fc2ブログ

硝石の当地への輸入を一切禁止し

2019年04月01日 16:41

823 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2019/04/01(月) 08:46:41.78 ID:giU8cdsj
最も尊敬すべき君

我々はあなたが本年当地に来られることを大いに待ち望んでいる。あなたの渡航を妨げる原因は
小さくないと想像するが、近くに相見える希望を捨てていない。

私が常にあなた方のコンパニヤ(イエズス会)を庇護せんと望んでいることは、既にあなたの耳に
達していると信ずる。私が山口の王(毛利元就)に対して勝利を望むのは、彼の地にパードレ達を
帰住させ、かつて彼らが受けていたよりもさらに大いなる庇護を与えたいためである。

しかしながら、私の希望を実現するのに必要なのは、あなたの援助により、硝石の当地への輸入を
一切禁止し、私の領国の防衛のために、カピタン・モール(ポルトガル船の司令官)をして、
毎年良質の硝石二百斤を持ち来る事である。私はこれに対し百タイス(銀一貫目)、またはあなたの
指定される金額を支払うだろう。

この方法によれば、山口の暴君は領国を失い、私の元に在る正当な領主(大内輝弘)がその国に入ることを
得るだろう。あなたの手に接吻する。

  本日陰暦第九月十五日(一五六七年十月一七日)

(一五六七年(永禄十年)付、大友宗麟より中国滞在中のニセヤ司教ドン・ベルシヨール・カルネイロ宛て書簡)



スポンサーサイト





コメント

  1. 人間七七四年 | URL | -

    日本って硝石をあまり産出しないから戦国時代から輸入頼りなんだよな。

  2. 人間七七四年 | URL | -

    >>1
    一応、鉄砲伝来直後から富山が日本最大の硝石生産地となったみたいですよ
    どの程度の量が生産されたかはわからないけど、本願寺や上杉謙信がその硝石を使ったらしい模様。

  3. 人間七七四年 | URL | -

    便所の土をかき集めて煮詰める古土法は大体どこでもやってるし
    実は近世以前の消費量ならばそれで十分賄えたという説もある

    だとすると輸入硝石が珍重されたのは純粋に質の問題だったかも知れない

  4. 人間七七四年 | URL | -

    たくさんあるに越したことはないでしょうな

  5. 人間七七四年 | URL | -

    硝石もそうだけど、鉛も輸入多かった様なんだよね。成分分析だと東南アジア産が多かった様で。
    逆に黒色火薬の原料の硫黄は日宋貿易の頃から日本から輸出されていて、(他だとインドネシア辺りとかアラビア辺りから輸入していた様)当時宋が対西夏戦に火薬が大量に必要となって宋商人が日本に買付に多数来航して日本の朝廷の議題になったとか。
    朝鮮でも日本から硫黄買っていて、それが少ない時期が有って日本から硫黄が来ないて問題になった事も。
    江戸時代にも清で三藩の乱が起きた時、三藩の一つから琉球に硫黄求めた事も。

  6. 人間七七四年 | URL | -

    島津忠良が幕府に硫黄一万斤贈与とかしてたけど、島津の硫黄島からの収益どれくらいだったんだろ?

コメントの投稿

(コメント編集・削除に必要)
(管理者にだけ表示を許可する)

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://iiwarui.blog90.fc2.com/tb.php/11850-2f2f90b6
この記事へのトラックバック