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小早川隆景の事

2019年11月30日 17:47

389 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2019/11/30(土) 08:25:29.97 ID:f6sI2SvR
豊臣秀吉公によって天下が制せられた頃、毛利輝元公に小早川隆景公がお供して上洛を成した。
秀吉公と参会したが、大方ならない非常に丁寧な接遇であった。この事は桂美作守が詳しく
書き置き、その書物は今もかの家にあるり、その概略をここに示す。

この時、秀吉公の御意に
「私は主君の敵を討ったことで、その本意が天道に叶ったためであろうか、このように
日本を従え、高位にも上った。しかしながら隆景、安国寺のような優れた家臣を持っていない。
そこは輝元に劣っている。」
と仰られた。

小早川隆景は毛利元就の三男であり、十二、三の頃より元就公を助け、御一生の間、子の刻(夜0時頃)
に寝て寅の刻(午前四時頃)に起きると言われているように、不断に夜半過ぎまで伺候し、曉天に
起きられ火を灯して朝御膳をまいらされ、終日御前に在って、諸方への御用、御調を成されていた。
元就公、隆元公が御他界の後は輝元公を一層御尊敬になり、吉川元春公は、その輝元公を取り立てる
あり方を、周公旦の道に学んでいると仰せに成っていた。これはどういう事かと言えば、周の文王、
武王、周公旦は唐土四百余州の大聖人であることが書物に様々に見え、中で周公旦は文王の子、
武王の弟で成王の叔父であり、天下で誰一人その地位を争おうと思わない高貴の人であったが、
成王に仕えて、一回の髪を洗う間に三度も止め、一食の間に三度も口中の食べ物を吐き出して天下の士に
まみえたという。その行いと隆景公のあり方に違いがないと思われたのであろうか。

隆景公が輝元公の御座の前をお通りに成る時は、必ず膝を折り手をつかれてお通りに成った。輝元公が
その座に居られる時は申すに及ばず、御座に居られない時でもそのようであった。
この事ひとつを以ても、全体に於いて隆景公が輝元公にどのように接して居られたか推し量ることが
出来るだろう。またこのようであったので、隆景公の御行儀は日本一であると諸国でも申した。

先程の秀吉公の言葉の最後に言われていたように、後々に隆景公は日本国の御政道の御教書に
御連判もされ、輝元公、隆景公、前田利家公、宇喜多秀家公、徳川家康公の御上判にて諸国に
命が出された。そして後には東三十三ヶ国を家康公、西三十三ヶ国は輝元公にその進退をお預けになり、
このため西国の大名衆は折々に御挨拶に訪れた。

(老翁物語)

小早川隆景について



390 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2019/11/30(土) 17:18:19.23 ID:JVFouEOb
>>389
隆景が長生きしてたら関が原はどうなったかなぁ
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コメント

  1. ベルルミエール隆司 | URL | GWMyNl/.

    面白い記事でした!

  2. 人間七七四年 | URL | -

    テル「オジサン人前と内での顔が違いすぎるお…」

  3. 人間七七四年 | URL | -

    >元就公、隆元公が御他界の後は輝元公を一層御尊敬になり

    TERU「えっ」

  4. 人間七七四年 | URL | -

    尊敬するからこそ体罰してでもひとかどの梟雄に育て上げようとしたのでは
    本家がどうでもよかったらさっさと独立してたかも知れん

  5. 人間七七四年 | URL | -

    隆景が生きていたらまず関ヶ原自体が起こらないような気が

  6. 人間七七四年 | URL | -

    歴史にifはと言うけど、隆景公と4本目の矢と言われた元清公が関ヶ原まで存命だったらホントに天と地の差だったろうなぁ

  7. 人間七七四年 | URL | -

    野心たっぷりに陰謀を企んでは毎回失敗する輝元くん

  8. 人間七七四年 | URL | -

    実子が居ない奴には優しいよな秀吉…w

  9. 人間七七四年 | URL | -

    島津義久「そうか?」

  10. 人間七七四年 | URL | -

    ドルゴン「私も当主たる甥っ子を尊敬しているぞ」

  11. 人間七七四年 | URL | -

    ※10
    順治帝フリン「…(怒)」
    ホーゲ「…(怒)」

  12. 人間七七四年 | URL | -

    ※9
    あんたは娘がいるじゃん

  13. 人間七七四年 | URL | -

    家臣の前でボコボコにして恥をかかせない分まだ優しさを感じる

  14. 人間七七四年 | URL | -

    ※13
    いくら叔父にして重鎮でもそこまでしたら誅殺必至だわ
    武士の行動原理「ナメられたら殺す」を余裕で踏み越えてるもん

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