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サツマイモ事始・いい話

2009年06月18日 00:09

536 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/06/17(水) 14:03:22 ID:vKdMXfzQ
サツマイモ事始

琉球王国の官士に、野国総管(のぐにそうかん)という人がいた。
1605年の事。彼が明に進貢船で使節として派遣された折、ある地方で飢饉が起こったが、
「蕃藷」と言う、外国から来た芋のおかげで多くの命が助かった、と言う話を聞いた。
そこでこの芋の苗を三品種ほど分けてもらい、琉球へと持ち帰り、故郷の野国村で栽培を始めた。

やがてその事を、琉球王族でもある儀間真常と言う人が聞きつけ、野国から芋の苗を分けてもらい、
自分の領地である垣花村にてその栽培法の研究を始めた。
琉球におけるこの芋の栽培は、少しずつ広まっていった。

数年後、琉球に大飢饉が起こった。
多くの人々が飢えて死んだ。が、蕃藷を栽培していた村では、
一人の餓死者も出なかった。

このことから儀間真常は、琉球王に蕃藷栽培の重要性を説き、その進言は容れられ
琉球全土で蕃藷の栽培が行われるようになった。

それから100年後、1705年に、薩摩国揖宿郡の漁師である前田利右衛門は、この琉球の人々が
普段から食べている芋に興味を持ち、苗を分けてもらい栽培を開始。やがてこれが薩摩全土、
そして日本全体に広がり、「サツマイモ」の名称で呼ばれるようになった。

那覇市奥武山公園内にある世持神社では今も、琉球、そして日本のサツマイモの祖である
野国総管と儀間真常が、大切に祀られている。





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