FC2ブログ

はたして後日、言葉の通りに成った

2019年08月30日 17:30

348 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2019/08/30(金) 11:10:23.81 ID:E1FdUgeV
山中鹿之助は往古、武辺場数類ない武勇の武士であった。ある日、合戦が済んでその日初陣の若武者二人が
鹿之介の前に来て、先ず一人が尋ねた

「私は今回の初陣で敵と鑓合わせをした時、兼ねて思っていた事とは違い、敵に向かっては先ず震えを
生じ、目指す敵をしっかりと見ることも成り難く、仕合せに踏み込み、鑓を付けて首を上げたものの、
その鎧の縅毛(小札を結び合わせる糸や革)の色も覚えていません、初陣というものはこういうものなので
しょうか?」

鹿之助はこれを聞くと
「今後も随分と努力し給え。あっぱれ武辺の人と成るだろう。」と答えた。

もう一人はこう申した。「私はそのようには思いませんでした。」目指す敵と名乗りあい、敵は
何縅の鎧で、何毛の馬に乗っていた事、鑓付けした場所、その他鮮やかに語った。
これにも鹿之介は同じように答えた。

この両人が席を立った後、傍に居た人がこの論を鹿之介に尋ねた所、
「最初に尋ねてきた若侍は、何れ武辺の士と成るだろう。しかし後に尋ねてきた者は甚だ心もとない。
もしかして彼が取ったのは拾い首では無いだろうか。それでもないのであれば、重ねての戦では討たれてしまう
だろう。」

そう言ったが、はたして後日、言葉の通りに成った。

鹿之助の申すには
「私などは初陣、或いは二,三度目の鑓合わせは、最初の若侍が言っていたように、震えを生じ、目を開いて
向こうを見られるようなものではなく、ただ一身に向かって突き伏せようとと思い、幸いにも首を取ったのだ。
度々場数を踏んでこそ、戦場の様子も知られるように成るものなのだ、」と語った。

(耳嚢)



349 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2019/08/30(金) 11:12:40.31 ID:J8zxYW+w
清正にも似たようなのあったな
新兵にはお決まりの症状だったんだろうな

350 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2019/08/30(金) 12:15:23.34 ID:hFSa9L6j
氏郷最強か

351 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2019/08/30(金) 15:12:04.98 ID:o37TWyNP
鬼武蔵は後者のほうだろうなあ
スポンサーサイト





コメント

  1. 人間七七四年 | URL | -

    拾い首(ホラ吹き)ならまだしも、恐れ知らずは長生きできないって判断か

  2. 人間七七四年 | URL | -

    ある意味後者の若武者は早々に退場してくれて良かったかも知れませんぞ?
    陸戦型モンスターが跋扈する戦国時代である以上、第二・第三の鬼武蔵
    みたいなのに化ける可能性だってあったのだからw

  3. 人間七七四年 | URL | -

    ※1
    こっそり逃げてあとで拾い首しかできん役立たずよりは、討ち取られてもいいから戦う奴の方が圧倒的にマシだと思うんだがw

  4. 人間七七四年 | URL | -

    ※3
    拾い首するような奴ならまだしも(長生きできるかもかしれないが)ってことだぞ

  5. 人間七七四年 | URL | -

    拾い首で無いならどんな首だよ
    味方の首ってことですかい?

  6. 人間七七四年 | URL | -

    武士は生き残ることが目的ではなく敵を殺すことが目的では

  7. 人間七七四年 | URL | -

    案外鬼武蔵も前者だったりして。
    「百人から先は覚えていない!」的な意味で

  8. 人間七七四年 | URL | -

    生き残れなければ敵も殺せないんや

  9. 人間七七四年 | URL | -

    ※6
    武士は犬ともいへ、畜生ともいへ、勝つことが本にて候

  10. 人間七七四年 | URL | -

    怖くなかったって言ってた奴は向こう見ずの猪で育つ前に死ぬ可能性が高いか役立たずの法螺吹きかのどちらかで、伸びしろ有るのは正直に怖かったと言ってきた奴だっていう話で、猪と法螺吹きのどっちが長生き出来るかって話じゃないだろう

  11. 人間七七四年 | URL | -

    鬼武蔵「怖い!怖いよ~!」(一揆衆虐殺しながら)

  12. 人間七七四年 | URL | -

    金山記にある、鬼武蔵の逸話より。
    鬼武蔵がある戦で人間無骨が刃こぼれするほどヒャッハーした後、近くの川でその辺に転がってた石で槍先を研ぎ、再び戦場に戻って大暴れしたという。その日の森軍は数百の首級を挙げたとされる。
    …大将のする事じゃないな、これ

  13. 人間七七四年 | URL | -

    血だらけになってるからどっか怪我したの?って聞いたら全部返り血です、って答える鬼武蔵さんは参考にしちゃダメだと思う。

  14. 人間七七四年 | URL | -

    ※13
    鹿之介さんは凄く強い人間
    鬼武蔵は人外

  15. 人間七七四年 | URL | -

    ※14
    中国各地でゲリラ戦を繰り返し、脱出の際は下痢を装い上手く逃れる鹿之助さん、マジカッケーっす

  16. 人間七七四年 | URL | -

    ※4
    戦わない・手柄も挙げないで長生きしてもしょうがないでしょ
    まだ討死した方が名があがるし少しは何かもらえるかもしれん

  17. 人間七七四年 | URL | -

    ※15
    死んだ方がしょうがないし、しょうもなさそうなもんだがね?
    生きてりゃあ取り返す機会は幾らでもありそうだけど。

  18. 人間七七四年 | URL | -

    ヒャッハーで長生きした人間の初陣はどうだったんだろう
    水野勝成とか

  19. 人間七七四年 | URL | -

    ※6
    そんな悪しき精神論みたいなのは江戸や明治以降の考えだよ。武士ってのはまず生き残ることが大事。
    なので寝返りや日和見が横行したし、それを抑止する見返りの恩賞内容で左右したのだから。
    武士はその恩賞を得る為に命を賭して戦うし、自らの働きを評価しない主君には仕えない。
    そもそも殺すのが目的って・・・ただの快楽殺人やん

  20. 人間七七四年 | URL | -

    殺しに奔走する武士は首を引っ提げようとはしないだろうね。
    逆に手柄に奔走する武士は拾い首でも引っ提げてくるんだろうけど。
    尼子再興に奔走する人間ってのは手柄はさておいても結果を上げる事に必死だっただろうから、
    まさしく殺しに必死になる人間を求められたわけで…。
    山中鹿之助が怯える武士を誉めた裏を考えると、そういう人でも今は欠けたら困るという余裕のなさがあったんじゃないかと思えてくる。

  21. 人間七七四年 | URL | -

    「後日、言葉の通りに成った」んだから余裕も何も関係ないだろ
    余計な意味づけを勝手にし過ぎ

  22. 人間七七四年 | URL | -

    ※21その通りです。
    あなたの言うとおり山中鹿之助の言葉に意味深にあれこれ考えていたところ、
    あなたが物怖じすることなく私のコメントを拾ってきたので、次のコメント返しをしてしまうとあなたが討たれるかもしれません。

  23. 人間七七四年 | URL | -

    「自分もそんなだったし彼はモノになるだろう」てのが言った通りになったなら正に望ましい人材なわけで、それを称えるのに裏も何もない

  24. 人間七七四年 | URL | -

    「あいつは討たれてしまうだろう」と言われて本当にそうなってしまった

    って逸話で
    討ち死にを是としてるわけがないだろ

  25. 人間七七四年 | URL | -

    ※24
    「討ち死にの方がマシ」ていうコメントは逸話の趣旨じゃなくて一般的な認識の話だろ

コメントの投稿

(コメント編集・削除に必要)
(管理者にだけ表示を許可する)

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://iiwarui.blog90.fc2.com/tb.php/12134-fbeb4f4c
この記事へのトラックバック