安東実泰の妖怪退治

2009年09月17日 00:15

487 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/09/16(水) 07:18:42 ID:jCwKIiZ1
もいっこオマケに妖怪退治のお話


なんやかんやで比内を手に入れた安東実季、この地を弟である実泰に与えた。
この比内の地は陸中、羽後、津軽の三方に通じる要所であるため、南北朝のころから
ずっと争乱の地である。
特に陸中に根を張る南部氏は何度も攻め入り、支配したり手放したりを繰り返した。

そこで安東実季、南部信直は境界の平穏を得る為、実泰に信直の娘を娶せることになった。

その南部のお姫様、ある日湯殿に入って沐浴をしていると何やら視線を感じる……
ふと窓の外を見ると……

凄まじい形相の鬼が覗いていた!!

ただでさえ覗きである。そのうえ妖怪変化の類である。
女性には言語に絶する状況であろう。
しかしこの姫さま、慌てず騒がず、灯をもって湯殿を後にした。

だがやはり恐ろしかったのであろうか、気味が悪かったのであろうか、それとも慎み深かったのか
このことを人に話す事はなかった。

それに調子を良くしたかこの妖怪変化、覗く、覗く、姫様を存分にストーキング!!!

堪らず姫様は旦那に泣きついた。
旦那である実泰、何とも不思議なこととも思うし、何より自分の妻をそんな目に会わせている
妖がいるならば不届き千万である。
実泰は絹の着物の裏に一尺八寸の来国後の刀を隠し、なんと女装をして湯殿に向かったのである。

さて妖怪変化は今日も今日とて姫さまの裸を覗いてやろうと姿を現した。

ホントに出たぞと実泰は妻の姿でその妖を盗み見れば、確かにこの世のものとは思えぬ形相、
身の丈も六尺余り。
さりとてここで怯んでは男が廃る。新婚ホヤホヤの夫はするりするりと刀を抜き、
妖怪変化の眉間をテイ!と打ち抜いた。
これは手応えありと相手が倒れたを見、実泰は「妖怪を討留めたり!蝋燭を出せ!」と叫んだ。
そして近習が集まって灯で妖怪を照らしてみればそこに居たのは
何年生きたとも分からぬ程の古狸であった。
……狸とはこれまたベタな。


ともあれ思慮深い南部の姫さまと逞しい安東の御曹司の(格好)いい話





















が、その年に姫様が病で亡くなり、後追うように実泰も病死していたりする
これが呪いなら途端に古狸の(往生際の)悪い話になってしまう……




488 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/09/16(水) 08:41:08 ID:xTMsUV0X
ID:jCwKIiZ1
面白かったよ。でもちゃんと寝ないと体に障るぞ。

489 名前:人間七七四年[] 投稿日:2009/09/16(水) 08:53:23 ID:TbaUqmLe
東北の姫は美人
小松だったら自分で仕留めそうだな


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