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腰抜の吹は鳴らぬ物ぞ

2020年11月20日 16:42

715 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2020/11/20(金) 11:53:31.97 ID:iz2k0goG
本多三弥(正重)は、隠れ無き剛直の武士で、元は本多美濃守の家臣であり、後に蒲生氏郷に属した。

蒲生氏郷が九州の役で、筑紫の岩石の城を攻められた時、氏郷が貝を吹こうとされたがが、この時三弥は氏郷に
「腰抜けが吹いても鳴らぬものだ!(腰抜の吹は鳴らぬ物ぞ)」
と云って、引き奪って音高く吹いた。

帰陣の後、氏郷はこれを意趣に思い、ある時、三弥が禁所にて鳥を打った事を理由として、三弥の屋敷を
取り囲んでこれを誅殺しようとした。

この時、都筑惣左衛門と云って、東照宮(徳川家康)旗下の武士が通り合わせ、その故を問うた。
しかじかと理由を聞くと、彼は三弥の大知音であったので、鑓一本を持って三弥宅へ駆け入った。
攻める者達はこの事態を氏郷に注進し、「この者、共に討ち取るべきでしょうか?」と尋ねた所、
どういうわけか「二人ともに逃がすように」と云われた。これによって、遂に命を全うした。

この都筑は面相が生まれつき、猿に似た人であった。現在も幕府の旗下にその子孫がある。

老人雑話



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