納屋小左衛門の決断

2015年09月06日 13:55

674 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2015/09/05(土) 19:22:15.26 ID:FljfpJkN
関ヶ原の役が勃発した時、大阪の黒田長政の屋敷には、その母と妻が残されていた。

つけ置かれていた家老の母里友信と栗山利安は相談し、母里が医者に行くと見せかけ
その乗り物に密かに両人を乗せ屋敷の外の宿に潜ませた。

その夜、船に載せようとしたが、船までどうやって両人を遣わすか、方法がなく困り果てた。
最初は彼女らを俵に入れ、粮米に紛らわせて船に載せようと考え、二人を俵に入れたのだが、
暑気甚だしい頃であったので「息が切れる!このように苦しいのならいっそ刺し殺してほしい!」
と声高に泣かれ、母里も思案に苦しみ、『このような事で大阪方に露見するのも口惜しい事だ。
二人共に害し、腹を切るべきか…』などとも考えたが、『いやいや!出来るだけなんとかなるよう
才覚せねば!死ぬのは全て叶わなかった時だ!』と思い直し、宿の亭主に相談することにした。

相談の結果、櫃の中に両人を入れ、夜に紛れて茶船に乗せ、そこから本船に移す。仮に大阪方の警備に
見咎められればその時のことだ、と決まり、すぐさま出発の準備を始めた。
亭主も共に出発しようとするのを、母里が止めた

「私は主のためであるから、捨てて惜しまぬ命である。二人の女房衆にとってはいたわしい事だが、
侍の妻子として生まれた以上、これも生前の因果の道である。
しかし、其の方は町人である。黒田家に対して殊に日頃の恩があるわけでもない。
我らと同じように相果ててしまっては気の毒千万である。

この宿の門まで出て見送ることも無用だ。もし我々が見つかり、咎められても、決してこの宿のことは
人に知らせない。であれば、ここに難儀はかからないだろう。」

そう申し聞かせたが、宿の亭主は言った
「日頃、黒田様のお屋敷に出入りし、久しく御恩を被っていた奴原が、今回お頼みしても
御宿を仕ろうとせず、他人のようなふりをしているとのこと。畜生とも言い難い所業です。

私は近年御台所にも罷り出て、似合いの御用を仰せ付けられるように成りました。
尤も甲州様(長政)からお言葉をかけて頂いたことは未だ有りません。ですが、
私をお頼みにされた栗山様の一言が打ち捨て難く、この事お受けし、一命を捧げたのです。

あなた様がどれほど止めようとも、本船までは、私はお供仕ります!」

そう言い切ると母里よりも先に外に出たため、母里も力及ばず、彼の同行を許した。

この亭主は納屋小左衛門といって、堺の納屋一党の者であった。母は浅野殿の家来、丹羽大膳という人の
娘だそうだ。丹羽大膳と言う人は、その勇ましさ人に聞こえのある人物であった。

亭主の物を切ったような決断は、なかなか筆にも詞にも為し難い。

(古郷物語)




675 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2015/09/06(日) 03:58:43.39 ID:NfWTuxJ9
「納屋小左衛門は男でござる」
小左衛門の頑とした決意に打たれた母里太兵衛は、彼の船までの同行を許した

そして明日の乗船を控え、小左衛門宅で一夜を過ごすこととなった黒田家主従であったが、
太兵衛は今生の最後にと、昼に目をつけていた女中の部屋に夜這いをかけた
部屋の中に忍び込み、布団の中に身を潜らせた太兵衛が相手の股間に手をやると、思わぬ叫び声がこだました

「納屋小左衛門は男でござる!」

676 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2015/09/06(日) 07:45:20.20 ID:HQXPEQKJ
忠臣蔵の天野屋利兵衛のセリフだし
そのジョークも天野屋利兵衛であるし

677 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2015/09/06(日) 16:18:31.37 ID:fp5VtXEX
>>675
これは実につまらん。>>674がかわいそう

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