168 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2020/07/04(土) 01:08:33.52 ID:K1RlApYW
天正四年九月、さはせ(鯖瀬ヵ)甚五郎という者が有り、彼は元来三河で岡崎三郎(松平)信康の
小姓であったが、朋輩の金作りの刀大小を盗み取ったことが露見したため欠落ちし、この二、三年は
甲州に在住していた。そして鯖瀬は彼の国の住人である甘利三郎次郎を小山の陣中に於いて殺害し、
家康公の陣中に来た。
彼は甘利と日頃より知音にて、別して懇志の間柄であり、些かも隔心が無かったが、甘利が寝入った所を
刺殺した。この時自分の刀を捨てて、甘利の大小を取ってこれを差して来た。
この鯖瀬は年来、甘利と前代未聞に恋慕芳契しており、物取りをしたのではないのだという。
家康公は彼を再び出仕させたが、乍去さして挙用しなかった。三郎信康は彼のことを悪まれた。
そのため一両年の間に他国へまた欠落ちした。
この甘利は十七歳、武田の家老で人数三百余人を備えていたという。
『当代記』
天正四年九月、さはせ(鯖瀬ヵ)甚五郎という者が有り、彼は元来三河で岡崎三郎(松平)信康の
小姓であったが、朋輩の金作りの刀大小を盗み取ったことが露見したため欠落ちし、この二、三年は
甲州に在住していた。そして鯖瀬は彼の国の住人である甘利三郎次郎を小山の陣中に於いて殺害し、
家康公の陣中に来た。
彼は甘利と日頃より知音にて、別して懇志の間柄であり、些かも隔心が無かったが、甘利が寝入った所を
刺殺した。この時自分の刀を捨てて、甘利の大小を取ってこれを差して来た。
この鯖瀬は年来、甘利と前代未聞に恋慕芳契しており、物取りをしたのではないのだという。
家康公は彼を再び出仕させたが、乍去さして挙用しなかった。三郎信康は彼のことを悪まれた。
そのため一両年の間に他国へまた欠落ちした。
この甘利は十七歳、武田の家老で人数三百余人を備えていたという。
『当代記』
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コメント
人間七七四年 | URL | -
この甘利二郎三郎は信恒に比定するっぽい?
( 2020年07月04日 17:24 )
人間七七四年 | URL | -
お楽しみのあと疲れて寝たところを
てことなのかな?
( 2020年07月04日 18:00 )
人間七七四年 | URL | -
あまりにひどいやりくち
( 2020年07月04日 19:45 )
人間七七四年 | URL | -
読んだことないが、森鴎外の「佐橋甚五郎」という小説のモデルらしい
( 2020年07月05日 06:44 )
人間七七四年 | URL | -
>乍去さして挙用しなかった
なぜか 作 ざ し て と誤読して怖いことを連想した
( 2020年07月10日 13:04 )
人間七七四年 | URL | -
作左する(動詞)
( 2020年07月10日 18:26 )
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