520 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2021/01/04(月) 15:55:09.68 ID:fnVE6c2t
蒲生氏郷が病に伏せられた時、利休が見舞いに来た。この人は氏郷の茶の湯の師であったので、
寝床に迎え入れて対面した。
利休は病の有様を見て、
「御患いの御養生は、未だ半ばと見えます。あなたは第一には。御年も若く、文武の二道の御大将であり、
日本において一人二人というほどの御大名であり、どれもこれも大切な事共です。
慮外ながら、あなたは御保養を疎かにしているように存じます。どうかご油断なさりませんように。」
そう言うと、氏郷は
「かきりあれは ふかねと花はちる物を 心みしかき春の山風」
と詠まれた。これに利休は涙を流し「殊勝千万の御事かな。」と言うと、しばらく言葉もなかったが、
やがて「さようには候へども」と言いながら、涙を抑えて
「ふるとみは つもらぬさきに はらへかし 雪にはおれぬ青柳の枝」
(あなたは、雪が降ってきても積もる前にそれを払い返し、雪の重みに折れることのない青柳ではありませんか)
と言って、その後物語一つ二つして立ち帰った。
(備前老人物語)
これは実際には、氏郷と、利休の養子である千少庵の間の逸話のようですね。
蒲生氏郷が病に伏せられた時、利休が見舞いに来た。この人は氏郷の茶の湯の師であったので、
寝床に迎え入れて対面した。
利休は病の有様を見て、
「御患いの御養生は、未だ半ばと見えます。あなたは第一には。御年も若く、文武の二道の御大将であり、
日本において一人二人というほどの御大名であり、どれもこれも大切な事共です。
慮外ながら、あなたは御保養を疎かにしているように存じます。どうかご油断なさりませんように。」
そう言うと、氏郷は
「かきりあれは ふかねと花はちる物を 心みしかき春の山風」
と詠まれた。これに利休は涙を流し「殊勝千万の御事かな。」と言うと、しばらく言葉もなかったが、
やがて「さようには候へども」と言いながら、涙を抑えて
「ふるとみは つもらぬさきに はらへかし 雪にはおれぬ青柳の枝」
(あなたは、雪が降ってきても積もる前にそれを払い返し、雪の重みに折れることのない青柳ではありませんか)
と言って、その後物語一つ二つして立ち帰った。
(備前老人物語)
これは実際には、氏郷と、利休の養子である千少庵の間の逸話のようですね。
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コメント
ま | URL | gBt/TRxQ
9年前か...
ttp://iiwarui.blog90.fc2.com/blog-entry-6200.html
( 2021年01月04日 18:11 [Edit] )
人間七七四年 | URL | -
吹かねど花は 散るものを
ホントになあ…
( 2022年11月17日 02:27 )
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