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広良身に代えても申し助け候べし

2018年10月13日 17:56

308 名前:人間七七四年[] 投稿日:2018/10/13(土) 17:48:01.15 ID:9feaRx68
相合元綱が討たれるのを見た家臣らはその後
何の為に命を惜しむべきか!

と敵の中へ駆け走り打ち違え、刺し違え枕を並べて切り死にした。
元綱の家臣の一人、中原善左衛門兼勝は聞こゆる大力の剛の者であり数名の敵を切り伏せ辺りを伺いフラフラしていた所、
討手の大将、志道広良が小高い場所から兵に下知しているのを見つけると、つっと走って広良に駆け寄り鎧の袖を捕えると、

「御手に懸けられ候」

と言う。兼勝の大力に捕えられた広良は堪り兼ねたか中原の命を惜しんだのか

「心やすく思われたし、命をば助け申す可し」

と、兼勝を助命すると申し出た。兼勝は

「然らば御誓言候へ」

と迫り、広良は

「摩利支尊天も御照鑑あれ!広良身に代えても申し助け候べし!」

と誓いの言葉を発し、それを受け兼勝は広良の拘束を解いた。

(陰徳太平記)

この後、広良は約束通り兼勝の助命を元就に請い中原善左衛門は生き延び、後にその弓の腕を持って吉田郡山城の合戦にて尼子久幸を討ち、
山中鹿介に内応した神西元通に討たれる最期の時まで毛利家に忠を尽くした。


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