197 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2019/09/18(水) 10:46:21.92 ID:OZO6sRfU
大阪冬の陣の時、木村長門守重成が、信貴野(鴫野)堤にて戦した。
後藤又兵衛基次は重成と関係がよく、それ故に自分の人衆は陣所に残しおき、馬廻り10人ばかりにて
重成の備へ来た。
この時重成勢の足軽は敵に打ちひしがれ、堤の陰に伏して頭も出せない状況であった。これを見た基次は
自分の鉄砲を取ると、堤の上に駆け上がり、立ったまま2発射撃して
「黒(きたな)し!者共このように撃て!」
と辱めた。この勢によって、足軽達も堤の上に登って一斉に射撃したため、今度は敵が却って
打ちひしがれ、堤の陰に隠れた。
基次は左の小指を負傷しており、重成はこれを見て「手を負われたか」と問うと、基次はそれを
鼻紙でおし巻き「(戦場で負傷するのは)我が吉例である」と言った。
重成はそんな基次に対し、しきりに自分の陣所に帰るようにすすめた。その心を察するに、重成は
若武者であり、この度の戦いが、ひとえに基次の指示によると人に言われることを気にする気色である。
これもまた器量であろう。これは重成の従者が後に語ったことである。
(武将感状記)
大阪冬の陣の時、木村長門守重成が、信貴野(鴫野)堤にて戦した。
後藤又兵衛基次は重成と関係がよく、それ故に自分の人衆は陣所に残しおき、馬廻り10人ばかりにて
重成の備へ来た。
この時重成勢の足軽は敵に打ちひしがれ、堤の陰に伏して頭も出せない状況であった。これを見た基次は
自分の鉄砲を取ると、堤の上に駆け上がり、立ったまま2発射撃して
「黒(きたな)し!者共このように撃て!」
と辱めた。この勢によって、足軽達も堤の上に登って一斉に射撃したため、今度は敵が却って
打ちひしがれ、堤の陰に隠れた。
基次は左の小指を負傷しており、重成はこれを見て「手を負われたか」と問うと、基次はそれを
鼻紙でおし巻き「(戦場で負傷するのは)我が吉例である」と言った。
重成はそんな基次に対し、しきりに自分の陣所に帰るようにすすめた。その心を察するに、重成は
若武者であり、この度の戦いが、ひとえに基次の指示によると人に言われることを気にする気色である。
これもまた器量であろう。これは重成の従者が後に語ったことである。
(武将感状記)
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コメント
人間七七四年 | URL | -
ベテランと若手の微笑ましい戦場
( 2019年09月18日 18:52 )
人間七七四年 | URL | -
又兵衛が鉄砲うってるとなんか新鮮
( 2019年09月18日 19:12 )
人間七七四年 | URL | -
2発撃ったってことは堤の上で弾込めしたってことだよな
実に大胆不敵
( 2019年09月18日 19:47 )
人間七七四年 | URL | -
明らかに囮になったんやな
( 2019年09月18日 19:56 )
人間七七四年 | URL | -
?「又兵衛に友達なんているわけないだろ!」
( 2019年09月18日 22:09 )
人間七七四年 | URL | -
どうでもいいけど「きたなし」って味方に言ったのか敵に言ったのか
味方なんだろうなぁ
( 2019年09月18日 22:34 )
人間七七四年 | URL | -
裏切者みたいなのが多い中、漢だねえ
( 2019年09月18日 23:37 )
人間七七四年 | URL | -
黒田家時代の逸話はアクが強く
能力は有るんだろうけど同僚には居てほしくないという感じ
浪人生活で色々変わったのかな
中村ノリみたいな漂白ぶりだな
( 2019年09月19日 00:29 )
人間七七四年 | URL | -
※5
又兵衛「黒田!者共このように撃て!」
( 2019年09月19日 06:58 )
人間七七四年 | URL | -
渋江政光「私のことも思い出してください」
( 2019年09月19日 19:04 )
人間七七四年 | URL | -
誰だと思ったら、この戦いで流れ弾に当たってお亡くなりになった気の毒な方ですか
( 2019年09月21日 06:38 )
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