モンスター・小田守治と海上武経、そして江戸崎監物

2010年11月11日 00:00

521 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/11/09(火) 22:39:59 ID:rxepfjbR

常陸国小田城が佐竹氏配下の太田三楽斎真壁道夢等に攻撃された時の事。
小田方では佐竹軍接近の方を聞いて、手這坂の辺りまで迎撃に出る。

その小田軍の陣中では、小田氏治の嫡男・守治が海上武経と笑いながら会話してい
た。
「小田家の中で、オレとお前の勇名は群を抜いてる。今回の戦で、どっちが上か決
着を付けようじゃねぇか!」
「おお、良いですな!若君が相手と言えどこの武経、決して手は抜きませぬぞ!」

元々血気盛んな海上武経、この提案を喜び、周囲一尺二~三寸ほどもある樫の木を
手に取り、三間ほどの長さに捻じり切って、それを振り回しながら陣を出て行った。
(「折る」じゃなくて「捻じり切る」って……)

守治も負けてはいない。五尺三寸の大太刀を振りかざし、まっしぐらに敵陣に突入
するという有様。

片や樫の棒、片や大太刀を振り回しながら、縦横無尽に戦場を駆け回るモンスター
二人に対し、
「まともに相手にすんな。遠巻きにして討ち取れ」
佐竹軍は飽くまで冷静だった。

「ちょっ……大将が何深入りしてんの!?」
遠巻きに包囲される二人を見て、菅谷範政は慌てて全軍に攻撃命令を下す。
作戦などそこにはなく、予備戦力など置いておくゆとりもなし。
全軍入り乱れての乱戦となってしまう。
……ただ一人を除いて。

「あれ……? オレ、今、ノーマークじゃね?」
ただ一人、攻撃に加わっていなかった小田家臣、江戸崎監物
こっそりと自らの手勢を動かし、『敵』の背後に出る。
そして……

江戸崎監物、只今より佐竹殿にお味方いたす!」

敵味方入り乱れる乱戦の中、小田軍には新たな敵に対応するだけの余裕はなかった。
辛うじて守治、武経の二人を救出すると、小田城を捨て、土浦城に退却せざるを得
なかった。


何で関東の軍記物には、一家に一人~二人モンスターがいるのかな?w
しかもそのモンスターが戦場でまったくの役立たずと化している辺り、小田さんち
はぶれないなぁ。
あぁ、そーいや多賀谷さんちのモンスターも役立たずだったね。(>>479) ……常陸
ってばそーゆー国柄なの?(^^;
ちなみに今回の文献は『菅谷伝記』です。




528 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/11/10(水) 11:59:28 ID:ygJ99Rkc
>>521
       .|:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;i;:;:;:;:;:;:;:;:;:|
       .|;:;:_:;:_:;:_:;:_;:;氏治:;:_:;:_:;:_:;:_:;l_:;:_:;:_:;:_;:|
       .|___________|___.|
        iイ彡 _=三三三f    _     _ヽ
        !イ 彡彡´_ -_=={    三シ   ヾ三ヽ.     
       fイ 彡彡ィ 彡イ/    ィ_‐- 、   ̄ ̄ ヽ        ま
       f彡イ彡彡ィ/     f  ._ ̄ヾユ  fヱ‐ォ丶      .る
       f/ミヽ======<|でiンヽ lr=〈ィでiン!フ    い  で
       イイレ、´彡f        ヽ 二 _rソ/  !弋_ { .リ.   .な  成
       fノ /) 彡!               .ィ,' :  !.  ..l      .い   長
       トヾ__ら 'イf     u      i ,、 ,..、ヽ . !     :   し
       |l|ヽ ー  '/             _ _  イ../      .:   て
       r!lト、{'ー‐    ヽ        ,ィチ‐-‐ヽ i/       :
      / \ゞ    ヽ   ヽ         .ゝ、二フヽノ/
      ./    \    \   ヽ      ー一 //
   /〈     \                 ノ
-‐ ´ ヽ ヽ       \\     \        人

529 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/11/10(水) 12:30:11 ID:qKsJyFcM
>>528
あんたが言うな

530 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/11/10(水) 12:33:10 ID:w48y/bLd
父親譲りの無鉄砲な坊ちゃん

531 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2010/11/10(水) 12:49:53 ID:hJSjrxVJ
夏目某「父親譲りの無鉄砲で、人殺しちゃいました」
権現様「吉信の息子なら許す」
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「鳥出台合戦」、稲吉、長澤同士軍

2009年10月24日 00:11

673 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/10/23(金) 02:10:12 ID:YPabc/3b
常陸の国、小田氏の居城藤沢城に、真壁、北条(きたじょう)、片野、梶原といった
豪族連合が攻め寄せ、城から出た小田勢と激突。が、決着つかず、その日は日暮れとなって
互いに陣を引いた。さて、その日のこと。

攻め寄せてきた真壁勢の中に蝦鹿島新左衛門と言う者がいた。
この新左衛門、どうしたわけか味方からはぐれ、いたしかたなく麦畑に隠れていたところを、
小田守治の家臣、稲吉與十郎に見つかった。
稲吉はこの新左衛門と渡り合い、見事にしとめ首を取った。

稲吉與十郎は首を取ったことに大喜び。血糊にぬれた刀を洗おうと
側の堀に下りた。

はてさて、ここに騎馬で通りかかったのが、同じく小田守治の家臣である長澤清兵衛。

稲吉が討ち取った敵の首を置いて刀を洗っているのを見ると、邪な考えが湧き、
その首を盗んで、後ろも振り返らず走り去った!

稲吉が、堀から上がってみれば首が無い。これは一体どういうことかと不思議に思い、
はっ、と向こうを見ると、騎馬の長澤清兵衛がすごい勢いで駆け去っていく。

「さては長澤めが盗んだか!」

慌てて追いかけたものの、そこは騎馬と徒歩、追いつくはずもなく、
ついに本陣に駆け込んだ長澤は、盗んだ首を小田守治の実検にかけ、感状を
頂いてしまった。

稲吉は当然の事、これに怒りが収まらない。何か仕返しをしてやろうと、その夜
長澤の小屋に、自分のところの中元を忍ばせ、馬を盗ませた。

夜が明けて長澤は馬が盗まれたことを知る。
一体何者の仕業かと考えているところに、知り合いの人がやってきて、

「先ほど、貴殿の馬にそっくりな奴に、稲吉のところの中元が乗っているのを見たよ。」
と言う。

長澤、これを聞いて稲吉のところに使いを出し、これこれこう言うことだから、
馬盗人を引き渡すように、と伝えた。

さて、これを聞いた稲吉、使者に向かって

「…人の高名を盗んだくせに、一体どんな根性をしていれば、そんな事を言えるのか。
いいか、長澤に伝えよ!お主のような男は死ねば地獄に落ちるであろう!
釜茹でにもされるであろうよ!さまあみろ!」

そう、散々に言って追い返した。
使いからこれを聞いた長澤は、無論反省などもせず激怒。「あんな事を言わせたまま、
安穏においてなるものか!」その足で稲吉の小屋に押し寄せた!
稲吉もこれを見て「心得たり!」と散々に切り結ぶ。

さて最初にも書いたが、この時まだ合戦は終わったわけではなく、
両軍対峙した状況である。
稲吉と長澤のこの争いに、小田の陣中は何事が起こったかと大変に動揺した。

この動揺を見て取った梶原、北条の勢が攻め寄せると、小田勢は備を立てる事もできず、
一戦に及ぶ前に、我先にと槍刀を捨て藤沢城に逃げ入った。
無論、その中に稲吉、長澤の姿もあった、との事。

後世、世に言う「鳥出台合戦」、稲吉、長澤同士軍、のお話。




674 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/10/23(金) 02:28:28 ID:qVZZ3z+n
これはひどい
二人がどうなったかとかは記録に残ってないのかな

675 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/10/23(金) 02:38:36 ID:YPabc/3b

>>674
何がすごいって、これだけgdgdな小田軍が、最終的にはこの敵勢を撃退しちゃう事ですなw


676 名前:奇矯屋onぷらっと ◆SRGKIKYOUM [sage] 投稿日:2009/10/23(金) 03:35:54 ID:ndqqsm9a
この改行の多さに耐え切れるこの板の設定が大好きだ。

677 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/10/23(金) 07:13:08 ID:8Zls6XbT
サマーみろ!


683 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/10/23(金) 12:10:10 ID:sQ3yZc5Y
>>673
上州膳城素肌攻めもそんな話だったなあ('A`;)
あっちはひと揉みに揉み潰されてしまったんですけどね。フリチン四郎ちゃん勝頼...

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