蒲生忠郷の家臣、蒲生源左衛門と伊達政宗・悪い話

2009年05月15日 00:02

433 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/05/14(木) 00:14:56 ID:pMMSnyEC
会津60万石、蒲生忠郷の家臣に、蒲生源左衛門と言う者がいた。

ある時忠郷が
「仙台の伊達政宗が江戸への参勤の途中、我が若松の城下を本陣とするのは甚だ不快である。」
と、愚痴を言った事があった。これを聞いた源左衛門
「それを改めさせる事、簡単でございます。私の才覚で、二度と我が城下に泊まる事の
無いようにして見せましょう。」

さて、しばらくして政宗、また参勤の為、若松城下に本陣を張り、間もなく到着する、
と聞けば、源左衛門本陣となる旅館へ行き、着座の間に上がった。
これには宿の亭主慌てて、「間もなくここには、仙台公がお入りになります」と言うと、
源左衛門「御着の際は明け渡す。それまでここで休息させてくれ。」
と、床を枕にいびきをかき始めた。

宿の亭主も、藩の重職でもある源左衛門をどうにも出来ず、ただあたふたとしていると、
そこにとうとう伊達政宗がやってきた。いつもの部屋をみれば、中で寝ている男がいる。

政宗が座敷に入ると、この男ようやく起き出し、政宗に向かって畏まった。

「そなたは一体何者だ?余は仙台の伊達政宗である。」

と言うと、「私は蒲生下野守家来、蒲生源左衛門と申す者です。今日は鷹狩りをしてきまして、
くたびれ果てて、ここが政宗公のご本陣とも知らず、休息をしておりまして、ご無礼をいたしました。」

そう、不敵に言う。ははあ、この男、わしがここを本陣とすることに文句を言いに来たな。
政宗もこの頃には気がついている。

「ほう、お主の名はかねてより聞き知っておる。よき折だ、知人となった初めての面会の祝儀を
与えよう」

そう言って腰の脇差を取り出して

「これはそれほど名のある物ではないが、その方のような大男を切った折、頭から股の下まで
切り抜いたほどの物だ。」

と、渡した。『お前くらい脇差で一刀の元殺せるのだぞ。』言外にそう言っているのだ。
源左衛門はこれを頂戴すると

「しかしこれでは、政宗公の腰が空き申す。恐れながら、拙者の脇差を代わりにお指しになってください。」
と、今度は源左衛門が自分の脇差を政宗に差し上げ、

「この脇差は、私の領内の片目の大男を、頭のてっぺんから尻の割れ目まで真っ二つにした
業物でございます。」

そう申し上げてて退出した。
『うちの領内であんまりナメたことしてると真っ二つにしてぶっ殺すよ?脇差で。』そう言ったわけだ。

源左衛門が下がった後、政宗は

「蒲生家は氏郷以来、よい侍を持ってきたが、あの源左衛門こそ、確かな者だ。」

このように褒め、その後は若松城下に宿泊する事は、なくなったそうである。
この頃の武士の社会、表面上は平穏に社交していても、実は恐ろしい、と言うお話。




434 名前:人間七七四年[] 投稿日:2009/05/14(木) 04:38:15 ID:RX9FRA/w
>>433
しかも政宗と同じ論法で返してるしな、源左衛門

435 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/05/14(木) 10:15:33 ID:+Bf5T6Hh
3者とも昔の因縁あるだろうが、少し大人げないな。

436 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/05/14(木) 11:47:04 ID:N8Rk22G5
一般的に参勤交代が城下(首都)に泊まるのは防衛上危険極まりないので
参勤交代では他国の城下で宿泊しないのが礼儀とされている。
大名行列って一応軍隊の行進だしな。

437 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/05/14(木) 12:11:47 ID:PUcdBdBi
政宗ならよし!途上の全大名の城下で泊まっていこうぜwww

とやりかねないと思うのは俺の偏見か

438 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/05/14(木) 18:10:40 ID:+Bf5T6Hh
>>436

成る程、この時代まだまだ戦国の気風を残してたから
非常識を咎める勇気、いい話でもあるのかな。

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