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君臣親子の情、真実の道理を表わされた

2021年02月02日 17:20

907 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2021/02/02(火) 15:34:17.64 ID:0c9HIEwf
伯耆の守護である南條中務殿(南条元忠カ)は、代々武辺の家であると言い伝わっている。
かの家の例にて、毎年正月二十日ぶが、具足の餅の祝いがあり、侍共が残らず城に集まった、

南條は甲冑を帯びて出られ、床几に腰を掛け、大土器にて酒宴があった。
ある時、何条は続けざまに二盃かたむけて、「おもい指しなり。其の方もおもい指しせよ!」とて、
家老に盃を指した、彼は「有り難く存ずる」と押し頂き、たっぷりと酒を受けて飲み、またたっぷりと
受けて、手に持って暫く思案する様子が見えた。

座に在る者共、誰に指すのだろうかと待っていた所、彼は頭を延ばしてかなたこなたと見巡らせ、
我が子を呼び出し、

「この土器にて、おもい指しをせよとの仰せを蒙り、暫く思案したのだが、殿様に献ずるのも
なにやら面映ゆく、汝に勝って思う人も居ない。」

そう言って土器を指した。息子は「傍若無人なり」とは思ったが、親の命であるので「忝なく存じ候」と
引き受け、二盃傾けたが、この様子が南條殿の笑壺に入り

「よく指したり、飲みたり、肴なくてはかなわじ」と、その時具足の上から差していた脇差に、
熨斗鮑を添えて与えた。

君臣親子の情、真実の道理を表わされた。末頼もしき風情であると、これを嫉む人は居なかった。

(備前老人物語)




908 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2021/02/02(火) 16:39:59.22 ID:asYGmJ2t
http://iiwarui.blog90.fc2.com/blog-entry-4866.html
伊達政宗「上様、思い差し仕るっ!」


http://iiwarui.blog90.fc2.com/blog-entry-4872.html
島津豊久の『思い差し』


この二つの逸話のせいで「思い差し」て聞くと衆道を先に連想してしまう

910 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2021/02/02(火) 19:48:37.88 ID:J9QJFelH
備前老人ってヘロドトスみたいなタイプなんだろうな
逸話好きすぎて変な事まで大量に書き残す
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コメント

  1. 人間七七四年 | URL | -

    >> 毎年正月二十日ぶが、具足の餅の祝いがあり、侍共が残らず城に集まった
    死亡フラグかと思っちまったが平和で良かった

  2. 人間七七四年 | URL | -

    みんな思いやりがあったから丸く収まった話やね
    ここに空気読めないのが混じってたら間違いなく……うん

  3. 人間七七四年 | URL | -

    正純「で※2殿、その空気の読めない者の名は何と?」

  4. 人間七七四年 | URL | -

    ※3
    どなたとは申せませんが、正月で油断してるだろうって戦吹っかけた御仁が居られまして…おや、何やら表が騒がしく

  5. 人間七七四年 | URL | -

    >正月で油断してるだろうって戦吹っかけた御仁が居られまして…

    第四次中東戦争の記録、昨日読んでいたのでつぼった
     (平日になんでそんなところ読んでいるのかとか突っ込まないで)
    そういう戦の仕掛けのタイミングは時代を超克するな

  6. 人間七七四年 | URL | -

    アイザック・アシモフ「アシモフの雑学コレクション」
    紀元前320年、ユダヤ教徒は安息日を守った。
    その聖日をねらい、エジプト王プトレマイオスの軍が攻撃した。エルサレムは、あっさり陥落。
    1973年のイスラエル軍は、さすがにそんなことはしなかった。

    歴史は繰り返すというか、なんというか

  7. 人間七七四年 | URL | -

    ??「自分の弟達の葬式している最中なら相手も戦仕掛けてくるとは思わないぜ」

  8. 人間七七四年 | URL | -

    ※7
    これは紛う事なき鬼ですわ

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