240 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2019/07/10(水) 21:06:40.96 ID:txMoZn0l
寛永十四年十月五日 吉田御屋敷、三斎様御茶湯、御座敷開き
辻七右衛門殿、久重、誓願寺永玉、守顕。(茶会記略)
三斎公(細川忠興)が薄茶入を出された時、辻七右衛門殿が「この茶入はなんと言う名でしょうか。」
とお尋ねになった所、三斎公は「吹雪と申します。」と答えられた。
「この茶入の形は三斎様のお好みであると、世間では言われています。」と七右衛門殿が申されると、
「いやいや、これも利休が形を切り出されたものです。しかし最初に私が写したので、世間でそのように
言われているのでしょう。」と答えられた。
三斎公は、唐物茶入を持たずに、瀬戸の山の井肩衝(古田織部が天下一と称賛した古瀬戸肩衝)ばかりを
秘蔵していてもいかがかと思われ、唐物を持った上で、瀬戸を唐物よりも秘蔵すれば良いとして、
古田織部に、彼が所蔵する勢高肩衝(織田信長が所持し、本能寺で罹災した)を所望した。
すると織部は「金子二千枚頂ければ進上いたします」と返答した。三斎公が「肩衝に金子二千枚も出す
取引は聞いたことがない。」と申されると、
「それでは金千枚と、山の井肩衝を残りの千枚分として頂きたい。」と言った。
これに三斎公は
「それは駄目だ、勢高肩衝を所望したのも山の井のためであり、それは出来ない。」
とお答えになったという。
(三斎伝書)
寛永十四年十月五日 吉田御屋敷、三斎様御茶湯、御座敷開き
辻七右衛門殿、久重、誓願寺永玉、守顕。(茶会記略)
三斎公(細川忠興)が薄茶入を出された時、辻七右衛門殿が「この茶入はなんと言う名でしょうか。」
とお尋ねになった所、三斎公は「吹雪と申します。」と答えられた。
「この茶入の形は三斎様のお好みであると、世間では言われています。」と七右衛門殿が申されると、
「いやいや、これも利休が形を切り出されたものです。しかし最初に私が写したので、世間でそのように
言われているのでしょう。」と答えられた。
三斎公は、唐物茶入を持たずに、瀬戸の山の井肩衝(古田織部が天下一と称賛した古瀬戸肩衝)ばかりを
秘蔵していてもいかがかと思われ、唐物を持った上で、瀬戸を唐物よりも秘蔵すれば良いとして、
古田織部に、彼が所蔵する勢高肩衝(織田信長が所持し、本能寺で罹災した)を所望した。
すると織部は「金子二千枚頂ければ進上いたします」と返答した。三斎公が「肩衝に金子二千枚も出す
取引は聞いたことがない。」と申されると、
「それでは金千枚と、山の井肩衝を残りの千枚分として頂きたい。」と言った。
これに三斎公は
「それは駄目だ、勢高肩衝を所望したのも山の井のためであり、それは出来ない。」
とお答えになったという。
(三斎伝書)
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コメント
人間七七四年 | URL | -
三斎「山の井肩衝の前を打つ3番がおらへんな…トレードで勢高肩衝獲るか」
織部「金銭+山の井肩衝ならええで」
三斎「4番がおらんくなるやんけ」
( 2019年07月11日 16:54 )
人間七七四年 | URL | -
へうげで再生余裕
( 2019年07月11日 17:38 )
人間七七四年 | URL | -
本当にこの二人仲いいな
( 2019年07月11日 18:17 )
人間七七四年 | URL | -
(●д゚)「俺に相談してくれたらな~いい方法知ってたのに」
( 2019年07月12日 02:17 )
人間七七四年 | URL | -
でも安国寺肩衝に金子2500枚相当の額払ってるよね
( 2019年07月12日 02:19 )
人間七七四年 | URL | -
交渉事はまずふっかけるところから始まる。
参考になるな
( 2019年07月12日 04:36 )
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