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小山田家の由来はこの時より

2022年09月27日 19:14

416 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2022/09/26(月) 19:41:34.05 ID:Fry+9SaN
小山田弥三郎(信有)の小山田家は、甲州郡内を信玄公の十一代前より下されて、都留郡に在城していた。

その仔細は、小山田の先祖は行人であり、またその頃、武田殿は御牢人されていて、武蔵国瀧山において
この行人に出会った。

「その方は何れの人か」

武田殿がそう尋ねると、聖は「甲州の者」と申した。そして武田殿が自身が牢人していることを
仰せになった時、この聖は「何にても、御奉公に走り廻りましょう。」と申した。
すると武田殿は

「甲州塩の山の後ろの大杉に、御旗・楯無を隠し置いている。これを取ってきてくれないか。」

と仰せになると、聖はいかにも潔くお請けを申し、急ぎ甲州へ参り御旗・楯無を取って帰り、
武田殿へ進上した。その時武田殿は彼に、「甲州を奪還するという本意が成れば、
都留郡をこの聖に下されるべき。」と約束した。

翌年、武田殿は御本意を遂げられ、かの聖に「小山田」を名乗らせ、都留郡を下され、
その上として「信」の字を下された。小山田家の由来はこの時より始まったのである。

『甲陽軍鑑』

この牢人していた武田殿って、十一代云々はともかく、武田信重の事ですかね



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