川窪信実と二羽の鷹・いい話

2008年10月16日 13:13

13 名前:人間七七四年[] 投稿日:2008/09/12(金) 15:16:23 ID:gXeMNN/I
武田信玄の異母弟に、川窪信実という者がいた。

ある時、徳川家康の家臣、篠瀬某が、主命にそむいたため罪を得、
彼の元に逃げ込んできた。信実はこころよく彼を保護した。

さて、しばらくすると家康から篠瀬某に、罪を許すので帰ってくるように、との
知らせが届いた。篠瀬某は喜んだ。が、しかし、自分を保護してくれた信実に
まだ、何の恩返しの働きももしていない。心苦しく思いながらも、「実は家康様から…」と、
信実に報告した。

「そうか。少し待て。」

そういって、話の途中で座敷を立った信実。やはり気分を害していらっしゃるの
だろうか?それも仕方のないことだ。と、篠瀬某が考えていると、信実が戻ってきた。
彼は手に、二羽の立派な鷹をたずさえていた

「家康殿は鷹狩りをお好みという。帰参のおりこれを献上いたせば、家康殿も喜び、
お主への心象も良くなるであろう。持って行きなさい。」

篠瀬某からこの話を聞いた家康は、信実のさわやかな心根に、深く感じ入ったと言う。

彼は後、長篠の戦で討死する。享年32歳であった。


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