ドジっ子八幡様(岩槻城落城の伝説)

2009年09月13日 00:16

299 名前:人間七七四年[] 投稿日:2009/09/12(土) 09:22:15 ID:qb/6x9Sb
初投稿です。地元に伝わる戦国の伝説を一つ。

あまり他県にメジャーな地とも思えないので、多少の説明も混ぜますのでご容赦を。
また、この話は語り部により細部が異なるので、それぞれ組合わせた形で書きました。
やや長文気味ですがご容赦頂きたく。

●ドジっ子八幡様(岩槻城落城の伝説)
小田原征伐の時。

武蔵国 岩槻にも、浅野長政率いる豊臣軍2万が来襲しました。
他の北条方の諸城と同じく、岩槻城も篭城の構えを取るが、兵力は敵の1/10の2000程度。
しかも、これまた他の北条方の諸城と同じく、城主だった太田氏房(北条氏房)は、
主だった侍や城兵を率いて小田原城に赴いてしまっており、城代は伊達房実という者が任され、
兵も残った年寄りなどの領民をかき集めての軍備でした。

攻め手の軍内には徳川も参戦しており、攻め手の将・本多忠勝は、花積台(現春日部市)に
櫓を組み、城内を偵察していたところ、鎧兜に身を固め来攻を待ち構えている
多数の武士の姿が見えました。
(城内敵多し)
そう思っていた時、たまたま飛んできた一羽の烏が一人の鎧武者に止ったため、
忠勝は、これは本物の城兵ではなく、防備が手薄のため、
藁人形を鎧武者に仕立てたものだと見破りました。

攻撃側は直ちに城を攻め落とそうと辻村(現大字南辻)の鎮守八幡神社境内で、
甲冑をつけて岩槻城討ち入りの用意をしました。
しかし、攻撃の準備は整ったものの、目の前には水かさを増した荒川(現元荒川)が、
ものすごい勢いで流れていて、渡れそうにはありません。

元々の岩槻城は、荒川を天然の外堀とし、沼地に浮かぶ台地に曲輪を築いた平城でした。
この度の戦前に周辺から男手を集め大工事を行い、小田原城の様に城・城下町一帯を
堀と土塁で囲んだ『大構え(総構え)』を追加されていました。
小田原城の総構えは約9km。岩槻のそれも約8~9kmあり、追加した堀には治水前の暴れ川だった
荒川の流れを通していました。
↓詳しくは以下の縄張図を参照
ttp://www.eco-yamata.com/walk/honmaru-map.jpg
0912縄張り図

どうしたらよいものかと思案にくれていたところ、白髪、白装束の老人が白馬にまたがり
荒川へ飛び入り、荒波をけたてて対岸の久伊豆神社の森に消えていくのを目撃しました。
「浅瀬があるぞ。あそこで川を渡るのだ」と直ちに命令が下されました。
そして渡った槍の忠勝が無双…したかは不明ですが、
浅瀬を渡った大勢の豊臣軍は、大構えの土塁を越え城内になだれ込みました。

老人が渡った所は、万が一に備え岩槻城の兵が避難する道として、
川底に石を敷き詰めて作っておいたものでした。

実は渡瀬を渡った白髪の老人は辻の八幡大菩薩で、豊臣軍の来襲を岩槻城に知らせるため
元荒川を渡ったのでした。
そのことが逆に仇となり、敵を導きいれることになってしまったという事です。

それでも岩槻城の兵は玉砕覚悟で奮闘し、大構えから沼内の元々の城域に引いてまで
戦ったそうですが、常備で5000の兵が置かれたという城を、不意を突かれた2000の兵では
どうにもならず、総兵の半数に中る1000人余りが討ち死。更に生き残っている者もほとんどが
負傷するに至り、ついに豊臣軍に降伏します。

その後、鎮守八幡神社は、攻撃側が鎧を身に付け、戦の準備を整えた場所であることから
別名「鎧の宮」とも呼ばれるようになりました。


本当にその八幡様は城側の味方だったの!?と疑いたくなるような、
割と洒落にならないレベルの、八幡様のドジという悪い話。


300 名前:人間七七四年[] 投稿日:2009/09/12(土) 09:31:21 ID:qb/6x9Sb
小田原征伐の関東諸城は、大体がそんな兵力差。
兵が千の単位あった岩槻は、これでもマシな方…。

一応、大元のソースは岩槻のタウン誌『じょうかまち』。
なお、自分が小学の頃、郷土を知ろうという内容の社会科見学?だかで聞いた話のバージョンでは、
忠勝さんの話の部分は無かったように思います。
兵力差なんかも記憶に無いので、語り手によって所々変えられているのかと。

実際のところは、忠勝さんは真逆の位置の加倉口を攻めていた様で、城攻め自体も3方からの
一斉攻撃が行われたようです。

でも、案外その白馬の老人とは斥候だったとか、(迂回してきた)小田原からの使者だとか
妄想すると、信憑性が出て面白いかもしれません。

※このスレ向けに超解釈例
①小田原征伐、白装束…あっ!?伊達政宗!?
A.(;●Д゚)「いや…通り道に出来ないこたないけど、寄り道してるヒマ無えよ」 

②普通に抜け駆けしようとした攻め手の一騎駆けじゃねーの?
A.候補者一覧 武蔵国だけに鬼武蔵(故人),水野勝成(まだ放浪中?),慶次,実は忠勝本人,
浅野長政

(大穴),三河者(倍率1.1)




301 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/09/12(土) 09:40:01 ID:uZ5E3VQ1
>>299
面白い逸話乙です!やっぱり地元の伝説の類は、読んでて楽しいですね。
八幡様とか天神様とかって、必ずしも人間の味方じゃ無いんですよね。
あくまで「神様」って奴で。こう言う非常に人間臭い「神様」ってのは、
日本古来の伝統なのかもしれませんね…

302 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/09/12(土) 09:55:15 ID:WLPzTgG/
>>301
オリンポスの連中はどうなる
てか、多神教なら大抵の神は人間くさいんじゃないかな?

303 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/09/12(土) 10:04:20 ID:G5fEj6RR
これがキリスト教世界だと、「聖人」や「天使」になる。

304 名前:301[sage] 投稿日:2009/09/12(土) 10:12:31 ID:uZ5E3VQ1
>>302
別に「日本特有の文化伝統」と言う意味では有りません。
日本人が古来から「神」と言うものをどう捉え、
どう言い伝えてきたか、と言う事です。
勝者のみを称えるのでは無く、かと言って敗者に優しいって
訳でもない。そんな存在が、地元の伝説として語り継がれる
と言う「神様の魅力」って事ですかね。

305 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/09/12(土) 10:13:06 ID:+baMg0CO
こうして考えると、godと神を訳語として結び付けてしまったのは世紀の大失敗だったなと思う。

306 名前:人間七七四年[] 投稿日:2009/09/12(土) 10:41:51 ID:gYDim06G
nymphですね。

307 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/09/12(土) 10:48:21 ID:uGHTvTF9
dwarfじゃない?

308 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/09/12(土) 11:00:43 ID:DTLYicGD
案外、2ch用語の「神」ってのは原点に戻ってるのかもな

309 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/09/12(土) 13:21:32 ID:yN9o+aW1
>>299
軍神が敗北を招いた悪い話かw

310 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/09/12(土) 13:24:32 ID:9NmVEjX/
ネ申=巷間にあふるるちょっとすごい奴 と訳すとしっくりくるな

311 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/09/12(土) 14:32:33 ID:2sQlKCDH
岩槻城「神様、勝たして下さい!お願いします!」
神様「物理的に無理だろJK・・・でも役立たずと思われても困る。
仕方ねえ。神の奇跡を演出しつつ、新しい氏子にも感謝されるように、と。」
で>>299になったんですね。

312 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/09/12(土) 14:39:22 ID:cq8zHCpv
てか八幡神なんて全国から頻繁に呼び出されてるだろうにそんな小さな城ひとつ
構ってられないだろ。


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