476 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2018/01/15(月) 10:20:40.41 ID:vdZ764Ap
或る年、京都において故太閤秀吉の遠忌を、彼の側室であった松の丸殿(京極竜子)という人が
それまで存えていて、ある寺にて法会修行を行ったが、京都所司代である板倉重勝は、これを聞くと
直ぐに、武士を遣わして法席を破らせ、参詣の男女を追い散らした。
人々は、板倉がなぜそのような行為に出たのか聞くことも出来ず、例の京童たちは口さがなく、
彼の行為を批判した。
そんな中、ある人がこう評した
「幕府にとって秀頼公については敵対したため憚りが有るが、故太閤については仔細は無い。
だからこそ、その位牌は高台寺に置かれており、その菩提を法令するのを、伊賀守(勝重)は無法に
制することはしていないし、忍びて修行している分には、これを聞いてもそのまま差し置いている。
しかし今回は「松の丸殿が故太閤の遠忌を修行する」と宣伝し、参詣の人々が群衆したため、
所司代を軽んじたと憎んだのだろう。また宣伝しての作善は、関東の聞こえ悪しき事でも有る。
その上松の丸殿というのは、元若狭国。武田元明の妻であった。しかし秀吉がその容色を
聞き及び、元明を殺してこれを奪い取り、妾としたのである(古くからある誤伝)。
貞節なる女人ならば、秀吉を恨みこそすれ、これを慕うべきではないだろう。」
(武野燭談)
或る年、京都において故太閤秀吉の遠忌を、彼の側室であった松の丸殿(京極竜子)という人が
それまで存えていて、ある寺にて法会修行を行ったが、京都所司代である板倉重勝は、これを聞くと
直ぐに、武士を遣わして法席を破らせ、参詣の男女を追い散らした。
人々は、板倉がなぜそのような行為に出たのか聞くことも出来ず、例の京童たちは口さがなく、
彼の行為を批判した。
そんな中、ある人がこう評した
「幕府にとって秀頼公については敵対したため憚りが有るが、故太閤については仔細は無い。
だからこそ、その位牌は高台寺に置かれており、その菩提を法令するのを、伊賀守(勝重)は無法に
制することはしていないし、忍びて修行している分には、これを聞いてもそのまま差し置いている。
しかし今回は「松の丸殿が故太閤の遠忌を修行する」と宣伝し、参詣の人々が群衆したため、
所司代を軽んじたと憎んだのだろう。また宣伝しての作善は、関東の聞こえ悪しき事でも有る。
その上松の丸殿というのは、元若狭国。武田元明の妻であった。しかし秀吉がその容色を
聞き及び、元明を殺してこれを奪い取り、妾としたのである(古くからある誤伝)。
貞節なる女人ならば、秀吉を恨みこそすれ、これを慕うべきではないだろう。」
(武野燭談)
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コメント
人間七七四年 | URL | -
変な話だなぁ 当時の感覚なら側室とはいえ夫の菩提を弔わない方が
女性としての品性を疑われるんじゃ
( 2018年01月15日 12:06 )
人間七七四年 | URL | -
大坂の陣の後だと既に豊家は幕府の怨敵になるから、内々にやるならともかくこうおおっぴらにやると板倉の行動もまぁ分からんでもない。板倉の様々な逸話を見るに、事前に止めさせる説得はしていないとはチョット考えにくい
松の丸殿の示威行動と受け取られてもしゃあない
( 2018年01月15日 12:41 )
人間七七四年 | URL | -
※1
「宣伝しての作善」←これが問題なのかと
( 2018年01月15日 13:31 )
人間七七四年 | URL | -
松の丸殿も色々言われてる女性だよね。京極家の立場も妹だったり姉だったりだし。
秀吉が戦仕掛けたのも彼女が欲しいからだなんて言われるし。それだけ美人だったんだろうけど。
( 2018年01月15日 16:13 )
人間七七四年 | URL | -
※2
威嚇と言うなら勝重在職中はそれこそまだまだ豊家残党への詮議が厳しい時代で、
勝重個人は関係なく幕府が敢えて松の丸殿を泳がせた上で威嚇的な対応取っても不思議はないんでない。
( 2018年01月15日 16:35 )
人間七七四年 | URL | -
逸話の真意はともかく
松の丸殿の来歴を淀みなく披露する勝重が
漫画の解説キャラっぽくてジワジワ来る
( 2018年01月15日 17:35 )
人間七七四年 | URL | EybeWf1w
松の丸殿のことを話しているのは勝重ではないでしょう?
( 2018年01月15日 22:13 [Edit] )
人間七七四年 | URL | -
板倉勝重=菅官房長官
なイメージ
( 2018年01月16日 09:04 )
人間七七四年 | URL | -
江戸時代は秀吉や秀頼の事を語るだけでも捕まった時代だからねえ。
だから太閤記とかは名前を変えて語り継がれていた
( 2018年01月20日 19:38 )
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