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戦場の華、物見の活躍・いい話

2009年02月03日 00:10

161 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/02/02(月) 00:23:12 ID:jHcr0HH1
戦国時代の合戦において、最も重要だと考えられていた職種は、物見であった。

武田信玄も「軍において物見が無いと言うのは、石を抱えて淵の中に入るようなものだ」と
語っている。
どこの軍でも物見は敵の様子を探り、味方の軍略の方針を決める重大な情報を収集する
役割であるため、戦場の場数を得た、巧者武勇の者が特別に選抜された。
そのような「戦場の華」、物見の活躍を見てみよう。


北条氏直と佐竹義宣が、下野にて対陣したおりの事である。
氏直は山上三衛門、波賀彦十郎の二人を、佐竹の動静を探るため両軍の境目へと物見に派遣した。

二人がその境目から一町ほど中に入った時、地に臥せっていた敵の軍兵が一斉に立ち上がった。
待ち伏せだ。
二人は敵にたちまち取り囲まれた。

先ず三衛門、彼は逃げ道を塞がれた。そこで逆に、北の方の敵陣に向かって馬を駆けた。
駆けつつ群がる敵を押し倒し弾き飛ばし、ついでに首を一つ獲って山に乗り上げ、
そのまま峰をつたって味方の陣に帰還した。

次に彦十郎、かれは敵に完全に包囲された。だが、敵の本営近くでどうにかこれを突破すると、
かねてから堤伝いに道があるのを知っていたので、そこを南方に駆け抜けた。
だが、敵陣から騎馬の猛者達が出撃、彼に追いすがる。
二間、三間と熾烈な逃走劇が続く。しかしいよいよ敵に追いつかれる、その時である。
彦十郎は堤から河に、馬と共にダイブ!
そのまま泳ぎきり敵の追跡から逃れ、味方の陣に帰還した。
彼はかねてより、馬の水練も怠り無かったのだ。

この両人、武勇類なしと高くたたえられ、氏直より名馬を拝領したと言う。




162 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/02/02(月) 11:33:55 ID:CBZu3P5m
>>161
織田家中の森さん家では、(物見に出た)家老が高遠城の塀からに転落したのを奇禍として城乗っ取りますた

ぁ、あれ?

164 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/02/02(月) 12:12:26 ID:X1vpBGEe
うっかり鬼各務が奮戦

三の丸陥落

二の丸、本丸に殺到する諸軍を尻目に鬼武蔵は三の丸の屋根に鉄砲隊を上げる

目立った敵を釣瓶撃ち、仁科盛信自刃までの時間を稼ごうと決死の働きをする勇士たち。
その首取って手柄にせんと押し寄せる織田軍諸士
その目の前で銃弾の雨あられで蜂の巣にされる高遠城の勇士たち。
織田軍諸士( ゚д゚ )

そりゃ前に出てた屋根葺衆とかの悪名もたてられるってもんよw
皆見てるからそこで首とっても自分の手柄に出来ないし
必死こいて突撃してきたのに三の丸の屋根から撃ってるだけの連中に手柄かすめとられるんだもん。

まぁ鬼武蔵の目の付け所がよかったんだけどさ

165 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/02/02(月) 13:39:50 ID:svDv+0+K
鬼武蔵、後ろから撃たれるタイプだな。

166 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/02/02(月) 14:03:48 ID:iLtFsOR/
実際には真正面から撃たれました

167 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/02/02(月) 14:38:01 ID:+UtbkUZd
>165
味方に後ろから撃たれたのはヒャッハー!!仲間の富田長繁(長秀)ですた。・

168 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/02/02(月) 14:40:56 ID:+UtbkUZd
>159-160
シェイプアップ乱破乙

169 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/02/02(月) 14:50:09 ID:+UtbkUZd
>162 >164これかー各務兵庫スゴス

ttp://iiwarui.blog90.fc2.com/blog-entry-940.html

171 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/02/02(月) 17:26:41 ID:CBZu3P5m
>164
城の死命を制すような三の丸を“うっかり”で落としちゃった各務兵庫助と森家中……

織田信忠もさぞポ(゜Д゜)カーン だったろうな

172 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/02/02(月) 17:36:05 ID:myaK4oSe
>>171
織田信忠軍団の制覇スピードが速いのもその辺だろうな。
戦争では信忠軍団かなり強力っすな。

176 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/02/02(月) 18:32:46 ID:ayLw29dF
PHPの小説の森長可も面白いよ。

北条氏直「眼下の星」

2009年01月26日 00:02

765 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/01/25(日) 17:10:54 ID:z8hGLN95
「眼下の星」

天正十八年(1590)、秀吉の小田原攻めの折の事、
ある夜、北条軍と豊臣軍との間に、鉄砲の撃ち比べが起こった。

両軍、激しく鉄砲を打ち合い、その轟音は天地を震倒させ、黒煙は天を覆った。

北条氏直がこの様子を高櫓に登って見下ろすと、鉄砲が発射されるときの火の光が、
まるで満天の星のように、限りなく台地を覆っていた。
この、浮世離れした情景に氏直は、

「地にくだる 星か濠への蛍かと みるや我うつ鉄炮の火を」

と、詠んだと言う。

その夜の有様は、人の目を驚かせる事、前代未聞の事であった。
古老軍物語にはそう、記録されている。




766 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/01/25(日) 17:54:40 ID:BuUtvSyw
花火の起源ですね、わかります。

767 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/01/25(日) 18:58:21 ID:MZZ4zjbV
花火の起源は韓国ニダ!

768 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/01/25(日) 19:03:42 ID:gQV9vM3U
宇宙飛行士の話で軌道上からベトナム戦争の戦火が見えたってのがあったな。

769 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/01/25(日) 19:37:07 ID:klxoFu1Z
大河で>>765みたいな合戦演出してほしい

770 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/01/25(日) 19:52:44 ID:bYtaLNlk
>>765
五代記にもあるな、その話。
ただしまさにその、鉄砲を放っていた奴が著者だという違いはあるけど。
ちなみに6月25日の夜半の話だね。


北条五代記の著者、三浦浄心は北条家臣山角上野守の指揮の下、篭城衆として戦った。
彼の担当地区の側、惣構の外に出曲輪(馬出し?)があったが、
今回はあっても意味がないと破棄して惣構えのうちで戦うことになった。
しかし昼間などは惣構えから出て、遺構の土塁を楯に戦うこともしばしばあった。
さて、その出曲輪を取らんと、6月25日夜半に井伊直政が攻めかかってきた。
埋め草(堀を埋めるための草)を大量に持ち込み、堀を埋めようとする。
浄心たちはさせじと激しく弓矢や鉄砲を討ちかけ、その轟音は天地が振動した様であった。
しかし流石に勇猛で鳴らす井伊勢はひるまず、堀を半ば埋め、逆茂木・乱杭を取り除き、ついに出曲輪に進入。
篭城衆は篝火を炊き、塀一枚を楯に迎え撃つ。
激しい戦いが半時続いたが、さすがにこらえきれなくなった井伊勢が撤退を開始。
それを山角以下北条勢が追撃、篝火のある城中とは違い場外は闇夜、
敵の刃だけではなく水堀に落ちてしぬものも多数、まったく生きた心地がしなかったとは浄心の言。
ややあって陽が昇り、井伊勢は撤退、北条勢も一定の戦果を上げて撤収した。

これが小田原篭城戦での唯一の槍戦であったという。


771 名前:人間七七四年[] 投稿日:2009/01/26(月) 00:04:22 ID:frjTGWeI
>>770
上野守という部分に引っかかった。
無論、勝手名乗りだろうけど。

773 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/01/26(月) 01:41:26 ID:QQjvNN2w
>>771
いわれて気がついて、五代記みなおしたけどやっぱり上野守だった。
ちなみに山角上野介康定のことだと思う。

774 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/01/26(月) 02:02:59 ID:HlWx216n
>>765
これって悪い話なの?

776 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/01/26(月) 03:34:00 ID:Rk4Ke7jq
>>774
撃ち合いに関わってない者達にとって(寝付きの)悪い話。

と、勝手に脳内補完してるROMの俺w

777 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/01/26(月) 04:23:39 ID:cEFyWTAh
>>774
俺は攻められてる最中に何を暢気な事を…と思った。

778 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/01/26(月) 05:11:24 ID:3AaH0gaU
いい話スレの方にあったらあったで、「これいい話なの?」っていわれそうな逸話ではあるなw

781 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/01/26(月) 09:14:49 ID:XrlDK27r
>>774
儚い話…かな

むしろいいスレ向きだったかもしれん
(たくさん人は死んでるけど)

783 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/01/26(月) 10:03:00 ID:SVvoXQyJ
東京大空襲で燃える東京の街も、郊外から見ると幻想的でとても綺麗だったそうだよ
宮崎駿はじめ、有名無名の何人かの回想を読んだことがある

福島道酔と馬入川の怪物・悪い話

2008年12月18日 00:02

429 名前:人間七七四年[] 投稿日:2008/12/17(水) 20:29:56 ID:Pv7ERzlu
北条氏直の旗本の武者奉行の一人に福島伊賀守道酔という者がいた。
あるときこの者が、相模川の下流、馬入川において鵜飼をしようとすると
地元の漁師がやってきて忠告した

「この川には最近怪物が住み着き、多くの人命を奪っております。どうか気をつけてください。」

いかなる怪物でも、この伊賀守ほどの者に手を出すような事はないさ。そう思って
気にせず、船を出し鵜を操った。
するとたちまち、中間が川の底に引きずり込まれた!

「すわっ!?怪物か!」

福島は脇差を抜き水中に潜った。そこでは二つの巨大な目が光っている物が、中間を食らっている。
彼は食うのに夢中になっている怪物の背中から近づき、後ろから羽交い絞めにして、脇差で
続けざまに五度、刺し貫き、この怪物を殺した。

引き上げてみるとそれは、なんと、長さ一間(180センチ)ほどの鱸であったそうだ。
そして中間は既に、死に絶えていたという。

小田原北条記より、馬入川の怪物のお話。