594 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2018/12/23(日) 23:02:09.52 ID:x2Amun2S
辻小作は福島正則に仕えており、同僚の可児才蔵と親友で、共に世に聞こえた者であった。
中黒道随は石田三成の家臣で、三成が賓客のように待遇した者であったが、関ヶ原の敗軍の際、
石田軍の中で中黒は唯一人踏みとどまり、散々に戦っていたのを辻が見て、「いざ、討ち取らねば!」
と言った所。可児才蔵は「情けないことを言うなよ、助けてやれ」と言い出した。
これに辻「つまり生け捕れということか。可児にそう言われては断れないなあ。」
(可児なさけなき事をいふもの哉、たすけばやと云、辻さては生けどれとや、可児に好まれて辞し難し)
そう言い捨てると馳せ行く所に、中黒は馬を深田に踏み入れてしまい、身動きができなくなっていた。
辻は彼に言葉をかけた「日頃の好により助ける!早くこれに取り付け!」と鑓の石突を差し出したが、
中黒は「このような時に命を助けてどうするつもりか!?」と既に自害を成そうとしたのを、辻は
「どうして謀るだろうか、神明にかけて偽りは無い!」と約束したため、中黒は鑓の石突に取り付いたのを
辻は主従でこれを引き上げ陣所へと送った。可児はこれを見て大いに喜んだ。
さて、辻は中黒を引き上げると、物の具を脱いで仰向けに寝転がって、たった今まで敵であった中黒を
物とも思わず物語した。この態度に中黒は「あまりに侮りたる事よ」と心中怒りを覚えたが、命を助けてもらった
恩を思って我慢したのだと、後にこの事を笑いながら語ったという。
中黒は後に井伊直孝が招き、二千石を与えられた。
(常山紀談)
597 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2018/12/24(月) 15:11:18.32 ID:CtIeQJYp
>>594
>物の具を脱いで仰向けに寝転がって、たった今まで敵であった中黒を
>物とも思わず物語した。
昔の不良漫画のノリを戦場でやるなwていうかこういうのが元ネタなんだろうな
598 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2018/12/25(火) 10:14:28.13 ID:tQK9BjNv
主君の命令で旧知の者が殺し合う世界
その主君が逃げたとあっては殺し合う義務はないでしょ
600 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2018/12/25(火) 19:24:47.96 ID:uIU2gABD
>>594
田中吉政の部下である辻勘兵衛重勝が関ヶ原の戦いで
ともに天下三勘兵衛と呼ばれた石田三成の家臣の杉江勘兵衛を討ち取った話を思い出した
(残りの1人は渡辺勘兵衛)
601 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2018/12/25(火) 19:30:48.26 ID:uIU2gABD
ついでに渡辺勘兵衛はその常山紀談の辻と中黒の逸話の最後に
丹羽山城、谷出羽、笹野才蔵、稲葉内匠、中黒道随、辻小作とともに兄弟の約束をして天下七兄弟と呼ばれたとかある
602 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2018/12/25(火) 19:39:22.20 ID:uIU2gABD
今しらべたら6047
『天下七兄弟』、辻小作と中黒道随
で義兄弟の話も辻が中黒をうたなかった話も常山紀談出典で既出だった、お目汚しすまん
辻小作は福島正則に仕えており、同僚の可児才蔵と親友で、共に世に聞こえた者であった。
中黒道随は石田三成の家臣で、三成が賓客のように待遇した者であったが、関ヶ原の敗軍の際、
石田軍の中で中黒は唯一人踏みとどまり、散々に戦っていたのを辻が見て、「いざ、討ち取らねば!」
と言った所。可児才蔵は「情けないことを言うなよ、助けてやれ」と言い出した。
これに辻「つまり生け捕れということか。可児にそう言われては断れないなあ。」
(可児なさけなき事をいふもの哉、たすけばやと云、辻さては生けどれとや、可児に好まれて辞し難し)
そう言い捨てると馳せ行く所に、中黒は馬を深田に踏み入れてしまい、身動きができなくなっていた。
辻は彼に言葉をかけた「日頃の好により助ける!早くこれに取り付け!」と鑓の石突を差し出したが、
中黒は「このような時に命を助けてどうするつもりか!?」と既に自害を成そうとしたのを、辻は
「どうして謀るだろうか、神明にかけて偽りは無い!」と約束したため、中黒は鑓の石突に取り付いたのを
辻は主従でこれを引き上げ陣所へと送った。可児はこれを見て大いに喜んだ。
さて、辻は中黒を引き上げると、物の具を脱いで仰向けに寝転がって、たった今まで敵であった中黒を
物とも思わず物語した。この態度に中黒は「あまりに侮りたる事よ」と心中怒りを覚えたが、命を助けてもらった
恩を思って我慢したのだと、後にこの事を笑いながら語ったという。
中黒は後に井伊直孝が招き、二千石を与えられた。
(常山紀談)
597 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2018/12/24(月) 15:11:18.32 ID:CtIeQJYp
>>594
>物の具を脱いで仰向けに寝転がって、たった今まで敵であった中黒を
>物とも思わず物語した。
昔の不良漫画のノリを戦場でやるなwていうかこういうのが元ネタなんだろうな
598 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2018/12/25(火) 10:14:28.13 ID:tQK9BjNv
主君の命令で旧知の者が殺し合う世界
その主君が逃げたとあっては殺し合う義務はないでしょ
600 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2018/12/25(火) 19:24:47.96 ID:uIU2gABD
>>594
田中吉政の部下である辻勘兵衛重勝が関ヶ原の戦いで
ともに天下三勘兵衛と呼ばれた石田三成の家臣の杉江勘兵衛を討ち取った話を思い出した
(残りの1人は渡辺勘兵衛)
601 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2018/12/25(火) 19:30:48.26 ID:uIU2gABD
ついでに渡辺勘兵衛はその常山紀談の辻と中黒の逸話の最後に
丹羽山城、谷出羽、笹野才蔵、稲葉内匠、中黒道随、辻小作とともに兄弟の約束をして天下七兄弟と呼ばれたとかある
602 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2018/12/25(火) 19:39:22.20 ID:uIU2gABD
今しらべたら6047
『天下七兄弟』、辻小作と中黒道随
で義兄弟の話も辻が中黒をうたなかった話も常山紀談出典で既出だった、お目汚しすまん
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