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必ず天下の主となるでしょう

2020年02月22日 14:54

864 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2020/02/22(土) 03:07:15.27 ID:r7zQrgd2
(天正五年の事)
関東小田原の北条家家老衆は各々協議した
「越後の上杉謙信が来春上洛の為、武田勝頼を旗下とすると言います。両旗の人数おおよそ六万騎、勝頼は
三州濃州に働き、越後勢は越前より江州へ直に押し通り、都を志して上洛するという話が聞こえる事大です。

この話の通りであれば、信長家康に謙信勝頼の鑓を支えることは難しく、彼らは謙信の旗下と成るか
そうでなければ切腹すること疑い無い。近年、謙信公はいよいよ軍の鍛錬を重ね、軍を上手にされており、
その威勢強き事言葉にも及ばない。必ず天下の主となるでしょう。その果報でしょうか、去年より謙信の
敵と成るものは疫病を受けて死ぬと聞きます。

勝頼も信玄ほどの工夫が無いため、長篠にて不慮の遅れを取り、信玄取り立ての名人が悉く討ち死にしたため
威勢衰えると言いながらも、猶以て能き者数多残り、鑓向の強きことは前代に劣らず、それを謙信が指図して
備を出すのであれば、この両旗に対し敵する者は、首を切られないと言うことは無いでしょう。

氏政公は謙信に対しても勝頼に対しても、現在は御縁者であります。それに、信長が滅亡した後になって
祝儀を仰せに成っても宜しくないでしょう。来春、謙信と同様に、此の方からも御馬を出し、武田と牒を
合わせ、家康を追い立て尾州江州までも御発向無くては叶わぬ道理であります。

長きものには巻かれよと申す諺に相任せ、謙信に兎にも角にも異見を任せ給えば、行末目出度いでしょう。
武田も高坂弾正という家老が勝頼に能く異見をして、謙信幕下に属すると言います、油断すべきではありません。」

このように北条氏政へ異見した所、氏政は同意し、北条幻庵、多馬左近両人が先ず前橋へ行き、氏政は
三郎殿(上杉景虎)へ合力のため、来春三月十六日に三万五千にて遠三尾濃へ働き、謙信公御下知を
相待つという事を北條伊豆守を以てこれを申し、甲州にもまた使者を送った所、武田の諸勢は長篠の遺恨を
この時に至って一時に散らさんと、各々大変に勇み喜んだのである。

(松隣夜話)

上杉謙信の「上洛」についてのお話。この中に出てくる高坂弾正は、甲陽軍鑑の中では勝頼に、北条家の
旗下に成るよう諫言しているわけですが、ここでは謙信の旗下になるよう諫言しているのですね。



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コメント

  1. 人間七七四年 | URL | -

    現代は時代の流れが速いとか言うけど、結局戦国時代も昨日の敵は今日の友だったり、勢力図や敵味方の移り変わりが速くて現代とさして変わらない気がする。

  2. 人間七七四年 | URL | -

    支配構造も複雑だから勢いも関係もコロコロ変わるよね

  3. 人間七七四年 | URL | -

    >>1
    李朝朝鮮と比較すると、派閥抗争で純血性や血族に陥って、現在も積算積算&権威主義から脱却出来ない社会を見れば、
    日本が戦国時代で権威&実力主義がバランスよくあった事は、その後の近代以降でも有効に機能したと思う。
    関ヶ原帰国の立花宗成と島津義弘のドライな関係性は、戦国時代が到達した究極の関係性、一種の美学のようにも感じる。

  4. 人間七七四年 | URL | -

    >「その果報でしょうか、去年より謙信の敵と成るものは疫病を受けて死ぬと聞きます」
    能登畠山氏、七尾城の落城のことか?

  5. 人間七七四年 | URL | -

    大事なことなので4回…4回も!?

  6. 人間七七四年 | URL | -

    ※8
    4回に言ったのは、接続悪いな~と呟きながら送信ボタンを連打した説を挙げてみる

  7. 人間七七四年 | URL | -

    ※9
    即座に反映されないから連投したんだろう
    さすがに4連投は気色悪いけど

  8. 人間七七四年 | URL | -

    謙信なら4回も諫言したら斬られるんだろうな…

  9. 人間七七四年 | URL | -

    コメントした後、戻るしたら連投されるけど、4回は流石に無い。普通は無い。

  10. まとめ管理人 | URL | -

    連投分を削除しておきました。

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