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長宗我部元親の家臣、田中新右衛門の話

2022年06月12日 14:08

234 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2022/06/11(土) 18:36:07.05 ID:E6KPR8lH
「朝野雑載」から長宗我部元親の家臣、田中新右衛門の話

田中新右衛門がいうことには
「我は無筆である。
「臆病」という字をある僧に尋ねたところ、「胸のやまい」と言われた。
これほど尤もな字はあるまい。
戦に臨んで吐く者がいるが、これは胸にその持病があるためだろうか。
臆病は船酔いと同じことである。
舟に乗る時、胸に灸を据え、鼻に橘の皮をさしこめば、小波の時は酔わず、大波の時は胸の内がこみあげて吐いてしまう。
誰でも常の時は、武を嗜もうがみっともない振る舞いなどしない。
苦戦する時は、生まれついての胸のやまいが起こり、心が迷い、義理も外聞も捨ててしまうのだ。」



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