小介より先立って

2014年08月10日 19:11

483 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2014/08/09(土) 23:38:50.70 ID:Qzute8E0
合渡川の戦いの時、黒田長政の家中・神谷小介は先駆けして
川を渡り、待ち受けている敵の中へ叫び声を上げて攻め入った。

そのために小介は槍玉に挙げられ、まさに危ういという時、
長政の軍兵が進んで攻め寄せ、敵を追い立てた。

小介は流れる血のために朱色に染まっているので、戸板に
乗せられて長政の前にやって来た。この時に小介は、

今日、自分と先を争うような者は、長政以外ありえない、

と思ったので、長政をきっと見て、

「小介より先立って槍を合わせた者は一人もいません!」

と言った。これに長政は、

「お前でなければ誰が先駆けをすることだろうか。手負い致した
者が、気を張って物を言うのは、(体に障るから)よくない」

と言った。後に小介は有馬の温泉に浴し、傷は癒えた。

――『常山紀談』




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