278 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/11/02(火) 22:56:30 ID:HUqDg2QM
遠州掛川城3万石を領する北条出羽守氏重。
保科正直の四男であり、「地黄八幡」北条綱成の孫、氏勝の養子として北条家を
継いだ人物である。
氏重は常々一頭の黒駒を秘蔵しており、六十四歳という高齢にも係わらず、掛川に
帰ってくると、この黒駒に乗って鷹狩に出かけるのを楽しみとしていた。
しかし、歳には勝てなかったのか、ある時、鷹狩の途中で落馬。そのまま死去して
しまう。
主君の死を悲しんだ家臣達は、
「この黒駒こそが殿の仇! 普段からあれだけ眼をかけられておりながら不届きな
畜生め!」
と、掛川城内の広場に引き出し、四方から槍を持って取り囲み、滅多突きにして殺
してしまった。
この馬殺しの噂は瞬く間に世に広まり、「酷いコトをするものだ」と評判になった。
その後、北条家では跡継ぎが居なかった為、末期養子を願い出たのだが、それを許
されなかった。幕府が馬殺しの悪評を嫌ったせいだと言う。
死んだコトにこれだけ逆上されるんだから、家臣には慕われていたのかな。
慕われ過ぎて家を潰してしまった地黄八幡の末裔の悪い話。
……綱成のひ孫に当たるワケだから、江戸に入ってからの生まれだと思っていたら、
関ヶ原より前に生まれてる人だったのね。
遠州掛川城3万石を領する北条出羽守氏重。
保科正直の四男であり、「地黄八幡」北条綱成の孫、氏勝の養子として北条家を
継いだ人物である。
氏重は常々一頭の黒駒を秘蔵しており、六十四歳という高齢にも係わらず、掛川に
帰ってくると、この黒駒に乗って鷹狩に出かけるのを楽しみとしていた。
しかし、歳には勝てなかったのか、ある時、鷹狩の途中で落馬。そのまま死去して
しまう。
主君の死を悲しんだ家臣達は、
「この黒駒こそが殿の仇! 普段からあれだけ眼をかけられておりながら不届きな
畜生め!」
と、掛川城内の広場に引き出し、四方から槍を持って取り囲み、滅多突きにして殺
してしまった。
この馬殺しの噂は瞬く間に世に広まり、「酷いコトをするものだ」と評判になった。
その後、北条家では跡継ぎが居なかった為、末期養子を願い出たのだが、それを許
されなかった。幕府が馬殺しの悪評を嫌ったせいだと言う。
死んだコトにこれだけ逆上されるんだから、家臣には慕われていたのかな。
慕われ過ぎて家を潰してしまった地黄八幡の末裔の悪い話。
……綱成のひ孫に当たるワケだから、江戸に入ってからの生まれだと思っていたら、
関ヶ原より前に生まれてる人だったのね。
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