2 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2020/04/24(金) 01:08:56.57 ID:6nyGY0u0
文明元年、公方家(足利将軍家)の若君(義尚)、今年五歳に成られ給うを、御家督に定められ、
花の御所に於いて諸大名の拝礼を受けられた。これは旧冬、今出川殿(足利義視)が当方を御退去あって、
山名方へ御成あり、例え御心私有らずと雖も、この時公方家に敵対したような形勢となり、これによって
花の御所にては、今更憚る所もなく、この若君を御家督に定められ、持て囃し奉った。
管領には細川勝元、当職として赤松次郎政則を始め、京極武田以下、大小名皆々当方に在り合わせる衆は、
若君へ御礼申し上げた。この時若君は、伊勢守貞宗の膝上に懐かれ給いて拝礼を受けられた。
さてまた、山名方にては今出川殿を公方に取り立て参らせて、一方の主君と仰ぎ、同月八日、
山名入道宗全を始めとして、畠山義就、斯波義廉、その他西陣に在る大小名皆々今出川殿へ、
御太刀御馬を献上し、これまた拝礼申し上げた。時勢は一変して、公方が東軍西軍の両所に御座有る故、
御兄弟(足利義政・義視)の国争いのような情勢と成った。
『應仁廣記』
応仁の乱での、足利将軍の分裂について。
文明元年、公方家(足利将軍家)の若君(義尚)、今年五歳に成られ給うを、御家督に定められ、
花の御所に於いて諸大名の拝礼を受けられた。これは旧冬、今出川殿(足利義視)が当方を御退去あって、
山名方へ御成あり、例え御心私有らずと雖も、この時公方家に敵対したような形勢となり、これによって
花の御所にては、今更憚る所もなく、この若君を御家督に定められ、持て囃し奉った。
管領には細川勝元、当職として赤松次郎政則を始め、京極武田以下、大小名皆々当方に在り合わせる衆は、
若君へ御礼申し上げた。この時若君は、伊勢守貞宗の膝上に懐かれ給いて拝礼を受けられた。
さてまた、山名方にては今出川殿を公方に取り立て参らせて、一方の主君と仰ぎ、同月八日、
山名入道宗全を始めとして、畠山義就、斯波義廉、その他西陣に在る大小名皆々今出川殿へ、
御太刀御馬を献上し、これまた拝礼申し上げた。時勢は一変して、公方が東軍西軍の両所に御座有る故、
御兄弟(足利義政・義視)の国争いのような情勢と成った。
『應仁廣記』
応仁の乱での、足利将軍の分裂について。
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コメント
人間七七四年 | URL | -
>今出川殿(足利義視)が当方を御退去あって
あっ!これ新九郎奔るで出たところだ!(ダイマ)
( 2020年04月24日 19:38 )
人間七七四年 | URL | -
※1
『新九郎、奔る!』は面白いね、初っぱなから最新研究でカマしてきたかと思ったら、小ネタもすごく気が利いてて感心する。
真面目一辺倒かと油断してたらきっちりギャグもはさんできて、飽きが来ないのもいいね。
今は応仁の乱の真っ最中だけど、このままじっくりやってもらって、関東まで完走して欲しいねぇ。
( 2020年04月25日 20:26 )
人間七七四年 | URL | -
『新九郎、奔る!』で、応仁の乱のごちゃごちゃした人間関係がなんなスッと頭に入るな
畠山家の「どっちが東軍だっけ」がまだ当分先か
新九郎が駿河下向してフェイドアウトなっちゃうかな
( 2020年04月25日 22:38 )
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