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稲垣掃部の出奔

2014年01月09日 18:55

225 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2014/01/08(水) 23:58:43.85 ID:owMR+MAn
稲垣掃部本多忠政の士である。忠政に怨みあって、白昼姫路を出奔し、船に乗って下った。
彼は以下の狂歌を書いて、その座敷の床の中程に張り付けた。

「破笠頸にかけてはこじくとも天下にてみのは頼まじ」
(たとえ破笠をかけて乞食になろうとも、天下において忠政を頼りにするつもりはない)

忠政は大いに怒って稲垣を追わせた。追手の士が坂越で稲垣の船を見て言葉をかけたところ、
稲垣は近くで相手になり、半弓を射て二士を殺し、逃れて赤穂の商家に入った。
忠政の士十人ばかりは、その家を囲んだが、一向に家へ入らず時を移した。

そこは池田輝興の城下なので、その家士である木梨清右衛門と澤市郎右衛門はこの有り様を見て
戸を押し破り、ただちに家へ入った。木梨は澤に先立ち、稲垣は引き絞った半弓を木梨に射る。
矢は木梨のまん中に当たり、彼は倒れた。

稲垣は二の矢をつがえて、今度は澤を射た。矢は澤の左腕から片腹をかけて貫いた。
澤は射られながらも、たたみかけて稲垣を斬り殺した。木梨はすぐその場で気絶して
また蘇生したものの、最後には傷を病んで死んだ。

――『武将感状記』




226 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2014/01/09(木) 01:01:55.68 ID:H1szDz4j
三河武士の日常ですな

228 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2014/01/09(木) 23:12:41.12 ID:Eau0S45F
稲垣も澤も木梨もテレビでよく見る名前だから、なんか無駄な笑いがこみ上げてくる

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