今夜、敵は

2014年07月01日 18:51

610 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2014/07/01(火) 01:05:17.44 ID:CqLvthWA
島原陣二月二十一日の夜、黒田忠之の旗奉行の竹森清左衛門(貞幸)は
同藩である吉田壱岐の陣屋へ夜話にやって来た。そして帰る時に、

「今夜、敵は夜討ち入るに違いない。油断するな」と言って出て行った。
その後で諸士は「何の見所があって今夜は夜討ち入るなどと言ったのだろうか?
例の武辺自慢であろう」と言って一同が笑っていると、清左衛門の言った通り
夜討ちがあった。

その後、「この夜討ちがあることをどのようにして知ったのだ?」と問うと、
清左衛門は「その夜は城中が何となく物騒がしく、そのうえ女の泣き声などが
聞こえたので城中の者は討死の覚悟で夜討ちに出るに違いないと察したのだ」
と言った。

――『明良洪範』





スポンサーサイト