744 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2018/05/12(土) 13:05:39.89 ID:QTv4/s/v
永正7年8月、大和国、筒井某より、伊勢国河曲郡神戸の関家に、2名の使いが送られた。
彼らは商人の姿となり、連雀(物を背負うのに用いる背負子(しょいこ))を肩に担いで
通行していたが、その途中、伊賀国において、服部家が支配する荒木の関所において、
「怪しい奴らだ」と咎め立てられた。
このように疑いをかけられ、両名のうち、一人はとにかく無言でいたが、もう一人は
自分たちは怪しいものではないと様々に弁解したものの、関所の者達は信じようと
しなかった。
このため終に口論に及ぶと、この者も気が早かったので、火打ち石を打ち、
連雀の中に入れてあった紙包みなどを焼き捨て、その上で関所の者と刺し違えて死んだ。
残った一人は、「これといったことも言わなかったが、もはや逃れまじき」と思い切り、
良き相手と思しき者に飛びかかり、引き組んで刺し違えて死んだ。
この事件は伊勢にも聞こえ、自分たちに送られた使者が殺されたことを、関家も遺恨と思った。
実はこの頃、近江六角氏はかねてからこの、伊賀服部家と不和であり、服部を斬り従える
機会を伺っていた。ここに関家より修好を持ちかけた所、六角にとっても願う所であったため、
一味同心して伊賀国を攻め取らんと、お互いが積極的に定めたのである。
(關岡家始末記)
永正7年8月、大和国、筒井某より、伊勢国河曲郡神戸の関家に、2名の使いが送られた。
彼らは商人の姿となり、連雀(物を背負うのに用いる背負子(しょいこ))を肩に担いで
通行していたが、その途中、伊賀国において、服部家が支配する荒木の関所において、
「怪しい奴らだ」と咎め立てられた。
このように疑いをかけられ、両名のうち、一人はとにかく無言でいたが、もう一人は
自分たちは怪しいものではないと様々に弁解したものの、関所の者達は信じようと
しなかった。
このため終に口論に及ぶと、この者も気が早かったので、火打ち石を打ち、
連雀の中に入れてあった紙包みなどを焼き捨て、その上で関所の者と刺し違えて死んだ。
残った一人は、「これといったことも言わなかったが、もはや逃れまじき」と思い切り、
良き相手と思しき者に飛びかかり、引き組んで刺し違えて死んだ。
この事件は伊勢にも聞こえ、自分たちに送られた使者が殺されたことを、関家も遺恨と思った。
実はこの頃、近江六角氏はかねてからこの、伊賀服部家と不和であり、服部を斬り従える
機会を伺っていた。ここに関家より修好を持ちかけた所、六角にとっても願う所であったため、
一味同心して伊賀国を攻め取らんと、お互いが積極的に定めたのである。
(關岡家始末記)
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コメント
人間七七四年 | URL | -
これって「関所側の対応に大きな落ち度はない」で合ってる?
関所があるからには気になる者は調べないといけないし
使者が公然と「使者です」と言えなかった以上は不審人物扱いにせざるを得ないし
( 2018年05月12日 23:51 )
人間七七四年 | URL | -
関所側に落ち度も何も敵対勢力のスパイが密書を携え通過しようとしたのを怪しんで阻止しようとしたんだから落ち度なんて有る訳が無い。
日本の領海内で北朝鮮の不審船が撃沈された様な物だ。
この2名の使いが上手に切り抜けられなかったのが悪い。
( 2018年05月13日 07:23 )
人間七七四年 | URL | -
※2
すまない
出典の文章が関所側を責めているようなニュアンスに見えたので日和ったんだ
ありがとう
( 2018年05月13日 13:19 )
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