507 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2022/06/09(木) 16:45:21.57 ID:QvziPqEU
浅野家の臣である亀田大隅守高総は、元、溝口半之丞と言い、若年より手柄高名ある大剛の兵であった。
忍・岩槻での武辺、泉州樫井にて鑓を入れた軍功、言葉に尽くし難し。
持ち鑓は下坂忠親の作にて、十文字であった。鞘は鴟(とび)の嘴にて、栗毛のなめし革、鞘は総青貝にて、
銅の金具であった。
さて、浅野家が担当する、江戸御城の石垣を築き立てて後、三度まで崩れた。徳川秀忠公が巡見の時、
亀田に対し「何故に石垣が度々崩れるのか」とお尋ねがあった。これに大隅は畏まって
「拙者が鴟の十文字を持って備えておれば、一度も崩すことなど無いと存じ奉っていますが、石は
非情の物でありまして、仕るべき様が無いのです。」
と申し上げた。
さて、御普請が終わると、亀田は秀忠公より、鹿毛駮の御馬を賜った。
亀田は土井大炊頭利勝の家来・早川団右衛門に向かって
「公方様より御馬拝領仕り、有り難く存じ奉っているのだが、二毛の馬であり、外聞も如何かと思う。
御馬は如何様でもかまわないので、御替えして頂きたいのだ。」と訴訟した。
これを早川が大炊頭に伝えたところ、「尤も至極なり」と、他の馬を下されたという。
(新東鑑)
勇者だけどわりとユーモアもあるタイプなのか
508 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2022/06/09(木) 17:39:18.61 ID:dZuFsclC
二毛=逃げかw
浅野家の臣である亀田大隅守高総は、元、溝口半之丞と言い、若年より手柄高名ある大剛の兵であった。
忍・岩槻での武辺、泉州樫井にて鑓を入れた軍功、言葉に尽くし難し。
持ち鑓は下坂忠親の作にて、十文字であった。鞘は鴟(とび)の嘴にて、栗毛のなめし革、鞘は総青貝にて、
銅の金具であった。
さて、浅野家が担当する、江戸御城の石垣を築き立てて後、三度まで崩れた。徳川秀忠公が巡見の時、
亀田に対し「何故に石垣が度々崩れるのか」とお尋ねがあった。これに大隅は畏まって
「拙者が鴟の十文字を持って備えておれば、一度も崩すことなど無いと存じ奉っていますが、石は
非情の物でありまして、仕るべき様が無いのです。」
と申し上げた。
さて、御普請が終わると、亀田は秀忠公より、鹿毛駮の御馬を賜った。
亀田は土井大炊頭利勝の家来・早川団右衛門に向かって
「公方様より御馬拝領仕り、有り難く存じ奉っているのだが、二毛の馬であり、外聞も如何かと思う。
御馬は如何様でもかまわないので、御替えして頂きたいのだ。」と訴訟した。
これを早川が大炊頭に伝えたところ、「尤も至極なり」と、他の馬を下されたという。
(新東鑑)
勇者だけどわりとユーモアもあるタイプなのか
508 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2022/06/09(木) 17:39:18.61 ID:dZuFsclC
二毛=逃げかw
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