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諸国の大将の心底、或いは政道、或いはその国の勢の多少

2021年05月28日 17:07

242 名前:人間七七四年[sage] 投稿日:2021/05/28(金) 15:34:09.94 ID:tPN35S3f
では江戸中期頃の成立ということを把握した上で読んでください。

ある時、上杉輝虎公は家老衆を召し寄せられ、仰せに成った
「私が諸国の大将の心底、或いは政道、或いはその国の勢の多少、又は城郭、山川の剣難について、
今も詳細には知らざる事、偏に智の足らぬ所である。

これを知るための方法を考えるに、頼もしき侍を商人と成して諸国に遣わし、商いを催す様にして、
その国の絵図を記させ、勢の多少迄を聞き極めて、胸中に治めるべきだと思っている。

そもそも一国に、人数がいかほど有るか無いか、また政道は仕置の在り方などは大方知れるものでは
あるが、正確な情報を知らなければ、危ぶむべきところであっても、悪しく判断してしまう。
また人が唱えている事であっても、間違っている事もあり、また正しい事も有るものなのだから、
これも正確な情報を知らなければ、心もとなきものである。いかがであろうか。」

これに家老共、「尤もに御座候」とて、譜代の頼もしき侍十二人に仰せ付けられ、諸国を巡見し、
諸大将の政道、或いは勢の多少、或いは国の剣難、城郭まで、委細に書き付けて、その年中に
罷り帰った、これは輝虎が三十歳以前の事である。

謙信家記



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コメント

  1. 人間七七四年 | URL | -

    小身だろうけど侍をスパイとして使うとは中々贅沢だな

  2. 人間七七四年 | URL | -

    逆に謙信のスパイを蘭丸がするって逸話もあったね

  3. 人間七七四年 | URL | 8kSX63fM

    諸国ってのがどの程度の範囲を考えたものかは分からんけど、敵対勢力や不穏分子だらけの時代に大まかにだとしても各国勢力の規模、戦略、政策、城の構造、地形などの諸々を、侍12人とその配下+伝のある商人の協力だけで把握するってのはまぁキツすぎるよな。
    本当にやるんだとしたら大事業になる。

  4. 人間七七四年 | URL | -

    ※3
    そんなビッグプロジェクトだとどっかから情報漏れそうだな
    ヒューミントは難しいや

  5. 人間七七四年 | URL | -

    謙信だと実際のところ、青苧座の支配権持っていたから、家の財源だけでなく外交や情報網も担っていたかと。
    景勝の時代になるけど、本能寺の前に光秀が上杉家に書状送ってますが、光秀と上杉て接点有ったかなあと思っていたら、光秀の所領坂本に流通拠点として青苧座が有ったのですよね。

  6. 人間七七四年 | URL | -

    12人の侍を商人にしてその年中に調べさせるのは良いんだけど
    隣国調べるだけでも大変だろう
    一国一城の江戸時代はともかく
    当時は各国に大小諸勢力100以上の城が乱立している訳で
    越後領内の国人衆の諸城の把握は済んでいたとしても
    偽装とはいえ商売しつつ怪しまれないよう慎重に詳細を調べながらでは
    一城と城下町・寺社町を調べるのにも数日はかかるだろう

  7. 人間七七四年 | URL | -

    >>5
    謙信家記によれば
    以前にも商人に化けさせて越中・加賀・飛騨三国を調査させた事があり
    その時は青苧座の商人ではなく鮭の商人だった模様
    室町中期に入ると越後の商人たちは越後の塩を手に鮭の産地である蝦夷地に向かい
    アイヌに塩鮭(新巻鮭)に加工させて越後に戻り
    各国に売りさばいたそうで

  8. 人間七七四年 | URL | 8kSX63fM

    となると、協力する商人に混ぜる・諜報活動を指揮させるというやり方でなら、案外侍12人の党程度の規模でも周辺諸国の概況把握はやってやれないことはない・・・?

  9. 人間七七四年 | URL | -

    現在でも民間人に諜報を協力させることはよく行われているからね
    具体的にどんな活動をしてるのかはわからんが(というか分かってたら諜報活動としてダメ)
    中国で働いてるゼネコンの社員とかがスパイ容疑で逮捕されたりしてるし

    内調も人数自体は少なかったはず

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