536 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/01/31(日) 21:16:27 ID:QwxykdVG
浅野長政が城に帰ってくるのを家中一同が出迎えた。
その中の200石取りの侍10人が持馬を引いているのを見た長政は
「彼らは200石ではないのか?」と家老に尋ねた。
「左様でございます。みな普段から武備に心を配り、持馬を連れて参上
したのであります」と家老が言うと、どうした事か長政はご立腹であった。
その後、長政は先の10人を呼び出し、
「人は貴賎に関わらず父母兄弟を、歳を取ったら妻子を養い、もしもの
蓄えをしなければならない。だから300石以上の者は自前の馬を持ち
それ以下は主人が馬を貸して、いざという時に働かせるのが慣わしだ。
それをお前たちは考えの浅いことに、武備を心がけてますよとわしに馬を
見せつけたのじゃ!わしは誠実な人間が好きで、こうして媚びる者は嫌いだ。
なぜなら、分をわきまえない者は父母兄弟の養育を怠け、妻子の持ちどき
が分からない者であり、忠孝に欠けるからじゃ。
それは人の吉凶に当たり前のつけとどけもできないとか、借りた物を返さない
とか世間の義理を欠く事に繋がるのだ!」と長~い説教をした。
しばらくすると長政は
「どうもお前たちは馬が好きらしい。馬が欲しかったのだろうが、身の程を
わきまえなければ人の道を外れることもある。武備を好むのは武士として良い
事であるが限度は考えなければいけない。これからは節度を守って真の武備
を怠るな」と戒めると、侍たちを50石加増したという。
537 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/01/31(日) 21:26:00 ID:0bE04Att
無茶苦茶な理屈だな
538 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/01/31(日) 21:40:15 ID:7f0EonSN
まぁ、加増してくれたんだからいい話だな。
539 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/01/31(日) 21:44:49 ID:NkMJttWd
まぁでも一理ある
自分の為だけだと自己判断が甘くなりがちで頑張れないけど
養う人間が出来た途端にその人の為に頑張り始めたって人何人か知ってる
話の趣旨としてはそういう事なんじゃなかろうか
540 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/01/31(日) 21:52:09 ID:0bE04Att
馬を飼っているというだけで
頭ごなしに十把一からげで叱られたら堪らんわw
しかし戦国時代だからそれもありか
541 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/01/31(日) 21:52:43 ID:sOGqnC9v
でも250石にしたという時点で微妙な…
542 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/01/31(日) 21:57:02 ID:NkMJttWd
>>540
馬を養う石高なんて与えてないのにどうやって親族養ってんだよって事だろ
馬なんて養う金あったら親族をもっと大事にしろよと
>>541
お前らが馬よりも親族を大事にして親族の為に努力すれば
馬が養える300石与えてやるから~
と、好意的に解釈したな俺は
544 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/01/31(日) 22:03:18 ID:0bE04Att
>>542
長政がそういう意味で怒ったというのは解るんだが、
馬を飼っている事情は人それぞれじゃねーかと思ったんだな俺は。
親兄弟や嫁を貰うより馬を選んだ奴もいただろうし、
食うや食わずでも代々馬を飼っている家の奴もいただろう。
そういう個々の事情はまるっと無視して「お前らけしからん!」と沸騰するのは
江戸時代の大名では見られない傾向だ。
545 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/01/31(日) 22:28:55 ID:7f0EonSN
瞬間湯沸かし器は浅野家の血統なのか。
546 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/01/31(日) 22:53:13 ID:SA2vGl4A
江戸時代の大名って結構キチ多いけどねえ
547 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/01/31(日) 23:06:45 ID:85wdHz76
江戸時代の大名って、落語に出てくるような鷹揚で世間知らずじゃとても務まらなかったそうですな。
譜代大名だと、家督を継ぐとまず「奏者番」に任命されるんだけど、ここで先任の奏者番から
家来扱いされて徹底的にしごかれて、殿様気分ってものを完全に消し去り、
お城づとめがどういうものかを体に叩きこまされる、のだそうな。
548 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/01/31(日) 23:10:59 ID:VENDbR73
>>536
家禄に分不相応な馬を買ったということは
見栄を張った側面も強いのだろう。
あいつが馬持ってるから俺も、っていう。
確かに主君としては戒めなきゃならん事態だよね。
549 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/01/31(日) 23:31:26 ID:MOG8A7Up
一豊涙目ww
550 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/01/31(日) 23:40:09 ID:f7vIfBzq
>>544
>親兄弟や嫁を貰うより馬を選んだ奴もいただろうし、
それは家を保ち名を立てることが目的の武士としてはふかくごもいいところだろう。
>食うや食わずでも代々馬を飼っている家の奴もいただろう。
貧しい暮らしして無理に馬を飼ってるなら他の奉公や家族妻子に無理が出る。
そもそも代々馬を飼ってるなら代々そういう分限なんだろうし、
ちょっとその個々の事情とやらを長政が斟酌する必要はないと思うな。
何より最後に加増してる。
これで馬を手放したら相当生活は楽になるはず。
それでもって分相応な武備を整え、手柄を上げれば馬も飼えるようにしてやるぞというわけで。
分不相応なことして忠も孝も果たせず、では本末転倒で武士としての名も上げられまいぞ、というむしろ親心だろ。
551 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/02/01(月) 00:27:03 ID:vwLBiOyW
でも馬乗りって財政どうのというより身分の証だろ
懐が寂しいからって歩いてくるやつがいたらそれはそれでどうかと思うよ
しかも200石なんつったら結構な侍じゃん
552 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/02/01(月) 00:34:46 ID:CS5/Pd0J
たしかに200石は普通に自弁の騎馬武者だな。
553 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/02/01(月) 00:34:48 ID:/6sqZ4Ss
騎馬の身分は基本300石からだったはず。
554 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/02/01(月) 00:45:15 ID:D9D9e66r
>>536に300石取り以上が自前で馬を飼い
それ以下は主君に馬を借りるのが慣わしって書いてあるじゃん。
555 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/02/01(月) 03:19:22 ID:WbsQ8YFB
そのあたりは織田時代と藩幕体制下じゃだいぶ価値観違いそうだよね
556 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/02/01(月) 03:41:35 ID:aaNH3o6o
藤堂高虎「母衣衆に昇進したのに給料据え置き、
これじゃあ馬飼う事できないので退職しましたが何か」
557 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/02/01(月) 08:29:14 ID:8lvA2lUV
馬が一頭いればいいってものじゃないから、替え馬に馬の世話をする人やらでけっこうな物入りじゃないか。
馬だからといって甘く見がちだけれど、奢侈だからな。
558 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/02/01(月) 08:36:42 ID:cPGd7ZNf
現代でも馬一頭食わせて世話するだけで月何十万もかかるものなあ
そりゃ今ほど豊かじゃない戦国時代じゃ貴重品もいいとこだ
559 名前:人間七七四年[] 投稿日:2010/02/01(月) 08:39:29 ID:3y6aQv2z
余分に馬を買ったり、余分に兵を養うより金をためる方が大切
560 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/02/01(月) 09:49:54 ID:MRLYmq5S
>>556
後の名ばかり店長問題である。
561 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/02/01(月) 10:52:43 ID:cUYveO4g
>>559
さすが犬千代!
562 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/02/01(月) 11:01:39 ID:LmoLWYkY
一豊さんがなにか言いたそうです
575 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/02/01(月) 22:27:13 ID:hg/q/0N1
馬も普段は農作業に使うようにすりゃ元は取れるんじゃね?
576 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/02/01(月) 22:31:35 ID:/6sqZ4Ss
>>575
マジレスすると軍馬と農耕馬は全く別の生き物と考えた方がいい。
軍用場は常に軍事用の調練をしておかないと、実戦では何の役にも立たない。