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これより長政を恐れて

2021年03月26日 18:25

32 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2021/03/26(金) 16:59:53.91 ID:/LJeRXU6
浅井備前守長政が、玉淵川を限りとして、斎藤龍興(実際には義龍か)と合戦をした。
ある時、長政は五百ばかりの兵をよりすぐり、関ヶ原野上の宿に火をかけ、樽井の前にある小川に
柵を造り待ち構えた。

龍興勢一万ばかりがここに出ると、長政はこれを聞いて、百人ばかりを菩提の小道より敵の後ろに廻らせ、
自らは四百ばかりを以て敵の油断している所を夜討ちした。
そこに小道より迂回した兵も馳せ来て、思いもよらぬ所より鬨の声をあげると、龍興は内通の者が有ると
思い、慌てて岐阜へと引き返した。

その後、長政は大垣の周辺所々に火をかけさせると、龍興は「敵が勝ちに乗じて大垣を攻めるのだろう、
いざ助けよ!」と岐阜を出たが、長政は引き返す時に、足軽で物に慣れた者達三十人を樽井の土民の
家に隠した。

龍興勢が樽井に入ると、士卒も疲れていたために、兵糧を使って油断していた時、隠し置いた足軽共、
所々に火をかけて焼いた。そして長政勢は思いもよらぬ所へ押し寄せ、斎藤勢を散々に打ち破り、
やがて南宮山に上って敵を待った。

龍興は二度まで敗北し口惜しく思い、「四面を取り巻いて余さず討たん!」と押し寄せたが、
長政見て「敵は大軍なり、十死一生の戦とはこれなるべし。我が下知無き内は箭の一筋も
射るべからず。」と言って、敵が攻めかかってくるのを待って、山の上より一文字に
切って懸ると、龍興大いに敗軍して、これより長政を恐れて再び合戦すること無かった。

常山紀談



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コメント

  1. 人間七七四年 | URL | -

    常山紀談だからどこまで信用できるかアレだが長政は戦滅法上手いのは伝わる内容だ
    しかし関ヶ原は地図見ると美濃からも近江からも守りにくい土地だな
    ここを抑えると大垣は一気に攻略対象になるし長岡ー長浜も指呼の間になる
    かと言って大軍を駐留させるような土地でもないし、難しい土地だ

  2. 人間七七四年 | URL | -

    演義の丸パクリみたいな話だ。かと言って嘘とも限らん訳だが。

  3. 人間七七四年 | URL | -

    すげー前に同じ逸話が載ってた気がする

  4. 人間七七四年 | URL | -

    浅井長政>山田長政>>>>>>黒田長政

  5. 人間七七四年 | URL | -

    米2
    ジャーンジャーンジャーン

    龍興「げえっ長政!」

  6. 人間七七四年 | URL | -

    ※4
    お前又兵衛だろ

  7. 人間七七四年 | URL | -

    木沢長政、浅野長政、山田長政、木造長政..
    まだまだいるがなぜこの名前が多いんだろうね?

  8. 人間七七四年 | URL | -

    無難に縁起の良さげな名前、ってだけでは説明のつきにくい数

  9. 人間七七四年 | URL | -

    まず『長』も『政』も戦国武将に人気の漢字ってのが一な大きな理由か。
    『政』は本当に多いよね、政治という意味の他に「正しい」「悪を正す」「仏教的な道や教え」という意味も含まれていた。おそらく氏名で使われた場合に限っては『正』もほぼ同じ意味だったんじゃないかと思う。
    (現代でも例えば氏名使用の場合に限れば『士』と『志』はほぼ同じ意味だったりする)
    『長』も多いけど『政』ほどでは無い。でもパッと思い浮かぶ『長政』という名前の武将は織田信長と繋がりのある人物に多いから信長にあやかったモノだったのかも知れない。
    と、すると問題はなぜ『政長』じゃなくて『長政』ばかり多いのか、だ。

  10. 人間七七四年 | URL | -

    畠山政長が...お家騒動を起こしたり応仁の乱の原因だから避けられた?

  11. 人間七七四年 | URL | -

    あっ、でも三好政長とかもいるし

  12. 人間七七四年 | URL | -

    内藤政長は空気ですか

  13. 人間七七四年 | URL | -

    斎藤家と越前朝倉氏は、庭の設えなどから縁戚関係でもあったかという程に近しい関係性が見て取れるという。で、朝倉氏と浅井氏もまた近しいと。斉藤、浅井の戦いは朝倉氏の手のひらの上での諍いなのかな。

  14. 人間七七四年 | URL | -

    ※13
    和解の伝手を一応用意しておく事で、こじれた時の保険としたのかもしれませんね

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