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元旦の参詣

2015年01月01日 17:18

477 名前:人間七七四年[] 投稿日:2015/01/01(木) 13:44:21.24 ID:SOQqwQep
元旦に勝茂さまは与賀、本庄、白山八幡の三社へ御参詣になった。
ある年の元旦、五男の直澄さまが正月の挨拶に遅れてこられた。
勝茂さまが、
「おまえはどうして遅れてきたのか」
と御注意なさると直澄さまは、
「父上がいつも三社参りをされているので、わたしも後に習い参詣するようにしたのです。」
と申し上げた。
それを聞き、勝茂さまは、
「おまえまでが元旦の参詣をしなくともよい。
わたしはすでに両親もおらず、かと言って在国中であるがゆえ、
江戸の将軍さまへの御挨拶にも上がれない。
要するに、自分より上の者に対する礼が欠けることないよう、参詣しているのだ。
おまえなどは、わたしに元旦の挨拶にくればそれですむことだ。」
とお諭しなされたとのこと。
次代の光茂さまは、元旦に向陽軒のお宮へ御参詣になられたということである 【葉隠】



478 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2015/01/01(木) 14:11:56.74 ID:HE/RFR7h
>>477
なんか勝手な理屈だな

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大野千兵衛始末

2013年06月21日 19:50

906 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2013/06/21(金) 00:57:29.98 ID:TY5j+8Ym
大野千兵衛の兄と、蓮池の鍛冶職人に衆道のうえで遺恨がうまれた。
まわりの者たちがなんとか仲裁しようと働いたが、
二人は和解せずに訴え出ることとなった。
その頃、勝茂さまは江戸においでになられて、
鍋島甲斐守直澄さまが国をお預かりしておられた。
直澄さまはこの訴えをお聞きになると、
「その二人に勝負させよ。
両者ともに助太刀のないようにするのだ。
もし一対一の勝負に助太刀する者があれば、
その者には処罰がくだるものと思え」
と仰せになった。
して、町の中に決闘場を作らせそこで勝負を行わせることとした。
そして勝負の当日、町中ということもあり、
見物人が隙間もなくひしめく状態となった。
大野は早くから決闘場に到着したのだが、
相手の鍛冶のいっこうに来る様子がない。
日が傾き始めたころには見物人たちは、
「これはもう来ないだろうな」
と帰り始めたところ、
「来た、鍛冶が来たぞ!」
と声があがり、見物人たちはどっと戻ってきた。
鍛冶は一人で、刀一本を差し小さな笠を被るという出で立ちだった。
決闘場へ入ると、笠を脱ぎ捨て左手をさしだす姿で、
「いざ、立ち合おうぞ」
と、大野に呼び掛けた。
このとき、待つ大野はもろ肌脱ぎになっていたが、
着物を直すまもなくそばにいた者たちに押し出された。
そうして切っ先から火を出すばかりに激しく斬り合った。
見物人たちがかたずを飲んで見守るうちに、
大野が太股を斬られてばったり倒れた。
その瞬間に、何者かが決闘場に飛び込んできて、
「おのれ、逃がさぬぞ」
と叫ぶやいなや、ただ一太刀で鍛冶を斬り伏せた。
大野の弟、千兵衛であった。
鍛冶も大野(兄)もその場で絶命した。(1/2)

907 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2013/06/21(金) 01:18:28.08 ID:TY5j+8Ym
この始末が直澄さま、家老衆に報告されると、
「助太刀はならぬと命じられたにもかかわらず、
助太刀するとは千兵衛は不届き者である。
処罰するべきであろう」
と評議が進んだ。
ちょうどそのとき、勝茂さまが帰国された。
勝茂さまは事件の詳細をお聞きになると、
「千兵衛はひとかどの者だ。
目の前で身内を斬られながら、
自分の命が惜しいからといって、
おめおめと引き下がるような者は武士ではなかろう」
と仰せになり、千兵衛をお褒めになり助命した。
その処置をくだしたあとに、
次は直澄さまを呼び出し、
「留守の間に思慮の浅いはからいをしてくれたものだ。
とくに見世物のような形で勝負をさせたことは言語道断である」
と、厳しくお叱りになられた。
この千兵衛は後には御鷹師にまで御取り立てされ召し使われた。
千兵衛はその御恩を深く感じ、後追腹を切った 【葉隠】(2/2)