251 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2022/06/17(金) 19:06:51.60 ID:lpnKPrs/
福岡・博多の地誌「石城志」から組香(香の聞き分け)の名人の話
(享保の頃に書かれた鶴田七右衛門「博多記」出典という)
綱輪町に沈香屋宗有というものがいた。
香をきくこと、世に名人と称されていた。
ある時、黒田長政公が彼を召して香を聞かせなさった。
宗有は「これは肥後殿が貯えなさっている「破れ笠」と号する名香でしょう」と判じた。
長政公は驚き、どうしてその香を知っているのかと問いなさった。
宗有が答えて言うには、
「三十年以前、伏見で女が焼いている香を聞いたところ、名香であったため、出所を尋ねたのです。
すると肥後殿近習の士からもらった破れ笠という香と申しておりました。
この香は破れ笠に相違ありません」
と申したそうだ。
福岡・博多の地誌「石城志」から組香(香の聞き分け)の名人の話
(享保の頃に書かれた鶴田七右衛門「博多記」出典という)
綱輪町に沈香屋宗有というものがいた。
香をきくこと、世に名人と称されていた。
ある時、黒田長政公が彼を召して香を聞かせなさった。
宗有は「これは肥後殿が貯えなさっている「破れ笠」と号する名香でしょう」と判じた。
長政公は驚き、どうしてその香を知っているのかと問いなさった。
宗有が答えて言うには、
「三十年以前、伏見で女が焼いている香を聞いたところ、名香であったため、出所を尋ねたのです。
すると肥後殿近習の士からもらった破れ笠という香と申しておりました。
この香は破れ笠に相違ありません」
と申したそうだ。
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