己はどうして斯くも

2017年10月12日 17:27

310 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2017/10/11(水) 21:43:47.62 ID:hmMnuSkv
本阿弥光悦は、累代刀剣の目利きであり、研ぎ、および拭いの業を以て聞こえた本阿弥家の跡を継ぎ、
殊に拭いの殊に詳しく、また書に妙であった。

ある時、近衛三藐院殿(信尹)が光悦に尋ねた
「昨今、天下に能書と称すべき人物は誰であろうか?」

光悦は言った
「先ず、さて次は殿下(信尹)、その次は八幡の坊(松花堂昭乗)でしょう。」

「待て、その”先ず”とは誰のことか?」

光悦平然と答えた
「即ち私なり。」

ただし、当時この3人は天下三筆と聞こえ(寛永の三筆)、光悦の私僭ではない。

ある日、近衛信尹がにわかに光悦を召した。光悦、何事ならんと慌てて参上すると、直ぐ様御前に召され、
信尹は光悦の手を屹と掴み「己は!己は!」と言葉荒く叫んだ。

光悦としては思いもよらぬ事にて、「何事や、御意に逆らいましたでしょうか」と恐る恐る申し上げると、
信尹は笑いながら

「己はどうして斯くも能く書く手を有しているのか!」

そう戯れたのだという。

(今古雅談)



311 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2017/10/12(木) 14:28:07.56 ID:KZ3Q7YcS
>>310
昔からこのネタあったのかw

312 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2017/10/12(木) 14:57:24.61 ID:Pqs6bOG0
なんちゅうもんを食わせてくれたんや…なんちゅうもんを…
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コメント

  1. 人間七七四年 | URL | -

    藤原佐理「能書家は気を付けるんだぞ。うかつに書くと始末書とか、詫び状とかが残ってしまう上に、国宝、重文とかになっちゃうぞ。摂政藤原道隆に挨拶するの忘れたから謝っといてとか、行事の用具準備するの忘れてすいませんとか、正月の行事で先に帰ってごめんなさいとか」

  2. 人間七七四年 | URL | -

    能書家でなくても
    齢50過ぎて小姓に平謝りしている書状が残ってしまった人が
    仙台方面にいたなぁ

  3. 人間七七四年 | URL | -

    そういえば浮気を弁解する書状を残したせいで性癖がバレてしまった御方が甲州にいましたね

  4. 人間七七四年 | URL | -

    能書家どころか、悪筆が残ってしまった関白殿下や征夷大将軍様もいらっしゃったなぁ
    なお、当人たちはあまり気にしてなかった模様w

  5. 人間七七四年 | URL | -

    「お義は可愛いな」と手紙が残ったシスコン武将がいましたな。

  6. 人間七七四年 | URL | -

    ゲテモノ食い対決に負けた挙句、そのまま死にかけた独眼竜がいましたねえ

  7. 人間七七四年 | URL | -

    朝鮮出兵の時に、「昨日貴女の夢を見ました」と
    書いた手紙を妻に送ってラブラブが(後世の人たちに)
    バレてしまった人が薩摩にいましてな。

  8. 人間七七四年 | URL | -

    家来の奥さん宛の手紙が残った魔王様もいましたね。

  9. 人間七七四年 | URL | -

    後半が能書家とかは関係なくなってる!

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