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志田吉之助は竜造寺政家さまの小姓であった

2012年11月20日 19:56

479 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2012/11/20(火) 00:36:13.38 ID:V9cxuDJi
志田吉之助竜造寺政家さまの小姓であった。
勝茂公の時代になり石田慶春に家督を譲り隠居となった。
多久美作殿と仲が良かったという。
美作殿は吉之助の人物を高く評価していたので、
隠居となった吉之助にひそかに国のことを相談していた。
美作殿は吉之助の隠居の身をもったいないと思い、
どうにか大禄で召し抱えてもらえるようにと考えていた。
吉之助はそんな美作殿の心のうちを見抜いたので、
わざと馬鹿を演じ、強欲者のように振る舞い、
自家製の目薬を作り商売を始め、
その金をもとに質屋金貸業をするようになった。
普段の態度も猛犬のそばを歩くときは裾からげして、
「人間の傷は治るが、着物の傷は治らない」
などと真面目な顔で放言していた。
けれど美作殿も吉之助の作り馬鹿を見抜いて、
ますます奉公させたいと思うようになった。
吉之助はその美作殿の気持ちを知ると、
今度は腰抜けのふりをするようになった。
鳥居の下をふざけながら走ったり、
お堀のそばを通るときなどは、
「通り魔に出くわしたら、お堀に飛び込めば命が助かる」
と言ったり、
「斬首と磔なら磔を選ぶ。
なぜなら磔のほうが死ぬまでの時間が長い」
などとも言い出し、
「生きるか死ぬか迷ったらとりあえず生きておく」
と言いながら結局最後まで奉公しなかった。
しばらくしたあるとき、筑後へ目薬を売りにいく途中、
山賊に囲まれたが三人を斬り殺し、
二人に手傷を追わせて追い散らした。
吉之助はこの事を隠していたが、
そのうち目撃者によりだんだんと知れ渡るようになり、
やはり剛の者であったかと評判になった。
吉之助は、
「拙者は剛の者などではない。
臆病者ゆえ、斬り殺されそうになったから、
命を惜しみ、相手より早く斬っただけなのだ」
と言い訳をした。
このような事がその後もたびたびあったのだが、
老後は竜泰寺を建て、政家さまの霊廟の横に庵を結び、
そこで余生を終えた。
とうとう一生、欲深と腰抜けを演じきり、
本心を隠し通したわけである 【葉隠】





480 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2012/11/20(火) 10:03:37.62 ID:fNMicOWF
>>479
これはまた派手に面倒くさい男だなw

481 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2012/11/20(火) 12:52:26.80 ID:5+5hIUKs
素直に奉公すりゃいいだろうにw
政家への忠義が篤かったのか

482 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2012/11/20(火) 13:18:25.90 ID:1D2JHR74
そういうところだろうなぁ。
まあ、隠しきれてない気もするがw

488 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2012/11/20(火) 18:35:17.10 ID:BOCFkGLI
>>479
福岡藩「目薬屋disってるの?」

492 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2012/11/20(火) 20:03:55.30 ID:ZVMNtgdK
>>488
如水グランパも目薬屋から財成して金貸し屋始めたからなぁ

494 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2012/11/20(火) 20:54:39.77 ID:egQyUtaH
そこまで嫌がってるなら美作も諦めろよw
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秀吉と龍造寺政家、碁の勝負・いい話?

2009年03月18日 00:15

855 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/03/17(火) 09:54:22 ID:+Xbda2tq
秀吉、九州征伐の折、あちこち行脚、色々な人とあった。
ある日、臣従を誓ってきた肥前龍造寺政家と碁の勝負となった。
この正家、豊後の大友家の御曹司と共通して、少しおつむに難あったとか。

が、正家の数少ない自信は碁であった。
好きであったし結構強かったのである。

ところが秀吉も碁は強かった。
正家を不憫に思い、手加減しながら数時間相手をしてやった後、
結局は負かしてしまった。この頃まで秀吉はよく出来た人であったのである。
竜造寺の家臣は、はらはらしながらもほっと安堵した。

やれやれと秀吉が館を出ようとすると、まだ正家は碁盤をじっと見つめて
敗因を思案中。見かねた家臣がお見送りを進言した。

はっと気づいた正家、あわてて秀吉の後姿を追いかけ全力疾走。

ところが、正家、父親に似て極度の肥満体、走りよるも玄関前の廊下でしこたま
ずっこけ転倒してしまった。

それを見て秀吉はため息をつき、鍋島直茂の顔をじっと見て
「後々までしっかり頼むぞ」とぼそり。




856 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/03/17(火) 10:02:41 ID:lmBzlNLw
ドリフかよ…

861 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/03/17(火) 12:55:50 ID:tEidbbi6
>>855
鍋島さん、藩主ではあるけど龍造寺の人達の面倒はしっかりみてるんだよな。
むしろ龍造寺を牛耳り、世間では乗っとりとか化け猫とか言われてるけど
気が付いたら佐賀藩自体が龍造寺一族に牛耳られてるというか。

まあ鍋島さんも龍造寺一門みたいなものだけど。

862 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/03/17(火) 13:46:43 ID:WpJHAf2n
>それを見て秀吉はため息をつき、鍋島直茂の顔をじっと見て
>「後々までしっかり頼むぞ」とぼそり。
秀吉が同情に耐えない表情で鍋島さんに話しかけている様子を
勝手に想像してしまった…。

主君を立てつつ家中の安泰を図るのも並大抵の苦労じゃなかったろうなぁ。