「お前達の身分で白米の飯を食べる心得では」

2016年07月28日 11:48

926 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2016/07/28(木) 11:41:38.66 ID:X8KUo6QX
 駿府宮ケ崎という所の町人滝善左衛門は、常に神祖の御囲碁の御相手として御側近くに出ていた。
ある日神祖が鷹狩を御遊ばせられていたときに、途中にその者の家の前を通られた。
不意に中へ入られると、ちょうど家族皆で飯を食べていた。
そこで、直々に御共に参るべしとの仰せで、善左衛門は召し連れられた。

 翌日善左衛門はいつものように囲碁の御相手として出かけたら、
いつにもなく神祖の御面色が荒々しい。

「お前は後々家の相続が上手くいかないだろう。」

と仰せがあり、善右衛門は大いに驚いた。

「どうしてそのような仰せをなさせるのか」

と伺うと、

「お前達の身分で白米の飯を食べる心得では、なかなか相続ができないだろう。」

と仰せであった。善右衛門はすぐにたくらんで

「さすがは身分の高いお方であられる。身分の低い者の食物を御存じでない。
昨日の飯は、豆腐かすをかて飯としたもので、とりわけ白くも見えるものです。」

と欺きますと

「そうであるならよし。」

と仰せられて、御面色も解けられて、いつものように御相手を仕り退出した。

善右衛門は家に帰って、

「不届きにも上を欺いてしまったので、この後は必ずその言葉を違えてはならない。」

と米にかすを混ぜて炊き、そうでないときは膳にかすを付けて出すことに決め
子孫へも言い贈った。

 その子孫も豪商で、近い比まで代々栄えていたが、ついにその家は絶えたという。
絶えた者は奢侈が分を超えたことも多く、能舞台をも建てたほどであるという。
このような御教戒に背いて、自分の祖の訓示も忘れたら、このような事も有る事であろう。

(甲子夜話)



934 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2016/08/04(木) 16:41:05.40 ID:kfD42Jl/
>>926 じつは玄米だの豆と混ぜたメシの方が、健康にいいのだが、
当時は白米だけの方が高級だと思われていたという話ですね

935 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2016/08/04(木) 23:11:51.42 ID:1eH1imrE
分不相応な行いが身を滅ぼすと言ってるんだから、この場合に健康がどうとか関係ないでしょ
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