646 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2021/03/28(日) 13:37:51.94 ID:6RBK85DI
天正元年、織田信長との江北の戦に朝倉が敗れると(刀根坂の戦い)、信長の兵、撤退する朝倉軍を
追撃すること急であった。
朝倉の侍大将である山崎長門守(吉家)、託美越前守は柳ヶ瀬にて踏みとどまり支えると、
これに励まされて返し合わせて、討ち死する者も多かった。
山崎も大軍の中に駆け入って討たれた。
託美越前守はは矢立の硯を取り出し、師を一首書いて落ち行く者に頼んで、故郷に届けさせた。
萬恨千悲有驀然、唯識今夜入黄泉、故園更莫灑愁涙、屍暴戦場唯是天
(萬恨千悲は急に起こるものだ、私はただ、今夜黄泉へ入ることを知っている、
故郷の人々よ、嘆き涙を流さないでほしい、屍を戦場に曝すのも、ただこれは天の定めた運命だからである)
かくて散々に戦って討ち死にした。その間に朝倉義景は逃れ、越府(一乗谷)へ引き取った。
(常山紀談)
天正元年、織田信長との江北の戦に朝倉が敗れると(刀根坂の戦い)、信長の兵、撤退する朝倉軍を
追撃すること急であった。
朝倉の侍大将である山崎長門守(吉家)、託美越前守は柳ヶ瀬にて踏みとどまり支えると、
これに励まされて返し合わせて、討ち死する者も多かった。
山崎も大軍の中に駆け入って討たれた。
託美越前守はは矢立の硯を取り出し、師を一首書いて落ち行く者に頼んで、故郷に届けさせた。
萬恨千悲有驀然、唯識今夜入黄泉、故園更莫灑愁涙、屍暴戦場唯是天
(萬恨千悲は急に起こるものだ、私はただ、今夜黄泉へ入ることを知っている、
故郷の人々よ、嘆き涙を流さないでほしい、屍を戦場に曝すのも、ただこれは天の定めた運命だからである)
かくて散々に戦って討ち死にした。その間に朝倉義景は逃れ、越府(一乗谷)へ引き取った。
(常山紀談)
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