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武士道批判の事

2023年07月01日 18:12

886 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2023/07/01(土) 17:31:44.87 ID:5OhX76wn
武士道批判の事

一、人を褒める時は、褒めるに値する能き証拠を引き、謗る時はその根拠となる悪き証拠を引く、
  これが本道である。
  また邪道は、上杉憲政の家中のように、分限の者であれば悪しきも褒め、貧しければ良くても謗る。
  このような家中には、臆病な者が十人中八人ある。
一、たとえ一人が能くとも、大勢の悪きに囲まれると未練の様になる。その時は十人中十人がよわ者となり、
  そのようであったので、上杉憲政公は子息を捨てて越後へ逃げ込まれた。

  さて、証拠を引いて善悪の定めのある家は、先ず運が尽きてその大将が死んだとしても、跡まで
  その家中衆は弓箭に利発である。それは証拠を以て褒め、謗る故に、能き武士が多く集まり、
  また未練な者が十人の内二、三人あっても、皆能きように見えるものなのだ。

甲陽軍鑑

ホント甲陽軍鑑上杉憲政には容赦がないな



887 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2023/07/01(土) 18:59:37.35 ID:a8HcLhKp
子息を捨てて越後に逃れて、謙信を頼り
子息の仇の氏康の子息の景虎のために御館の乱を調停しようとしたら
景勝軍に景虎の息子ともども殺される憲政

888 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2023/07/01(土) 19:25:49.30 ID:i1A71xwj
おだてられて育てられたボンボンでしょ
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管領の御馬にて出かねる

2022年09月21日 19:01

583 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2022/09/20(火) 22:39:06.11 ID:urt3gmbm
北条家は早雲(宗瑞)公、氏綱公の二代にて伊豆、相模の領国を治め、しかもその年、享禄三年には
氏綱公子息・氏康公が十六歳にて初陣として、武蔵府中に出られた。敵は両上杉(山内・扇谷)であった。

北条家の果報いみじき故か、上杉家滅却の瑞相か、その頃両上杉は再び仲が悪くなり、
北条家との取り合いの事も、例えば三方論議(三人の者が互いに譲らないで論争すること)の如くであった。

されども上杉は、北条家を小身として卑しみ、氏康公は自ら出陣し、上杉家の人数二、三万に立ち向かい、
神奈川、品川、武蔵府中で戦い、また所沢、世田谷という所でも、氏康と両上杉は都合八年の間
取り合いをしたが、この間上杉憲政公は一度も自身で出てこなかった。

上杉は北条を小敵と卑しんだが、その上杉家は大将が出てこなかったために、大合戦にも小競り合いにも、
上杉衆はみな負けて、氏康は一度も勝たないという事は無かった。
誠に北条家は弓矢の時と輝き、万事政も宜しければ、上杉家の巧者達は「さてあぶなし」と囁いた。

されども管領憲政公家臣の両出頭である菅野大膳、上原兵庫は、そのような意見に対してこう申した。

「北条早雲は元来伊豆の、いかにも小さき所より出た者であり、その族である氏康にどれほど深い
事があるだろうか。彼が伊豆、相模両国を持っても、その北条を二、三人合わせたほどの大身衆は、
越後、関東、奥羽にかけては、憲政公旗下に五、六人も在る。

上杉家に伝わる衆にも北条ほどの者は無いが、彼らがはびこるようなら、憲政公が旗を出され、
ただ一合戦で北条家を誅罰するだろう。」

菅野、上原両人の発言に、若侍共は、憲政公が出馬され北条家を誅罰するのは今日明日のように
各々沙汰したが、憲政公は未練げであり、ちと臆病であられたのか、今年来年と申しても
結局山内殿が出馬することはなかった。

「管領の御馬にて出かねる。」という言葉は、この時代より始まったのである。

甲陽軍鑑



あかほりかうつけのむすめのかたへ

2016年10月27日 17:59

250 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2016/10/26(水) 17:11:00.91 ID:zAjQwwv/
無能扱いされてる関東管領、上杉憲政の河越合戦後の書状
討ち死にした赤堀上野介の娘に対して「男児がいないため、女児であるお前に家督を継ぐことを許す」
とわざわざ仮名で書くという気遣いを見せているが、その文面

「あかほりかうつけのかみむすめ のり政
かたへ
返々みやうたい(名代)の事、まかせおき候、
こんとかわこえにおゐて、をやかうつけのかみうちしに、ちうしんのいたりニ候、
しからはおふなこの事に候とも、みやうたいしきの事、あいはかるへく候、
ここもととりしつめ、ちうしやうもあてをこなふへく候、あなかしく

四月廿七日 のり政
あかほりかうつけのむすめのかたへ」

上野守(かうつけのかみ)、と書いてるけど上野って親王任国では


252 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2016/10/26(水) 17:32:18.28 ID:zAjQwwv/
ttp://www.city.saitama.jp.cache.yimg.jp/004/005/006/001/017/012/002/p000183_d/img/001.jpg
001[1]

画像があった。
かうつけの、の下が「かみ」になってるか、読める方がいれば読んでほしい



253 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2016/10/26(水) 20:35:53.07 ID:biprH1Xg
赤堀か、うつけの神娘に見えた

上杉憲政の事

2014年12月30日 18:34

118 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2014/12/29(月) 18:15:10.22 ID:bsB4V5dL
ある時、小山田弥三郎の所に振舞いとして、内藤修理、馬場美濃、山縣、小幡上総、浅利、高坂弾正
といった人々が参り雑談になった所で、馬場美濃が小幡上総に尋ねた
上杉憲政についてですが、この話は本当なのでしょうか?彼は弓を射る侍には、武辺の覚えがなくても
弓大将にさせるという事を聞き及んでいます。」

小幡上総は答えた
「彼の父が管領であった頃はそんな事はなかったのですが、憲政の代になってからは、
あなたの仰るとおりです。」

これを聞いた内藤修理
「それは散々の儀ですな。そのようでは、馬をよく乗るなら馬喰でも上杉家に留めて騎馬の五百騎も
千騎も預けかねませんな。そんな分別だからこそ、自分よりも少数の敵である北条氏康に度々
負けたのでしょう。つまり氏康の武辺が良かったというより、道理によってああなったのですね。」

次に小山田弥三郎が発言した
上杉憲政は人を見る目がありません。憲政が取り立てた者は10人中9人が微弱であり、憲政公の為も思わず、
口で管領をあがめるばかりで、内々には後ろ暗く、しかも武道は臆病第一と聞こえています。」

これに山縣三郎兵衛は
上杉憲政のこと、私が聞いた話では、高野聖が半弓で鍋釜の盗人を一人射殺したからといって、
足軽をあずけ弓大将にしたそうです。一事が万事にわたるのですから、どうして人を見知ろうとされないのか。」

ここで高坂弾正が言った
「人を褒めるのも誹るのも、自身が沙汰す場合、悪大将は例え自分の被官であっても、良き者の志が
及ばないため、当然目が届かないのです。

だいたい、良き大将というものは、3万4万の人数を連れても5千の敵に気遣います。少数の軍勢で
大軍を引き連れ、どこかと同盟して切り取ろうと考えた小身の昔より、いかに大きくなろうとも
後まで気遣いすること。私はそう理解しています。

ただし、それは主を持たぬ大名についての話です。一万の人数を引き回していても、後ろに大将があって
その先陣をする人は、敵に向かってあまり遠慮だてしてはいけません。何故ならば侍大将がそういう遠慮を
しているのを、至らぬ者達は『敵に怯えているのだ』と思ってしまうからです。そうして総軍が気遣いをして
敵に怯え、味方の威勢弱くなります。

私が考えるに、上杉憲政公の家臣たちもこの類ではないのでしょうか?それで氏康に度々
打ち負かされるのでしょう。」

これを聞いて浅利は
「そういうことを考えて、小幡上総殿などは上杉憲政公に余り奉公立てしなかったのですね。
それは尤もな道理です。」

そう言ってから、各々座敷を立った。

(甲陽軍鑑)

武田家家臣団による、上杉憲政に対する分析である。



123 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2014/12/30(火) 06:25:52.71 ID:D4stKxCF
>>118
高野聖が殺生をするのか
今さらなことかもしれんが

氏康内情を視察させ

2012年10月19日 20:04

909 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2012/10/19(金) 00:18:31.99 ID:kZa+IzlA

上杉憲政の老臣・長尾意玄北条氏康の勢力が日に日に強大になるのを
憂いて、本間近江井俣左近を氏康に仕えさせてその内情を視察させた。

やがて平井に戻って来た二人によると、
「氏康の人となりを熟視したところ、沈着剛毅にして測られず、剛にして
柔であり、書を読んだり刀槍の訓練をし、礼節は正しく、威厳があります。

また下賤であっても功を賞し、士を用いる時には老少問わずその器量に
適した用い方をしています。その子弟は嫡子でなくとも皆俸禄を与えて
仕事をさせ、功があればすぐに昇進しています。

そうした理由から配下は畏怖しつつも氏康を愛し、人々は奮い立って
死を致す覚悟です。しかも上杉の将士は皆密かによしみを通じています。
通じていない者はわずかに九人しかおりません」とのことであった。

意玄は二人の報告を引き合いにして憲政の非を諫言した。
これを聞いて憲政はようやくその非を改めた。ところが程なくすると、
菅野信方上原兵庫の言葉を用いて、また大いに政事を怠るようになった。

――『名将言行録』





上杉龍若丸の処刑

2009年12月30日 01:15

406 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/12/29(火) 00:27:35 ID:DOj3UvUs
天文21年(1552)、関東管領・上杉憲政は、平井合戦で北条氏康に敗れ厩橋城に逃れたが、
手勢五百という凋落ぶりに厩橋からも逃走する。
紆余曲折の末、憲政は越後守護代・長尾景虎のもとに亡命、数年後に管領家の家督を
景虎に譲り、のちの「上杉謙信」が誕生する。

しかし、実は憲政には龍若丸というれっきとした嫡男がおり、憲政は家臣の菅野大膳と
上原兵庫に、この龍若丸を預け、厩橋城に置き去りにして逃げ出した。
すると、菅野・上原も逃げてしまい、あとには龍若丸と乳母の夫・目方(妻鹿田)新助の
一族だけが残された。

目方は、「憲政様が越後から戻られるまで、この城は支えきれん。天から見放された主君の
命を守って死ぬよりは、龍若丸を小田原に差し出し、知行の一つも頂戴しよう。」
と考え、主君の子を氏康に引き渡した。

縛り上げて馬に乗せられた龍若丸は、中間二人に馬の口を引かれて小田原に入った。
氏康は武士の習いに従い、翌日に宿敵の子の首をはねた。
目方一族は、幼君を売って手柄にせんとする二心ある態度を氏康に憎まれ、新助以下、
弟の長三郎や叔父の九里采女正など、八人が処刑された。

余談だが、大河ドラマ『風林火山』では、逸話と同じく処刑が決まる龍若丸だが、氏康は
その境遇への憐みから最後の抵抗を許し、少年に太刀を与える。
龍若丸は太刀を掴み、氏康に斬りかかるが、歴戦の将である氏康には通じず、一太刀で
返り討ちに会い、若い命を散らす。

しかし、その執念の一撃は氏康の額を傷つけ、「氏康傷」が出来る、というストーリーに
なっている。視聴率的には苦しんだ『風林火山』が、「近年の良作」として歴史ファンから
評価される所以である。




407 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/12/29(火) 00:31:07 ID:WBAQT8lB
>>406
古くは藤原泰衡を殺した河田次郎、これより後には小山田信茂なんかもそうだけど、
逃げ延びる途中の主を裏切る、土壇場で寝返る、というような寝返り方は忌避されるんだよね。
事前に内通していたとかなら別だけど、関ヶ原寝返り組で改易された連中も急遽現地で寝返った連中だし・・・

408 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/12/29(火) 10:42:56 ID:ZTHsLThX
脇坂さんが大谷陣の横でアップを始めたようです

409 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/12/29(火) 11:01:44 ID:y86l1xx6
朝倉景鏡「織田殿は寛容でしたよ?」

410 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/12/29(火) 11:42:12 ID:AeTiCGkS
朝倉さん所はあっという間に崩れちゃったからちょっと違うかもしれないね

411 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/12/29(火) 17:58:39 ID:Tn/va7Xj
大身の武家が人質見殺しにしてでも裏切る、とかいうと武略になるけど、
お付きの者が命惜しさにっていうと途端に見苦しくなるな

412 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/12/29(火) 18:44:34 ID:KMkZJKVO
>>406
これがその時のシーンか
ttp://www.youtube.com/watch?v=4z6C7Ts0-9U

413 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/12/29(火) 19:01:07 ID:rQtvZIdn
”脚色”ってのはこういうのを言うんだよなあ。
主人公だからエピソード捏造とか他人の業績適当にすげ替えるとか
道中飛ばしすぎて直線を待たずに一杯になるとかそういうんじゃなくて。

414 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/12/29(火) 21:06:39 ID:7XXMYVbI
>>413
他人の逸話をそのまんまいただきはほんとやめてほしいよなあ…よくあるけど…
元の話知ってると一気にさめるし主人公にも元の逸話の主にも失礼だと思う

415 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2009/12/29(火) 21:19:19 ID:O+quvlG0
書いた人にしてみれば、

あーこのメイド服可愛いなぁ。
俺のご贔屓の女の子が着たらもっと可愛いぞ!
→アイコラしてみた
やっぱ可愛いじゃん!やってみた俺Goodjob!

的な、極軽いノリなんじゃないのかな。
後世になってそんな迷惑になるとは思いもよらぬ・・・
いや、だからOKって話じゃないけど。