攻め落とすことは困難であり、長政は孝高と相談し、栗山四郎右衛門(利安)に

「野中の城に馳せ向かい、何か手立てを以って攻め落とすように。」

と命じた。しかし四郎右衛門
「かの両城は切所であり、殊に敵は大勢です。私が小勢で攻めて、もし戦に負ければ、
お為になりません。他の者に仰せ付けられるべきです。」


長政はこれを聞くと激怒した
「四郎右衛門、臆したる返答なり!」

「そのように私を臆病者とお考えなら、なおさら他の者に仰せ付けなされ!」

「お前を選んで申し付けたのだ!どうあっても出陣しろ!」

そう再び命じた。
(長政是を聞て、四郎右衛門臆したる返答なりとて、以の外怒り給う。四郎右衛門申けるは、
左様に我等を臆病者とおぼしめさば、猶以余人に仰付られ候へと申しければ、
汝をえらびて申付るにてこそあれ、是非発向すべきよしふたたび命ぜられる。)


四郎右衛門は「この上はとかく申すに及ばず」と了承し、士卒を率いて彼の地へと赴いた。

彼はこの時『家臣多き中に、今度の打ち手に選ばれ指を向けられたことは、武士の面目、
これに過ぎる事はない。であれば、今度の戦に打ち勝って敵を平らげれば、生涯の大幸である。
もし撃ち負ければ、何の面目があって主君にも朋輩にも再び顔を向けられるだろうか。』と思い、
諸卒を励まし精力を尽くして戦った。

敵は山中より出て度々戦ったが、四郎右衛門はその度に戦の利を得たので、敵はその勇気に挫かれ、
叶わないと思ったか、ついに両城を放棄し退いた。

その後、野中兵庫助は豊後に逃げて身を隠していたのを、黒田孝高より大友に通報したため、
彼の地にて誅殺された。

今回の戦で、栗山四郎右衛門は度々の戦に打ち勝って敵を退治し、両城を乗っ取ったこと、
孝高・長政父子は甚だ感じ入り、その褒賞として野中の所領を四郎右衛門に与えた。

(黒田家譜)

なかなか面倒くさい、栗山利安の野中氏攻めの記事である。




36 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2015/05/19(火) 19:07:43.50 ID:UTKPfOmn
城井さんの石高ってどれぐらいあったんだろう?

37 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2015/05/19(火) 21:05:01.61 ID:De3nPYMt
10万程度

38 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2015/05/20(水) 05:54:28.96 ID:78f3vBWR
十万石程度の相手に、卑劣な騙まし討ちをしないと駄目だった豊臣・黒田
城井がそれだけ凄かった、と考えるべきなんだろうか

39 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2015/05/20(水) 09:03:51.00 ID:bRuGbdwU
城井さんと一族かわいそうだな クソ黒田&豊臣め

40 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2015/05/20(水) 09:08:39.46 ID:tzsugiDo
勝てる見込みのない戦いはしないのが秀吉官兵衛であって勝つつもりで戦うのが長政

41 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2015/05/20(水) 14:29:31.28 ID:1et9E2AO
>>38
程度っていうけど、12万石に封じられた大名が10万石の在地勢力を潰すって
かなり大変な気もする
秀吉が全面的に後援してなきゃさ

42 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2015/05/20(水) 16:18:47.83 ID:O5wfIdSV
秀吉はそこの土地やるから鎮撫はお前らでやれというスタンスではなかったか

43 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2015/05/20(水) 17:17:58.71 ID:R6AXP4Pj
>>42
んで、手に負えなくなって秀吉に泣きつくと、
改易が待ってる。佐々だの木村親子だの…

栗山利安、朝鮮にて

2014年07月21日 18:52

336 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2014/07/21(月) 12:39:24.59 ID:2f/+l11S
朝鮮の役でのこと

黒田長政は朝鮮のおける占領地のうち。4,5郡を重臣である栗山利安に預けた。
利安は慈愛を以って民を懐けたために、朝鮮人たちはその支配を喜び、毎日その政庁に来て
利安を拝した。利安は、「大勢の者と毎日対面するのは難しい」と、2,3日に1度づつ来るように
申し付けた。

この様子を知った黒田長政は、「鎮まりかねたる所を良く懐けたものだ、ちょっと様子を見てこよう」と
利安の領地に向かった所、朝鮮人たちはこの軍勢に驚き、合戦の用意を始めた。
しかしそこで利安の馬印が見えたため、そのまま鎮まった。

(黒田家臣伝)

栗山利安、朝鮮で善政を行うというお話。




栗山善助、大町何助を斬る

2014年07月19日 19:09

692 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2014/07/18(金) 20:22:58.79 ID:ImTMwhdl
永禄11年(1568)頃のこと。
この頃、黒田官兵衛孝高の家臣に大町何助という者があった。彼は隠れなき強者であったが、
官兵衛に対し逆進の色が表れていたため、官兵衛は栗山善助利安と、上原新左衛門とに、
これを殺すよう命じた。
ちなみにこの頃、栗山善助は18歳である。

折しも官兵衛の邸宅には来客があり、栗山善助はこの給仕をしていたのであるが、官兵衛より
何助の所へ使いに行けと言われ、大事の使いであるからと、黒田家に伝わる『森田刀』と呼ばれる
重代の太刀を貸し与えられた。

栗山善助はあえて肩衣袴という公的な衣装のままで向かい、何助が丁度家に滞在していたので、このように
言った

「本日は御使に参りました。その内容ですが、先日上方よりこちらに下ってきた商人が死亡した件、
大変難しい案件でしたが、あなたのご才覚のお陰で無事に相済み、後は荷物を改めそれを上方に送れば
埒の開く事となりました。ですので、貴方が保管しているあの商人の荷物を、私に相渡すようにとの
御意でございます。」

何助は「心得たり」と了承し、立ち上がって手軽く支度をし、酒を飲み、従者に鑓を持たせ、いかにも
用心した様子で「荷物をおいた所に行こう」と道を進んだ。彼も官兵衛の様子を怪しみ警戒していたのだろう。

やがて道の途中で、何助は2尺9寸(約88センチ)ある大太刀を抜くと
「どういうわけか胸騒ぎがする。これより御着城(官兵衛の主君・小寺政職の居城)に退き、
私に私曲が無いことを申し上げてくる!」
と、道よりすき田の中に飛び降り、罵り喚きながら去ろうとした。

栗山善助はこれを追いかけ、「其の方は酒に酔い狂っているのか!?」と色々と言いあしらってみたが
何助は全く納得せず、もはや是非に及ばずと思い、声をかけ、何助が立ち向かってくる所を、
跳びかかり抜き打ちにした。

ほぼ相打ち、であった。が、善助の太刀が一瞬早く何助の右袈裟に当たったため、彼は刀を取り落とした。
このため善助は、何助の頭を両断した。この時、地面に石があって、刀の切っ先の刃が少しこぼれた。
この時は誰か人を呼ぶ時間もなく、上原新左衛門と事前に相談することも出来なかった。
(黒田家臣伝)

栗山善助、大町何助を斬る。というお話し。




693 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2014/07/18(金) 20:35:16.23 ID:wdGBzw2U
>>692
善助って筆頭家老に置かれるように強いんだよな、大河ドラマだと強そうにみえんw

694 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2014/07/18(金) 20:46:33.85 ID:cYSove4I
家中の栗


言ってみたかっただけや

695 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2014/07/18(金) 23:21:57.41 ID:s1lza5UX
あの粒ぞろいの黒田家臣の筆頭だからな

696 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2014/07/19(土) 00:17:55.12 ID:eT0u4joW
某「やはり逆心の色があらわれてるのはよくないよね」

697 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2014/07/19(土) 07:23:05.83 ID:JOX3gfj0
これ、どう悪い話?
煽りとかではなく普通の話っぽく感じたが

698 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2014/07/19(土) 07:30:39.83 ID:gRWkgcYp
暗殺しに行ったのに、気づかれて正面からの斬り合いになった、間の悪い話
もしくは善介の演技力が悪い話

699 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2014/07/19(土) 13:37:50.91 ID:7LBoo0m0
>>692
読んでから大河ドラマみると強そうに見えるぞ。

栗山備後怖い

2011年09月15日 22:16

914 名前:1/2[sage] 投稿日:2011/09/15(木) 18:22:27.53 ID:9TW0y1e0
黒田家の村田出羽守吉次といえば、大人として立派な所は少しもない(人がましき儀は少しもなく)が、
覚悟というものをよく知っていて心任せの働きをする人物であり、友人の中で似た人間といえば、母里但馬(太兵衛)
くらいのものだったという。
こんな村田出羽だが、重臣筆頭とも言うべき栗山備後利安の事だけは恐れていた。

ある時のこと。普請場で栗山が見回っていると、村田出羽が例によって高言をしているのが聞こえてきた。曰く

「わしが当家において恐ろしいのは殿様だけだ!年寄衆なんて、ヘチマの皮とも思わねえよ!」

これが耳に入った栗山、静かに村田へ歩み寄り、静かに言う

「おい出羽よ、わしが居る所でそんな事は言わさせねえぞ?
殿が許しているからって誰にも彼にも慮外を働きやがって。お前は御家の邪魔者だ!(御家の邪魔になる奴なり)
以後、よくその事を心得ろ!」
そうみっちりと叱りつけた。

これには村田も苦々しく思い反論した
「これは備州殿の御言葉とも思えぬことを。わたしは誰にも慮外なことをしたことなんでありません。
第一、御家の邪魔になった事なんて絶対にありえない!
宿老筆頭に似合わぬ申しようです!」

が、栗山
「おのれがどう見られているか知らないから、そんな風に思うのだ。
いいか、お前ほど邪魔になっている者は、当家の事は言うに及ばず、他家にもありえないほどだ!
若い頃追いつき首の1つ2つ拾った事を鼻にかけ、でかいツラしやがって!
殿様はお許しになっているかも知れないが、この備後は許さぬぞ!
さあ、家中に恐ろしい者があるのか無いのか、ほざいてみろ!(家中に恐ろしき者があるかなきか、一言吐いてみよ)」

そう言うと短刀を抜いて、変な動きでもするか、屁理屈でも言おうものなら一打に殺してやる!という覚悟。
これに村田出羽、頭をうなだれその場に座り込んでしまった。しかし栗山ここで手を緩めるような男ではない。
村田の頭の上から「推参至極な奴めが!いつもの人もなげな息を吐いてみろ!」と踏みつけんばかりの勢い。

この時居合わせた者たちは素早く集まってきたが『村田のやつあんなみっともない姿をしているが、油断のならない
悪戯者だ。ああやって栗山殿の前で恐れいった体で散々に叱られているが、そう油断させて栗山殿を斬りつける
つもりに違いない!その時は我らが出羽に取り付いて簡単に目的を果たさせないぞ!』と一同心に誓った。
流石村田出羽。信頼感はゼロである。

と、栗山が叱るだけ叱りつけ、そろそろいいかな?という頃合いに村田はようやく声を上げた
「さてさて、道理至極にて御座候。当家に恐ろしき者など居ないといったのは、近頃不届至極、沙汰の限りの
発言でした。この事に関して、この出羽も謝罪します。どうかお許し下さい。」
そこで栗山「なら、さっさと引っ込め!」と言ったので、これを塩に村田、すごすごと立ち退いた。


915 名前:2/2[sage] 投稿日:2011/09/15(木) 18:23:04.68 ID:9TW0y1e0
それから暫く後、

村田はこころやすい友人たちと語り合っていたとき、相変わらず高言をし、懲りもせず
「恐れながら殿より他には誰も恐ろしい者は居ない!」
とぶち上げていた。これにはさすがに友人たちも呆れて口々に

「おい出羽、あんまり大口を叩くなよ?この間備後殿に斬られかけた時は、流石にみっともなかったぞ?
お前が殿様にあそこまで叱られた話は聞いたことがない。浅ましくて見苦しい姿だったぞ!」

と言ったがこれに村田出羽、笑って
「あれはお前らが言うように、見苦しかったなあ。俺もな、これは堪忍できないと思っていたのだが、
少しでも反論したら斬ると言いかねぬ勢いだった。
ジジイめ、あのジジイのことは俺が子供の頃から能く知ってるが、とにかく動きがキビキビしていて、
太刀さばきも妙に早い奴なんだ。
で、うっかり俺が斬られたとしよう。殿様はこれを両成敗になんかしてくれないよ?逆に

『村田のやつは悪戯者だから首を切りたいと思っていたのだが、子供の頃から召使いあれほど
人がましく取り立ててやった以上、不憫に思って今まで助け置いていたのだ。それを斬るとは、さすが備後!』

なんて誉めるぜ!?

その上あのジジイは『しかし村田の子供を助け置いては将来心もとない』なんて言って追放にして、
子供まで野垂れ死に。俺の一類共に死に果てる、というわけだ。
あの男に斬り殺されるなんてのは、犬に食い殺されるような不名誉なことだ!
そう思って堪忍成りがたきを耐えていたのさ。

能く聞いておけ、いつ何時でも、あのジジイには叶わねえ。もし俺が又あのジジイの腹をたてるようなことを
してしまったら、この出羽はどうにかしてその機嫌をとり、それでも機嫌が治らなければ、もう逃げるより他に
道は無い。
これは俺一人に限った話じゃないぞ!?今後一体誰があのジジイの機嫌を損ねるか知らんが、
とにかくあいつは喧嘩好きの恐ろしい奴だ(兎角喧嘩好きの恐ろしき奴めなり)。
お前たちも用心するんだぞ!」

こんな事もあり、村田出羽は栗山備後だけは恐れたが、その他の者には相変わらず無茶なことを
ふっかけていたそうである。

栗山備後怖い。というお話。
(古郷物語)



916 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2011/09/15(木) 18:37:17.02 ID:REmqb7Y9
栗山さんが生徒指導の先生みたいだ

917 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2011/09/15(木) 18:39:36.05 ID:X9cJJGcw
>流石村田出羽。信頼感はゼロである。
なんで黒田武士って奴は…

黒田家の話がでる度に
自分の中の、栗山備後さんの株がどんどん上がっていく

918 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2011/09/15(木) 19:03:29.90 ID:B4f6fVaP
>その時は我らが出羽に取り付いて簡単に目的を果たさせないぞ!』と一同心に誓った。
って、黒田家の人は栗山さん好きだねぇ
アイコンタクトで頷き合う皆さんを想像したw

ところで殿様ってngms?ngmsって恐れられてたの??


919 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2011/09/15(木) 19:12:36.65 ID:X9cJJGcw
如水さんでは?

920 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2011/09/15(木) 19:30:54.50 ID:TvNm0z4o
あんま関係ないけど遠賀川と洞海湾を結ぶ堀川作った栗山大膳って備後さんの孫とか曾孫?

921 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2011/09/15(木) 19:40:25.42 ID:gdJb56VG
大膳は備後の長男

922 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2011/09/15(木) 19:53:33.96 ID:TvNm0z4o
>>921
ありがとう、小学校の社会の授業の時に黒田藩の堀川の話が出て、
大膳さんだけ名前が出てくるんで妙に印象に残ってんのよ。

923 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2011/09/15(木) 19:57:47.81 ID:Z/uKzV5p
栗山大膳ったら栗山大膳事件だろ
あれもちょっと悪い話

924 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2011/09/15(木) 20:52:23.24 ID:HDc85GKv
もう黒田家がDQN高校にしか見えない

925 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2011/09/15(木) 21:34:00.22 ID:X2uopfih
魁 黒マティ高校

926 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2011/09/15(木) 22:52:00.29 ID:FCsq89Gf
   、ミ川川川彡                 ,ィr彡'";;;;;;;;;;;;;;;
  ミ       彡              ,.ィi彡',.=从i、;;;;;;;;;;;;
 三  ギ  そ  三            ,ィ/イ,r'" .i!li,il i、ミ',:;;;;
 三.  ャ  れ  三    ,. -‐==- 、, /!li/'/ 村田l'' l', ',ヾ,ヽ;
 三  グ  は  三  ,,__-=ニ三三ニヾヽl!/,_ ,_i 、,,.ィ'=-、_ヾヾ
 三  で       三,. ‐ニ三=,==‐ ''' `‐゛j,ェツ''''ー=5r‐ォ、, ヽ
 三.   言  ひ  三  .,,__/ 栗山   . ,' ン′    ̄
 三   っ  ょ  三   /           i l,
 三.  て   っ  三  ノ ..::.:... ,_  i    !  `´'      J
 三   る  と  三  iェァメ`'7rェ、,ー'    i }エ=、
  三   の   し  三 ノ "'    ̄     ! '';;;;;;;
  三   か  て  三. iヽ,_ン     J   l
  三  !?    三  !し=、 ヽ         i         ,.
   彡      ミ   ! "'' `'′      ヽ、,,__,,..,_ィ,..r,',",
    彡川川川ミ.   l        _, ,   | ` ー、≡=,ン _,,,
              ヽ、 _,,,,,ィニ三"'"  ,,.'ヘ rー‐ ''''''"
                `, i'''ニ'" ,. -‐'"   `/
               ヽ !  i´       /
               ノレ'ー'!      / O

927 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2011/09/15(木) 23:03:29.75 ID:O3B3TDip
大坂の陣の後の大坂城普請だとすると
村田出羽の言う殿はngmsの事か?

村田出羽は若い頃からの近習だというけど
恐れられるようなところがあったのか?

928 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2011/09/15(木) 23:30:00.03 ID:Evhmt26N
>>918
子供の頃から~とか言ってるから長政ですね
村田は如水が息子の遊び相手にほとんど誘拐同然に連れてきた家臣だから、長政もこいつには甘い

つか、長政時代の黒田家ってああいう逸話はあるけど、基本長政専制的なんだけどね

929 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2011/09/15(木) 23:54:09.90 ID:B4f6fVaP
>>928ありが㌧
読み直したら栗山さん「ジジイ」呼ばわりされてるので、
ああ、もうngmsが家督した後なんだろうなーとぼんやり思ってました

如水さんは、村田といい又兵衛といい、
エキセントリックなのを息子にあてがう癖があったのか・・・

930 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2011/09/16(金) 00:07:48.53 ID:CDRE0Chl
とりあえずngmsが先頭で突っ込まない程度の配慮だったりして

ところでngmsや菅正利の賤ヶ岳での活躍は無いですか?

931 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2011/09/16(金) 00:21:33.59 ID:UTiraLRZ
>>929
獅子は我が子を千尋の谷に落とす的な試練だよ。多分。

932 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2011/09/16(金) 00:38:38.70 ID:IjqqNn1F
長政の賤ヶ岳の顛末ならまとめにあるよ
http://iiwarui.blog90.fc2.com/blog-entry-3536.html

ここでも栗山さんががんばっているのであった

933 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2011/09/16(金) 01:00:21.66 ID:CDRE0Chl
ありがとうございます
村田出羽との話しのあとだからか味わい深いですね

934 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2011/09/16(金) 06:41:04.64 ID:jJD+o/dC
>「わしが当家において恐ろしいのは殿様だけだ!」
色々問題ある人のようだけど主君に対する忠義はあるみたいだから問題ないな

935 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2011/09/16(金) 07:51:19.24 ID:91s7Ex/Q
又兵衛「 (#゚д゚) 、ペッ 」

936 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2011/09/16(金) 10:55:09.23 ID:qC83DAIe
>>931
獅子は我が子に保険金をかけて千尋の谷に落とす?

コンビ誕生

2011年08月25日 22:38

229 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2011/08/25(木) 14:10:14.87 ID:prBPLEgH
コンビ誕生

栗山備後守利安と母里但馬守友信は、黒田如水が若い頃から側近くで使っていた。
その頃栗山は善助、母里は萬助と呼ばれていたが、如水は両人とも将来見どころのあると思い、
いつか取り立ててやろうと思った。が、問題がひとつ。もちろん母里萬助に、である。

母里萬助はいつも無分別に粗暴なことばかり言い廻り、人間として非常に問題があった
(萬助は無分別に荒き事のみ言廻り、大方人外の體なれば)
そのため朋輩たちもうんざりし、我慢も限界という状況であったそうだ。だいたい母里但馬という人は、
大人になり立身してからも、とんでもないやらかしが多かったのに、まして子供の頃なんてどれほどだったか、
想像がつくでしょう?(年たけ立身仕りてさへ、笑止なる事多し。まして童の時は、思ひやられたり)
とにかく黒田家の大問題児だったと言うことですね

さて一方の栗山善助だが、こちらは少年の頃からおとなしく、道理を良くわきまえ、日常の過ごし方も
年来の功者のようであった。
彼は15の頃から如水の側近くで使われていたが、その頃から何かことが起こった時に一言意見を
言わせてみても、聞くほどに優れた意見であったと言う。
こちらは黒田家の若き秀才でありエリートであったわけです。

こんな問題児と秀才の二人をある時、黒田如水が静かな場所へと呼び出した。そして彼らに言うには

「お前たち二人を取り立てたいと思うんだ。だからこれからは善助は兄、萬助は弟として、ほんの僅かなことでも
話しあって、お互い支えあうようにしてほしい。善助はおとなしくて、萬助はいたずらものだ。
萬助、今後見放すこと無く、兄として善助を引き立ててくれよ?」

そう言われて男気に感じたか、萬助は即座に承知をし畏まってこれを受けた。
と、そう簡単にこれを承知できないのが善助である。

「それはできません」「どうしてだ?」
これに栗山善助、秀才らしく理路整然と答える

「突然のお申し出ですが、私は自分一人の取り回しさえ満足に出来ていません。
そうであるのに兄として人の指南など、やって良い訳がありません。それ故、達てお断り申し上げます。」

如水、これを聞いて自分の目が間違っていないことを知った。
『ああ、かねてからこいつは自分の身の程を知っている人間だと思っていたが、ここまでしっかりしているとは。
これはどうしたって萬助の奴の兄になってもらわないと!』
そう思い善助に対し日を変え場所を変え、事あるごとに了承してくれるよう頼んだ。頼み込んだ。
これに善助もついに根負けし、これを承知した。すると如水は案文を調え誓紙を二枚書かせ、
1枚は善助、萬助の二人が交換し、残りの1枚ずつは「これは、後日の証文にしておくよ」と、如水が受け取った。

幾星霜の時が流れる。
黒田如水に死が近づいていた。

如水は、今や黒田家を支える重臣となった栗山備後、母里但馬の二人を密かに呼び出した。
そしてしみじみと言う

「お前たち、俺の指図に背かず今に至るまであの時の約束を守ってくれていること、ありがとう。
かえすがえすも嬉しいよ。
これからもお互い相談しながら筑前守(長政)を引き立ててやってくれ。」
そして2枚の紙を取り出し

「これはあの時の誓紙さ。本当なら今はもう返すべきだと思うのだが、最後まで約束を守ってくれた
頼もしい誓紙だからな、冥土まで持って行こうと思ってる。俺が死んだらさ、お守りとして棺の中に
入れておいてくれ。」

そう笑いながらそれを、大切そうに懐に中に入れたという。

栗山備後と母里但馬が義兄弟になったいきさつと、その後のことである。
(古郷物語)




255 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2011/08/27(土) 16:53:26.23 ID:PADwzSYL
>>229
母里の人外の體ってどんなんなんだ
かぶきまくって人に見えなかったとかそんなのか?

256 名前:人間七七四年[] 投稿日:2011/08/27(土) 17:05:59.01 ID:6pTFi6De
人か物の怪かという姿形の事じゃなくて、素行振る舞いが常識外れ
当時の人の思考からするとぶっ飛んだ考えの人
世間体の体、体を成すの体

257 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2011/08/27(土) 17:23:04.39 ID:GtND0Z/i
つまり母里さんは
ニコ厨がネタにしまくってるチャージマン研!みたいな人なのか

258 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2011/08/27(土) 17:30:45.20 ID:6pTFi6De
チャー研はキチ○イなんかじゃないやい!

260 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2011/08/27(土) 18:19:57.68 ID:PADwzSYL
>>256
ただ今のところ出てる話では根は真面目そうだよな
関羽や張飛あたりの侠客のイメージになるのか?

261 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2011/08/27(土) 18:39:04.50 ID:6pTFi6De
栗山を関羽、母里を張飛とみると二人の間柄も性格もそんな感じだね

黒田長政、嫡男の袴着式にて・古郷物語Ver

2011年08月22日 22:59

529 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2011/08/22(月) 03:16:21.17 ID:14mtRMja
黒田長政の嫡男・万徳丸(黒田忠之)4歳の年の暮れ、長政の伯父黒田図書の屋敷にて、袴着(幼年期から
少年期への移りめの儀式)が行われた。この時黒田家中の主だったものは皆罷出て、万々歳を唱えた。

ところで黒田家重臣・母里但馬守友信は万徳丸の蟇目(懐妊5ケ月目の15日に胎児の健康なる成長を祈って
弓を射る儀式)親であり、万徳丸は常に「祖父祖父(じい、じい)」と呼んで良く懐いていたそうだ。
この時も母里は万徳丸の頭をクシャクシャに撫でながら

「万徳丸殿、早く成人して武辺をなされよ?侍は他に何もいらない、武辺が専一です。とと様よりは武辺を能くしてくださいよ。」
これを聞いて当然ながら激怒したのが長政である。

「但馬何をいうか!このワシより能くせよとは!?わたしの武勇を悪しく思っているのかあっ!?
ワシが若い頃には備後(栗山利安)、次には其方を指図し、朝鮮でも度々、その後も神戸、関ヶ原の合戦と、
私は武辺を示してきた。その後は天下静謐となり合戦の場数を稼ぐことはできていないが、とにかく私は
其方共に見限られるような武将ではない!それを何だ!?とと様より能くせよとは!全く理解出来ない(一圓分別に能わず候)」

そう叫ぶと大脇差を抜いて母里を睨みつけた。その場の人々『これは何事だ、大事が起こるぞ!?』と
ハラハラしながら見ていると、母里は長政の脇を向き天井の方を眺めながら(つまり激怒している長政を
ガン無視である。失礼にも程がある)

「変なことに腹を立てる人がいるものだ。自分の子供が武辺を能くせよと言われるのが悪いことか?変な人が居るものだなあ。」
と、そのまま長政の方には見向きもせずに言った。この態度に(当然ながら)長政は治まらない

「万徳に武辺をせよというのが悪いのではない!しかし親より能くせよとな何事だ!?」
これに母里は冷笑し(ホントにそう書いてある)

「他人事ではありますが、御心を静めて聞いてください。武辺というのは図ることも出来ず、底も知れないものです。
何度合戦に挑んでも、やりきったと思うことはありません。合戦のたびに『やり足りなかった』と後悔しないことは稀です。
残念な働きだったと思っているのに、周りが『比類なき働きだった!』と言われれば、不承不承そういうものだとしておきます。
そうであるのに、殿は大名であって能き人を多く引き連れ、能き作戦の元に得たお手柄自慢、笑止ですな。
(大名にて能き人を引き連れ、能く計る所の御手柄御自慢、笑止に存候)
勝ち戦ばかりにお会いなされ、いつもこんな物だと思っていたら必ず不覚を取りますぞ!
まあその辺りの事はそれがしより備後に聞いたほうが詳しいでしょう。それはともかく万徳殿、どうか武辺を成し給え」

相変わらず長政をガン無視したままそう言いつつ万徳丸の頭を撫でた。

さてこの時、その栗山備後守利安は次の間で若い衆たちに酒を勧めて回っていたのだが、長政と母里が声高に
言い合っているのを聞きつけ土器と銚子を持って走ってやってきた。そして長政に

「さてさて勿体無い事ですがこれは私にくだされた盃です。憚りながらこれを拝上いたしたいと思います。」
これを長政の方に差し上げ、
「私が若年で小姓だった頃、如水様の御前でやった小笠原流のお酌を(ここは笑う所)、今ここで思い出しつつ、
昔を懐かしみながらお酌致します。」と盃に酒を注げば長政、

「栗山から盃をもらうのはいつものことだが、酌は珍しい」
と笑いながらこれを飲むと、栗山

「その返杯は但馬(母里)に下さいませ」と言って母里の方を向き
「おいキチガイ!こっちに出てきて杯を頂戴いたせ!(気違ひ罷出て、御土器頂戴仕候へ)」

これに母里も「畏れ入り候」と罷出て、頂戴仕った。これで長政も母里も何事もなかったかのようになり酒宴大いに盛り上がる。
ここで栗山一同に申し上げたことには

「若き者共、よーく聞け!お心掛けの深いのも殿様であり、無分別なのも殿様である!
そして大たわけで、かつ頼もしいのも母里但馬。どうだ当家の武勇、末頼もしいとは思わないか!?
平穏なときはこのように目出度い場で、高下の区別なく酒を飲み楽をし、一旦ことあれば槍を突きまくって
すべき事をしておけば、やがて主君になる人(万徳丸)も、何事も許してくれるぞ!さあ歌え舞え!」

これに長政すっかり機嫌も直り「備後の申すようにすべきことをした者には、許しもしてやらないとなあ」と言い、
そのまま夜明けまで酒宴をしたそうだ。(古郷物語)




530 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2011/08/22(月) 03:30:09.33 ID:i/FOXGZQ
http://iiwarui.blog90.fc2.com/blog-entry-1508.html
こっちは常山紀談の同じ話
古郷物語を元にしたのだろうか

532 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2011/08/22(月) 03:36:30.81 ID:7Ea1Vr1Y
>>530を見ると常山紀談は表現がずいぶんマイルドになっているのが解るなw

筑前高取城築城

2011年08月19日 23:01

472 名前:1/2[sage] 投稿日:2011/08/19(金) 16:43:36.67 ID:1wq76Zlx
関ヶ原の後、筑前に入った黒田長政は豊前との国境、高取山に築城しそこに重臣・母里但馬守友信置くと決定。
すぐに普請を開始した。
この高取山、山の半分は既に豊前というまさに境界線の山で、黒田家では、『越中守(細川忠興)はこの築城に
必ず妨害してくるであろう。そうなったら、合戦だ!』と家中のものを残らず動員。侍分のものには完全武装させ、
合戦との違いは指物を差していないだけ、という状況だった。

さて、山の腰に小屋を懸け、黒田長政自身が縄張りをした。だが城主に予定の母里但馬と尽く意見が合わない。
長政が「石垣の高さは2間にしよう」と言えば但馬「いいえ、3間にすべきです」、長政が「では3間にしよう」といえば
但馬「いや、やはり4間にしましょう!」、長政が「切岸は5間にしよう」と言えば但馬「いいえ、10間必要です!」
尽く長政の言う事の倍の、大規模な普請を要求するのだ。

このため縄張りは全くまとまらず、栗山、井上といった重臣たちが但馬に意見したがそれも聞き入れない。
話の進まないことに長政も手持ちぶたさであったが、いつもの事なので腹をたてることもなく(例の事なれば腹も立てず)
色々と説得したものの、但馬は石垣が高くなくてはならない理由を断固として主張した。
これに長政

「但馬、おまえはよく解っていないようだ。この城は長く籠城するためのものではないぞ?当面の手当のための
要害なのだ。いかにも安々とした防備であったほうが良いのだ。」

母里但馬、これに激怒した
「この城をそれがしにお預けになると仰せになってから、私はこの地に自分の墓をつくりました!
一城を預けていただくのは武士たるものの本望であり、忝いことこれに過ぎるはありません!
そのため、偏にここを自分の墓所と存じ定めたのです!

ところが、先ほどおっしゃった事は何ですか!籠城をしない城である.から、もし敵が寄せてくればすぐに城を捨てて
引き退けと!?敵を見たら逃げるための城に、この但馬が居る必要はありません!

黒田の御家もずいぶん大きくなりました。敵を見たら逃げたいと思っている者も、捜せばきっと居るでしょう。
そういった者を、そういう城には置かれるべきでありましょう。私は嫌です!(某はいやにて候)」

そう言い捨てて自分の小屋に引き込んでしまった。

さてさて、これが普通の主君なら、こんな家臣はそのまま押し詰め成敗してしまっただろう。
しかしそこは黒田長政、腹を立てながらも

「あれを見たか!?備後(栗山利安)やわしが言ったことは、理由のあることなのだ。
皆も知っているように、今我々が植木(福岡県直方市大字植木)に大軍を駐屯させても大丈夫なよう
しているのは、いざ合戦となれば細川忠興は大敵であるからだ!

しかし黒崎と、この高取の城をそのままにしては、小倉から筑前に手出しはできない。
そのため細川は必ず、この城を攻めてくる。
いざ開戦となればわしは軍勢を集め植木に集結させ、細川が軍勢を出し高取の城を攻める準備をした所を、
ここから三里足らずの植木より駆けつけ、一撃で蹴散らすつもりなのだ。
一当てして敵がひるむのを見ればこの城の留守居を但馬から、旗本の確かなものに交代させて、
但馬は先手の右備えに据え置くので、この城に置くようなことにはならない。

こういう事を聞き分けず訳もなく腹を立て、全く沙汰の限りだ。嫌ならあいつ次第だ!」
と引き取ろうとすると栗山利安が止めて言った

473 名前:2/2[sage] 投稿日:2011/08/19(金) 16:44:40.30 ID:1wq76Zlx
「御腹立はご尤もですが、いつもの事です。(御腹立御尤に奉存候。いつもの事にて御座候。)
私が但馬殿を呼び出してきますので、その間にどうかご機嫌よく、御縄張りを完成させておいてください。
そもそもキチガイ同然になっている人間のいう事をまともに取り上げたのが良くなかったのですよ!
(気狂ひ同前の者の申上候儀を。御取上げなされ候事、然るべからざる)」

と長政に釘を差しておいて母里但馬の小屋に行き、長政の意図を説明し
「今に始まったことではないがその我儘、いい歳して不相応にも程があるだろ!まったく沙汰の限りだ!」
としたたかに叱りつけると、但馬

「そういう事ならワシも腹をたてることはなかったんだよ!あんなナゾナゾみたいに言わず、最初から考えていること
全部打ち明けてくれればいいじゃないか!全く根性曲がりが!(いな曲の男なり)」

と別方向に腹を立てつつも栗山と共に長政の御前に戻り、
「先程は敵を見かけたら逃げろとおっしゃったのだと思い、殊の外腹を立てました。しかし只今備前に御内意の趣を
承り、そういうことであれば私も聞き分けることが出来ます。

それがしが石垣を高くし、堀を深くすることを望んだのは、3日を5日、5日を7日なりとも攻め崩されること無く、
敵を百人殺す必要があるのなら、二百も討ち取り、大敵をこの城に受け止めて日数を送らせることこそ、忠節であると
考えたからです。

私は、死にさえすればご奉公に成るなどとは、考えたこともありません。
生きて与えられた使命を実行させるため、大規模な普請を望んだのです。これは全く臆病から言ったことでは
ありません!その事をよく理解していただきたい!」

これに長政、
「引く敵の相手などに、但馬ほどの人間は必要ない。申す所神妙である!」

そう声をかけ、その後君臣機嫌よく、城の縄張りを共に完成させたという。
この時長政は但馬のことを大変頼もしく思い、その目には涙がにじんでいたそうだ。

筑前高取城築城の際の逸話である
(古郷物語)

和解したのでいい話ではあるのですが、何より黒田家の連中の口の悪さがスゴイのでこっちにw


関連
黒田長政、母里太兵衛に高取城を守らせる・いい話
http://iiwarui.blog90.fc2.com/blog-entry-725.html


474 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2011/08/19(金) 16:59:22.49 ID:gZwOFPTR
毎度の事ながら勝手にやってろよと言いたくなる家中にござる。

475 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2011/08/19(金) 17:37:22.41 ID:BtRlLjQX
そもそも後詰めとか理解しないで切れてる時点で成敗しろよ

476 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2011/08/19(金) 18:53:08.67 ID:7lDfepe4
この逸話既出だね

477 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2011/08/19(金) 18:53:26.31 ID:JcaNIPb7
古郷物語の筆者には感謝しても仕切れんな、面白すぎるだろこの家w

478 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2011/08/19(金) 18:58:54.38 ID:WaBORbi2
本音しか言えない、それが黒田のルールだ。

栗山利安と指物争い

2011年07月18日 23:01

658 名前:1/2[sage] 投稿日:2011/07/18(月) 18:36:44.23 ID:AYRFFBTe
ある年のこと。

黒田家では村田出羽と堤九郎兵衛という二人が、白切裂の指物を差していたのだが、
村田が堤のところに使いをやって申すには

「白切裂の指物は私が久しく差していたのだが、ご存じなかったのだろうか?
戦場で紛らわしいので、あなたはその指物を止めていただきたい。」

これに対し堤の返答は
「昔のことはよく知りませんが、先年の治部少輔(石田三成)の乱の時、如水公が九州に出兵された折、
私はこの白切裂の指物を差していましたが、貴殿は金の半月の指物をしておられました。
そうであった以上これは私の指物と決まったようなものです。あなたの方こそ白切裂の指物を使うのを
止めていただきたい!」

村田はこれに反論
「あの乱の折私は御使番を仰せ付けられていたため、使番の指物を差していたのだ!
ただいまは立身つかまつり足軽頭を仰せ付けられた。そのため指物も元のものに戻したのである。
この事に疑い有らば家中の古参の人々に尋ねられよ、私が昔から白切裂の指物を使っていたことを
証明してくれるだろう!貴殿は早々に別の指物に取り替えられよ!」

堤もそんな事で納得しない
「昔はそうだったかも知れないが、私にとって既に一陣を勤めた指物である!これを指すことを止めるわけには
いかない!」

以上のようなことで、村田と堤の関係は一気に悪化した。
村田は「堤のところに行って指物を踏み折ってやる!」と言ったと云い、包も同じことを言ったと云い、
双方「踏み折れるものなら折ってみろ!」と指物をわざと屋敷の軒下の方に置いている、などと云われ、
もはや二人が道で行き逢えば刺し違えることに成るだろう、とまで言われた。

さらにはこの事を聞いた双方の親しいお調子者たちがそれぞれに「何かあったらお味方いたす!」などと
言ってきたりと、非常に面倒くさい事態へと発展してしまった。

これは流石に良くないと、双方の親類縁者、友人などが間に入って和解させようとしたが聞く耳持たず。
次に黒田家の中老たちが上司の立場から意見したがそれも聞き入れない。
双方異口同音に

「人間としてもし今の指物を止めれば、大いなる恥辱となります!
そんなことをしたら相手が『踏み折るなどと言いながら未だに踏み折らない。口ほどのこともない。
大した人物ではないな。』などと世間に言い回るでしょう!

ですから、御老中の意見は申すに及ばず、例え殿の上意であっても、その意見をお受けすることは出来ません!
切腹を仰せ付けられても、あの指物を止めることはありません!」

こう言い切った。
周りの人々はさすがにあきれ果て、終に黒田家の最高幹部である年寄衆に事の解決を願い出る事にし、
丁度、栗山備後守利安の屋敷にて年寄衆の寄り合いがあったため、そこに出向いてこの件を訴えた。


659 名前:2/2[sage] 投稿日:2011/07/18(月) 18:37:11.91 ID:AYRFFBTe
二人の親類衆の話を聞いた年寄衆は
「あの二人が指物について口論しているという話は聞いていたが、大したことでもないと思っていたのに、
そこまで話が大きくなっているとは」
と驚きいたが、村田、堤両名が、これ又同じように

『たとえ殿様の御意であっても指物を止めることはありません。御扶持を放たれれば上々の幸せ。
切腹を命ぜられようとも後悔しないと決心いたしました。
御老中の命令といえども、こればかりは承知することは出来ません。
私の決意はこれにて、解って頂けるでしょう。』

と言っていると聴き、「さてもさても苦々しい話だ」と言葉もなく静まり返った。

─と、この時それまで奥の間に居たこの屋敷の主人、栗山利安が戻ってきた。
栗山は話を聞くと「あっはっは」と笑い出し

「何だそんな事か。もっと早く聞かせてもらえればここまで難しい話にはならなかったのに。
まあいい。とにかく村田も堤もここに呼べ。私が両人に申し聞かそう。」

その場の人々「どういうつもりなんだろう?あの二人はもはや、どんな意見も聞くことなど無いのに。
話の内容をよく理解していないんじゃないのか?」と怪訝に思った。

呼び出された村田、堤は座敷に通された。そこで栗山は家人に「私の具足箱を持ってこい」と命じた。
その具足箱を開くと中から、なんと、その両名が命をかけて争っている当の物、白切裂の指物が出てきたではないか。
それを手に持ち、栗山は言う

「お前たち二人は指物のことで口論をしているとか。その争っているのがこれと同じものなら、それは無益の
争いだぞ。

これはな、わたしが若い頃、ずっと差して度々手柄を立てた指物なのだ。
その後成長して、小馬印には別の指物を指すようになったが、これは風に引っ張られることもなく、
まあ何より老後に、若い頃の事を思い出そうとしてな、この筑前に入国の翌年に拵え置いたものなんだ。
わが子大膳には、形見の品とも成るだろう。

お前たちは無用の議論をやめよ。もし未だやるきなら、指物に付いて俺と公事(裁判)をするかい?」

そうカラカラと笑った。

これに村田、堤両名は目が覚めた思いで
「さてさて是非に及ばぬ口論をしてしまい、面目もありません」と同じように答えたため、栗山

「元々二人に遺恨があったわけではないだろう。大急ぎで仲直りするんだな。
まったくお前たち二人は意地が強すぎて、いつも物事を難しくする。かなり宜しくない心得だぞ!」

としたたかに叱りつけると両名「仰せのごとく、我ら二人は遠い親戚でもあります。心やすく
付き合っていたはずなのですが、今回は石車に乗り(調子に乗ること)、是非なく命をかけた果し合いを
するところでした。さてさて、危ないところでした。
今や何の意趣遺恨も残ってはおりません」

と二人して大笑いし、同道して帰っていったという。

栗山利安、指物争いを和解させる、と言うお話
(古郷物語)




660 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2011/07/18(月) 20:31:49.57 ID:+IeTplzg
さすが黒田家の良心

661 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2011/07/18(月) 22:46:04.09 ID:GCqXaR70
水戸黄門のテーマ曲が似合う話だ


662 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2011/07/18(月) 22:46:46.34 ID:yu/UT1Di
理想の御家老だな

栗山備後利安には、いつも悔いている事があった

2011年07月10日 23:32

952 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2011/07/10(日) 20:00:28.55 ID:8EqmhZ81
黒田家の重臣、栗山備後利安には、いつも悔いている事があった。

「私が死んだ後この黒田家は、負けるはずのない戦に負け、今までの家の名誉を失う事になるのは
必定である!その理由は、殿(黒田長政)だ!

殿の戦でのお振る舞いはあまりにも軽々しい。最前線の先手や鉄砲隊の備に打ち交わり、
まるで物頭のように駆けまわり、いざ開戦となれば一番に駆け入ろうとされる。

皆が知っているように、この戦でもあの戦でも、私はそんな殿を以ての外に叱り飛ばし
奥の本陣の方に追い返したこと、数えきれないほどやってきたものだ。

私が死んだ後には、あのいきり立つ人を叱る人間はいなくなる。
そうなったら殿は思ったとおりに戦働きをしようとするだろう。
そして一番に駆けこみ討ち死にするか、打ち込まれた鉄砲の弾に当たり犬死をされるだろう。

その事を思うと、なにより悲しくてしょうが無いのだ。」

栗山利安、晩年の後悔、というお話。
しかし長政、ここまで信用ないというのは、よほど栗山さんに手を焼かせたのでしょうなw
(古郷物語)




954 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2011/07/10(日) 21:15:38.64 ID:acKouoSN
安心と信頼の黒田家クオリティ

955 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2011/07/10(日) 22:23:54.15 ID:Sh0/Fgtg
この時代は大将が討ち死にしたらだいたい負け戦だからな
特に黒田家は跡継ぎがアレだし。

母里友信と栗山利安・いい話

2008年10月15日 14:07

4 名前:人間七七四年[] 投稿日:2007/02/24(土) 03:13:27 ID:mG1IIf9w
母里友信は黒田家臣。
無類の大酒飲みで福島正則にすすめられた大盃の酒を見事に飲み干し名槍・日本号を賜った逸話は『黒田節』(『筑前今様』とも呼ばれる)として今も語り継がれる。
無分別で向こう見ず、わがままな性格で武辺一筋の男だったが主君の如水は必ず役に立つ漢だと信じて重用し、生涯で76の首級をあげた家中随一の猛将として黒田家の筑前入国後に18000石を得た。
死の間際に少壮の頃に如水に「兄と思い、兄弟一体となって奉公せよ」と命じられたその兄貴分の栗山利安の見舞いを受けた。
その時友信は「これまではおこがましいと思い口にはせなんだが、御身の恩により人となることができた」と言って手を取り共々に号泣したと伝えられている。
母里と栗山は、張飛と関羽みたいな間柄だったのかな?ムチャクチャな母里を栗山がいつも制して面倒を見て、みたいな…
それを考えたら母里の臨終の際の逸話は何だかホロリと来ます。